伸張反射のしくみを整理しよう
看護師国家試験 第104回 午前 第83問 / 人体の構造・機能 / 神経系
国試問題にチャレンジ
伸張反射の構成要素はどれか。2つ選べ。
- 1.骨膜
- 2.筋紡錘
- 3.腱紡錘
- 4.脊髄側角
- 5.運動神経
対話形式の解説
博士
さて伸張反射じゃが、代表例は何反射か知っとるかの?
サクラ
膝蓋腱反射ですね、膝の下を叩くやつです。
博士
その通りじゃ。叩くと筋がどう動くか説明できるか?
サクラ
大腿四頭筋が瞬間的に伸ばされて、それから収縮します。
博士
うむ。その伸びを感じ取るセンサーは何じゃ?
サクラ
筋紡錘ですか?
博士
正解じゃ。筋紡錘はIa線維で脊髄に情報を送るんじゃ。
サクラ
脊髄ではどこに入るんですか?
博士
脊髄前角のα運動ニューロンに直接シナプスを作る単シナプス反射じゃ。
サクラ
介在ニューロンを通らないんですね。
博士
そうじゃ、だから速いんじゃ。脊髄側角は交感神経節前ニューロンが集まる部位で、伸張反射とは別じゃぞ。
サクラ
腱紡錘は関係ないんですか?
博士
腱紡錘は張力を感知してIb線維で抑制をかけるゴルジ腱器官じゃ。Ib抑制と呼ばれ、伸張反射とは別物じゃ。
サクラ
なるほど、感覚神経と運動神経が筋紡錘からα運動ニューロンへ直結しているんですね。
博士
その通り。深部腱反射の亢進・減弱の意味も併せて覚えるとよいぞ。
POINT
伸張反射は筋紡錘がセンサー、Ia線維が求心路、脊髄前角のα運動ニューロンが遠心路となる単シナプス反射です。姿勢保持に重要で、膝蓋腱反射が代表例です。腱紡錘によるIb抑制や、脊髄側角の交感神経経路と混同しないことが大切です。深部腱反射の亢進は中枢障害、低下は末梢障害を示唆する点も覚えておきましょう。
解答・解説
正解は 2 ・ 5 です
問題文:伸張反射の構成要素はどれか。2つ選べ。
解説:正解は2と5です。伸張反射は骨格筋が引き伸ばされた際に同じ筋が収縮する単シナプス反射で、筋紡錘がセンサーとして伸びを感知し、Ia線維を介して脊髄前角に入り、α運動神経により筋収縮が起こります。代表例は膝蓋腱反射です。
選択肢考察
-
× 1. 骨膜
骨膜は骨表面を覆う結合組織で、骨の保護や栄養、再生に関与します。伸張反射の感覚や運動経路には含まれません。
-
○ 2. 筋紡錘
筋紡錘は筋線維と並列に存在する伸展受容器で、筋の伸びを感知してIa群求心性線維を介して脊髄に情報を伝えます。伸張反射の起点です。
-
× 3. 腱紡錘
腱紡錘(ゴルジ腱器官)は腱と筋の境界にあり、筋の張力を感知してIb線維で抑制性介在ニューロンを介して筋収縮を抑制します。伸張反射ではなくIb抑制(逆伸張反射)に関与します。
-
× 4. 脊髄側角
脊髄側角は胸髄・上部腰髄に存在し、交感神経節前ニューロンが集まる部位です。骨格筋運動に関わる前角細胞ではなく、伸張反射には関与しません。
-
○ 5. 運動神経
脊髄前角のα運動ニューロンが筋紡錘からの入力を受けて軸索を出し、当該筋を収縮させます。伸張反射の遠心路です。
伸張反射は感覚神経(Ia)から運動神経(α)へ介在ニューロンを介さず直接接続する単シナプス反射で、姿勢保持に重要です。深部腱反射の亢進は錐体路障害、減弱は末梢神経障害や脊髄障害を示唆します。腱紡錘の関わるIb抑制(逆伸張反射)と区別して覚えましょう。
伸張反射の感覚受容器と遠心路の構成を、類似する腱紡錘や脊髄側角と区別できるかを問う問題です。
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