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V-Pシャントの子どもで便秘確認が重要な理由

看護師国家試験 第104回 午後 第62問 / 小児看護学 / 慢性疾患・障害のある子どもと家族への看護

国試問題にチャレンジ

104回 午後 第62問

A君(5歳、男児)は、先天性水頭症(congenital hydrocephalus)で脳室−腹腔〈V-P〉シャントが挿入されている。 定期受診の際、看護師が確認する項目で優先度が高いのはどれか。

  1. 1.頭囲
  2. 2.聴力
  3. 3.微細運動
  4. 4.便秘の有無

対話形式の解説

博士 博士

今日はV-Pシャントを留置した子どもの観察項目を考えるぞい。

アユム アユム

A君は5歳の男の子で、定期受診の場面ですね。

博士 博士

頭囲の測定は必要じゃと思うかの。

アユム アユム

5歳ということは頭蓋骨の縫合がほぼ完了しているので、急な変化はとらえにくいですね。

博士 博士

そのとおりじゃ。乳児期の指標としては大切じゃが、年齢的に優先度は下がる。

アユム アユム

聴力や微細運動はどうでしょう。

博士 博士

V-Pシャントが直接これらを障害することは少ないのう。

アユム アユム

では正解の便秘の有無について教えてください。

博士 博士

V-Pシャントは髄液を腹腔に流す経路じゃ。腹腔内圧が高まるとどうなる。

アユム アユム

髄液が流れにくくなって、シャント閉塞や頭蓋内圧亢進が起きてしまいます。

博士 博士

見事じゃ。便秘予防は家族指導の重要ポイントになるぞい。

アユム アユム

頭痛や嘔吐、不機嫌などの頭蓋内圧亢進症状もあわせて観察したいです。

博士 博士

水分摂取や食事内容、排便習慣も忘れず確認するのじゃ。

POINT

V-Pシャントは脳室の余分な髄液を腹腔へ流す手術で、腹腔内圧が高まると流出障害が生じます。便秘は腹圧上昇の代表的要因で、シャント閉塞や頭蓋内圧亢進を招きます。5歳児では頭囲計測の意義は低く、聴力や微細運動とシャント機能の直接的関連も薄いため、便秘の有無確認が最優先です。家族へ排便コントロールと頭蓋内圧亢進症状の早期受診を指導します。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:A君(5歳、男児)は、先天性水頭症(congenital hydrocephalus)で脳室−腹腔〈V-P〉シャントが挿入されている。 定期受診の際、看護師が確認する項目で優先度が高いのはどれか。

解説:正解は4です。V-Pシャントは髄液を腹腔に流す経路のため、便秘で腹腔内圧が上昇するとシャント機能が低下し、頭蓋内圧亢進を招く危険があります。便秘の有無は最も優先して確認すべき項目です。

選択肢考察

  1. × 1.  頭囲

    頭囲の拡大は大泉門が閉じる前の乳児で重要な指標ですが、5歳では頭蓋骨縫合が完了しており評価の優先度は下がります。

  2. × 2.  聴力

    V-Pシャントや水頭症そのもので聴力が直接障害されることは少なく、定期受診で優先する観察項目とはいえません。

  3. × 3.  微細運動

    微細運動の発達評価は重要ですが、シャント機能の維持に直結する観察項目とは言えず、便秘確認より優先度は低いです。

  4. 4.  便秘の有無

    便秘によって腹腔内圧が上昇すると髄液の流出が障害され、シャント閉塞や頭蓋内圧亢進を起こすため、最も優先して確認します。

V-Pシャントトラブルとして閉塞・断裂・感染が挙げられます。家庭では発熱、頭痛、嘔吐、不機嫌、活動性低下など頭蓋内圧亢進症状の早期発見と、便秘予防のための排便コントロールが大切です。

V-Pシャント留置児で腹腔内圧上昇がシャント機能に与える影響を理解しているかを問う問題です。