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アナフィラキシーショックの第一選択は?

看護師国家試験 第103回 午後 第62問 / 小児看護学 / 急性期・特別な状況下の看護

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第62問

食物アレルギー(food allergy)のある8歳の児童がアナフィラキシーショック(anaphylactic shock)を発症した場合の対応として適切なのはどれか。

  1. 1.水分の補給
  2. 2.抗ヒスタミン薬の内服
  3. 3.副腎皮質ステロイドの吸入
  4. 4.アドレナリンの筋肉内注射

対話形式の解説

博士 博士

食物アレルギーで強い反応が出ると、数分で気道が腫れ血圧が下がる、これがアナフィラキシーショックじゃ。

アユム アユム

すごく急変するんですね、何を最初にすればいいんですか?

博士 博士

迷わずアドレナリンの筋肉内注射、つまり選択肢4が正解じゃよ。

アユム アユム

どうしてアドレナリンなんですか?

博士 博士

α作用で血管を収縮させ血圧を上げ、β作用で気管支を広げる。一剤で複数の致命的症状を同時に改善できるのは他にないんじゃ。

アユム アユム

1の水分補給ではいけませんか?

博士 博士

ショック中は意識が落ちて誤嚥するリスクがあり、経口は危険じゃ。輸液は静脈路を取ってからじゃな。

アユム アユム

2の抗ヒスタミン薬の内服はどうですか?

博士 博士

皮疹や痒みには効くが効きが遅く、命を救う薬ではない。

アユム アユム

3のステロイド吸入は?

博士 博士

それは喘息の局所治療、急性ショックには間に合わんのじゃ。

アユム アユム

子どもならエピペン®を使うんですよね?

博士 博士

その通り、大腿外側広筋に0.01mg/kgを筋注する。仰臥位で下肢を挙上し、酸素と応援要請も同時にじゃ。

POINT

アナフィラキシーショックでは気道狭窄と循環不全が同時に進行し、第一選択はアドレナリン筋注です。学校や家庭ではエピペン®が使われ、看護師は早期投与の判断と体位・酸素・輸液の準備を並行して行います。経口薬や吸入薬は救命の主役にはなりません。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:食物アレルギー(food allergy)のある8歳の児童がアナフィラキシーショック(anaphylactic shock)を発症した場合の対応として適切なのはどれか。

解説:正解は 4 です。アナフィラキシーショックはIgEを介した急激な全身性アレルギー反応で、気道狭窄・血圧低下・意識障害をきたし、数分から数十分で死に至る危険があります。第一選択薬はアドレナリン(エピネフリン)の筋肉内注射で、α作用による血管収縮と血圧上昇、β作用による気管支拡張で症状を速やかに改善します。エピペン®はこの目的で携帯される自己注射器です。

選択肢考察

  1. × 1.  水分の補給

    ショック状態では意識低下や嘔吐の危険があり、経口摂取は誤嚥リスクが高く適しません。輸液を行うとしても静脈路確保が前提です。

  2. × 2.  抗ヒスタミン薬の内服

    皮疹や掻痒には有効ですが、効果発現が遅く、内服自体も誤嚥のリスクがあります。ショックの第一選択にはなりません。

  3. × 3.  副腎皮質ステロイドの吸入

    吸入ステロイドは喘息のコントロール目的の局所作用薬で、急性のショックには効きません。全身投与なら静注が必要です。

  4. 4.  アドレナリンの筋肉内注射

    大腿外側広筋への筋注が第一選択で、血圧上昇と気管支拡張により救命につながります。エピペン®も同じ作用機序です。

アナフィラキシーガイドラインでは、皮膚・粘膜症状に加えて呼吸器症状か循環器症状のいずれかが出現すれば診断され、ただちにアドレナリン0.01mg/kg(最大0.5mg)を大腿外側に筋注します。同時に仰臥位+下肢挙上、酸素投与、輸液確保、応援要請が必要です。

アナフィラキシーショックの第一選択治療がアドレナリン筋注であることを理解しているかを問う問題です。