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胎児が元気な合図!NSTのreactive判定を徹底解説

看護師国家試験 第114回 午前 第67問 / 母性看護学 / 妊娠期の看護

国試問題にチャレンジ

114回 午前 第67問

正期産の時期のノンストレステスト<NST>で正常なのはどれか。

  1. 1.20分に2回以上の一過性頻脈がある。
  2. 2.胎児心拍数基線が80bpmである。
  3. 3.基線細変動が5bpmである。
  4. 4.一過性徐脈がある。

対話形式の解説

博士 博士

今回は正期産期のノンストレステスト、NSTの正常所見を選ぶ問題じゃ。

サクラ サクラ

NSTってよく聞きますが、何を見る検査なんですか?

博士 博士

子宮収縮などのストレスがない状態で胎児心拍数を記録し、胎児が元気か(well-being)を評価する非侵襲検査じゃ。

サクラ サクラ

どこを見て正常か異常かを判断するんですか?

博士 博士

4つの要素じゃ。①基線、②基線細変動、③一過性頻脈、④一過性徐脈。

サクラ サクラ

基線の正常値はどのくらいですか?

博士 博士

110〜160bpm。これより低いと徐脈、高いと頻脈じゃ。選択肢2の80bpmは高度徐脈で異常じゃな。

サクラ サクラ

基線細変動はどう見ますか?

博士 博士

1分間に2サイクル以上の不規則な揺らぎで、振幅6〜25bpmが中等度=正常じゃ。選択肢3の5bpmは「細変動減少」で、胎児の中枢神経抑制や低酸素を疑う異常所見。

サクラ サクラ

一過性頻脈はどう定義されるんですか?

博士 博士

15bpm以上の心拍数増加が15秒以上2分未満続く現象じゃ。胎動と連動して起こることが多い。

サクラ サクラ

それが何回あれば正常なんですか?

博士 博士

20分間に2回以上あればreactive pattern=正常と判定されるのじゃ。だから選択肢1が正解。

サクラ サクラ

一過性徐脈はどうですか?

博士 博士

種類によって意味が違う。早発・遅発・変動・遷延性に分類され、特に遅発・遷延性は胎児低酸素を示唆する異常じゃ。

サクラ サクラ

NSTで一過性徐脈が出るのは正常ではないんですね。

博士 博士

その通り。選択肢4は誤り。

サクラ サクラ

NSTはいつから行えるんですか?

博士 博士

妊娠32週以降が一般的じゃ。胎児神経系の成熟により一過性頻脈が安定して出現するからじゃ。

サクラ サクラ

non-reactiveだったらどうしますか?

博士 博士

時間延長、CST、BPPなどへ進む。BPPは超音波で呼吸様運動・胎動・筋緊張・羊水量を加味した評価じゃ。

サクラ サクラ

ハイリスク妊娠ではよく行われる検査ですね。

博士 博士

妊娠高血圧症候群、糖尿病合併妊娠、胎児発育不全、過期妊娠、胎動減少時などじゃ。看護師は装着・記録・読み取り補助、母体への声かけまで担うぞ。

POINT

NSTの正常(reactive)判定は、20分間に15bpm以上15秒以上の一過性頻脈が2回以上見られることが基準であり、本問の正解は選択肢1です。基線の正常範囲は110〜160bpm、細変動は6〜25bpmが中等度の正常範囲で、一過性徐脈の出現は基本的に異常所見と評価されます。NSTは非侵襲的に胎児well-beingを評価できる重要なツールで、ハイリスク妊娠管理や胎動減少時に欠かせません。看護師は数値だけでなく波形の意味を理解し、non-reactiveの際の追加評価への移行や母体への説明・心理的サポートまで担う総合的な周産期ケアの実践者として位置づけられます。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:正期産の時期のノンストレステスト<NST>で正常なのはどれか。

解説:正解は 1 です。ノンストレステスト(NST)は子宮収縮や陣痛などのストレスがない状態で胎児心拍数モニタリングを行い、胎児のwell-being(健康度)を評価する非侵襲的検査です。reactive(reactive pattern:反応性あり=正常)と判定するには、20分間の観察中に「15bpm以上の心拍数増加が15秒以上2分未満続く一過性頻脈」が2回以上認められることが基準であり、これにより胎児が低酸素状態でないことが推定されます。

選択肢考察

  1. 1.  20分に2回以上の一過性頻脈がある。

    胎動に伴って心拍数が15bpm以上、15秒以上2分未満上昇する一過性頻脈が20分間に2回以上あれば、reactive pattern(反応性あり)と判定され正常な所見である。

  2. × 2.  胎児心拍数基線が80bpmである。

    正常な胎児心拍数基線は110〜160bpm。80bpmは高度徐脈(重症徐脈)にあたり、胎児機能不全(胎児ジストレス)が強く疑われる異常所見。

  3. × 3.  基線細変動が5bpmである。

    正常な基線細変動は6〜25bpm(中等度)。5bpmは「細変動減少」に分類され、胎児の中枢神経抑制や低酸素症などの可能性を示唆する所見である。

  4. × 4.  一過性徐脈がある。

    一過性徐脈は心拍数が一時的に低下する所見で、種類により早発・遅発・変動・遷延性に分類される。とくに遅発一過性徐脈や遷延性一過性徐脈は胎児低酸素状態を示唆する異常所見であり、NSTでは正常とはいえない。

胎児心拍数陣痛図の評価項目は①基線(110〜160bpmが正常、徐脈・頻脈の評価)、②基線細変動(6〜25bpmが中等度=正常)、③一過性頻脈(reactive判定の指標)、④一過性徐脈(早発・遅発・変動・遷延性の判別)の4要素。NSTは妊娠32週以降から実施可能で、ハイリスク妊娠(妊娠高血圧症候群、糖尿病合併妊娠、胎児発育不全、過期妊娠など)や胎動減少時に評価される。non-reactiveの場合はCST(contraction stress test)やBPP(biophysical profile)など追加評価へ進む。

NSTにおけるreactive pattern(正常所見)の判定基準を問う問題。一過性頻脈が20分間に2回以上必要であることが核心。基線・細変動・徐脈の正常異常も併せて整理しておく。