新生児の呼吸の生理的特徴
看護師国家試験 第111回 午後 第65問 / 母性看護学 / 早期新生児期の看護
国試問題にチャレンジ
新生児の呼吸の生理的特徴で適切なのはどれか。
- 1.成人に比べて肺のガス交換面積が大きい。
- 2.周期性呼吸がみられる。
- 3.胸式呼吸が主である。
- 4.口呼吸が主である。
対話形式の解説
博士
今回は生後28日未満の新生児の呼吸に関する問題じゃ。成人とは大きく異なる特徴があるぞ。
サクラ
呼吸数が多いことは知っています。40〜60回/分くらいですよね。
博士
その通り。正解は選択肢2の『周期性呼吸がみられる』じゃ。
サクラ
周期性呼吸ってどういうものですか?
博士
呼吸中枢が未熟なため、規則的な呼吸と5〜10秒程度の短い無呼吸が交互に現れるパターンじゃ。正常範囲内で、早産児ほどよくみられる。
サクラ
病的な無呼吸発作とは違うんですか?
博士
うむ。20秒以上続く無呼吸や、徐脈・チアノーゼを伴うものは病的な無呼吸発作として介入が必要じゃ。
サクラ
選択肢1の『ガス交換面積が成人より大きい』は違うんですね。
博士
逆じゃ。新生児の肺胞ガス交換面積は成人の約1/20しかない。代謝が亢進すると容易に呼吸不全になる。
サクラ
選択肢3の『胸式呼吸が主』は?
博士
新生児は肋骨が水平に走り、肋間筋も未発達なので胸郭を大きく動かせん。したがって横隔膜に頼った腹式呼吸が主体じゃ。
サクラ
学童期頃になって胸式呼吸に変わっていくんですね。
博士
そうじゃ。選択肢4の『口呼吸が主』はどうかのう?
サクラ
新生児は鼻呼吸ですよね。
博士
正解じゃ。新生児は強制的鼻呼吸と呼ばれるほど鼻呼吸に依存しておる。だから鼻閉があると哺乳障害や呼吸困難を生じやすい。
サクラ
経鼻胃管を入れるときも注意が必要そうですね。
博士
その通りじゃ。片側のみに挿入して対側の気道を確保する。観察では陥没呼吸、呻吟、鼻翼呼吸といった呼吸窮迫徴候を見逃さんことが大事じゃ。
サクラ
周期性呼吸は慌てず見守れる、でも20秒以上の無呼吸は介入、という区別ですね。
POINT
新生児は呼吸中枢の未熟性から周期性呼吸がみられ、これは正常範囲の生理現象です。ガス交換面積は成人の約1/20と小さく、腹式・鼻呼吸が優位です。陥没呼吸・呻吟・鼻翼呼吸は呼吸窮迫徴候、20秒以上の無呼吸は病的として区別します。解剖生理を押さえればNICUでの観察やケアに直結します。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:新生児の呼吸の生理的特徴で適切なのはどれか。
解説:正解は 2 です。新生児は呼吸中枢の未熟性から、規則的な呼吸と5〜10秒程度の短い無呼吸が交互に現れる『周期性呼吸』がみられます。とくに早産児で顕著ですが、成熟児でもしばしば認められる正常範囲の呼吸パターンです(20秒以上続く無呼吸発作は病的とみなされます)。
選択肢考察
-
× 1. 成人に比べて肺のガス交換面積が大きい。
新生児の肺胞ガス交換面積は成人の約1/20しかなく、予備能が小さいため代謝亢進時に容易に呼吸不全に陥りやすいです。
-
○ 2. 周期性呼吸がみられる。
呼吸中枢の未熟さにより短い無呼吸と規則呼吸が交互に現れる周期性呼吸が正常範囲で認められ、早産児ほど顕著です。
-
× 3. 胸式呼吸が主である。
新生児は肋骨が水平に走り肋間筋も未発達なため、横隔膜に依存した腹式呼吸が主体です。胸式呼吸は学童期以降に優位になります。
-
× 4. 口呼吸が主である。
新生児は鼻呼吸が優位(強制的鼻呼吸)で口呼吸は未発達です。そのため鼻閉があると哺乳障害や呼吸困難を生じやすいです。
新生児の正常呼吸数は40〜60回/分、心拍数は120〜160回/分。呼吸様式は腹式呼吸で、陥没呼吸・呻吟・鼻翼呼吸がみられれば呼吸窮迫の徴候です。周期性呼吸と無呼吸発作の鑑別は重要で、20秒以上の呼吸停止や徐脈・チアノーゼを伴うものは病的な無呼吸として介入が必要です。鼻呼吸優位であることから経鼻胃管挿入時は片側のみにして対側の気道を確保します。
新生児の呼吸の生理的特徴(周期性呼吸、腹式呼吸、鼻呼吸、小さいガス交換面積)を成人と比較して理解しているかを問う問題です。
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