生理的体重減少の計算
看護師国家試験 第111回 午後 第90問 / 母性看護学 / 早期新生児期の看護
国試問題にチャレンジ
出生体重3,100gの新生児。日齢3の体重は3,000gである。 このときの体重減少率を求めよ。 ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。
- 1.1.0%
- 2.2.3%
- 3.3.0%
- 4.3.2%
- 5.3.3%
対話形式の解説
博士
今日は新生児の生理的体重減少の計算問題じゃ。計算式は覚えておるかの?
アユム
体重減少率は(出生時体重-現在の体重)÷出生時体重×100、ですよね。
博士
その通り。この問題では出生体重3,100g、日齢3で3,000gじゃから、減少は100gじゃ。
アユム
100÷3,100×100を計算すればいいんですね。
博士
そうじゃ。100÷3,100=0.03225…となり、100をかけると3.225…%じゃ。
アユム
小数点以下第2位を四捨五入するとどうなりますか?
博士
3.2258…の小数点第2位は2じゃから、5未満で切り捨て。結果は3.2%じゃ。
アユム
すると正解は選択肢4の3.2%ですね。
博士
正解。選択肢5の3.3%に引っかからないように注意せよ。四捨五入の桁を取り違えるとミスしやすい。
アユム
そもそも生理的体重減少ってなぜ起こるんですか?
博士
出生後は哺乳量がまだ少ないのに、胎便や尿の排泄、皮膚や呼吸からの不感蒸泄で水分がどんどん失われるからじゃ。摂取より排出が多いから一時的に減る。
アユム
正常範囲はどれくらいですか?
博士
通常は出生時体重の5〜10%以内に収まる。10%を超えると哺乳量不足や脱水、感染症など病的な状態を疑う。
アユム
最低値はいつ頃ですか?
博士
生後3〜5日頃に最低値となり、その後は哺乳量増加に伴い回復に向かう。7〜14日頃には出生時体重に戻るのが正常じゃ。
アユム
戻らない場合はどうしますか?
博士
授乳回数・哺乳量・排泄状況を評価し、母乳分泌不足があれば頻回授乳や人工乳補充を検討する。生後2週間以上たっても戻らない場合は医学的精査が必要じゃ。
アユム
早産児でも同じ計算でいいんですか?
博士
式は同じじゃが、早産児や低出生体重児ではより大きく減少する傾向があり、許容範囲も個別に評価する必要がある。
アユム
計算でよく間違える点は?
博士
単位の換算ミスと四捨五入の桁ミスじゃな。落ち着いて計算することが大切じゃ。
POINT
新生児の生理的体重減少は出生後3〜5日に最低値となる生理現象で、体重減少率=(出生時体重-現在の体重)÷出生時体重×100で求める。本問では100÷3,100×100=3.2258…で、小数点以下第2位を四捨五入して3.2%が正答となる。正常範囲は出生時体重の5〜10%以内で、10%を超えると哺乳量不足や脱水を疑う。本問は計算式の理解と四捨五入の正確な処理を問うている。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:出生体重3,100gの新生児。日齢3の体重は3,000gである。 このときの体重減少率を求めよ。 ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。
解説:正解は 4 です。新生児は出生後2〜3日に一時的に体重が減少する生理的体重減少を示します。胎便・尿の排泄と不感蒸泄による水分喪失が哺乳量を上回るためで、生後3〜5日頃に最低値(減少率5〜10%程度、通常10%以内)となり、生後7〜14日頃に出生時体重に戻ります。体重減少率は(出生時体重-現在の体重)÷出生時体重×100で計算します。本問では(3,100-3,000)÷3,100×100=3.225…≒3.2%となります。
選択肢考察
-
× 1. 1.0%
計算式に当てはめると3.2%となるため1.0%は誤り。
-
× 2. 2.3%
計算結果は3.225…であり、2.3%にはならない。
-
× 3. 3.0%
小数点第2位を四捨五入すると3.0%ではなく3.2%となる。
-
○ 4. 3.2%
(3,100-3,000)÷3,100×100=3.2258…となり、小数点以下第2位を四捨五入すると3.2%となる。
-
× 5. 3.3%
3.2258…は小数点第2位の2が5未満なので切り捨てとなり、3.3%ではなく3.2%が正答となる。
生理的体重減少は通常出生時体重の5〜10%以内に収まり、10%を超える場合は哺乳量不足・脱水・疾病の可能性を考慮する。早産児や低出生体重児ではより大きな減少がみられることがある。回復遅延時は授乳回数・哺乳量・排泄状況を評価し、必要なら人工乳補充や医学的精査を検討する。
新生児の生理的体重減少の計算式と基準値、四捨五入の処理を正確に行えるかを問う問題である。
「早期新生児期の看護」の関連記事
-
新生児の「こぶ」を見抜こう!産瘤・頭血腫・帽状腱膜下血腫の決定的な違い
新生児頭部の腫脹(産瘤・頭血腫・帽状腱膜下血腫)と骨重積を、出現時期・縫合越境の有無・波動の有無・消失時期で…
114回
-
新生児の身体計測、正しい姿勢と基準点を一気にマスター
新生児の身体計測の正しい手技を問う問題。身長は仰臥位、体重は全裸、頭囲は眉間と後頭結節、胸囲は肩甲骨直下と乳…
114回
-
胎児循環から新生児循環への移行
新生児循環への移行期における卵円孔の閉鎖機序(左右心房の圧較差)と動脈管の閉鎖機序(PaO2上昇)を区別して理解…
113回
-
早産児の肺はなぜ膨らまない?サーファクタントとRDSのしくみ
新生児RDSの病態(肺サーファクタント欠乏)、好発時期(早産児、生後すぐ)、症状(多呼吸)を総合的に問う問題。
112回
-
新生児の呼吸の生理的特徴
新生児の呼吸の生理的特徴(周期性呼吸、腹式呼吸、鼻呼吸、小さいガス交換面積)を成人と比較して理解しているかを…
111回