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精神科の5つの入院形態 指定医2名が必要なのはどれ?

看護師国家試験 第106回 午後 第54問 / 精神看護学 / 精神保健医療福祉の変遷と法・施策

国試問題にチャレンジ

106回 午後 第54問

2人以上の精神保健指定医による診察結果の一致が要件となる入院形態はどれか。

  1. 1.応急入院
  2. 2.措置入院
  3. 3.医療保護入院
  4. 4.緊急措置入院

対話形式の解説

博士 博士

今回は精神保健福祉法の入院形態じゃ。5種類あって混乱しやすいが、条件を整理すれば怖くないぞ。

アユム アユム

任意入院・医療保護入院・応急入院・措置入院・緊急措置入院の5つですよね。

博士 博士

よく覚えておる。任意入院は本人の同意があるから、これは普通の入院と同じ扱いじゃな。

アユム アユム

それ以外の4つは強制入院ってことですか?

博士 博士

そうじゃ。本人同意がないか得られない状況での入院形態じゃ。それぞれ「指定医の数」「同意者」「期間」が違うのがポイントじゃ。

アユム アユム

まず措置入院を教えてください。

博士 博士

措置入院は「自傷他害のおそれがある精神障害者」に対し、精神保健指定医2名の診察結果が一致して入院が必要と認められた場合に、都道府県知事の権限で行われる。これが今回の正解じゃ。

アユム アユム

指定医が2人というのは、人権を守るためですか?

博士 博士

その通り。強制的な入院は憲法上の人権制限を伴うため、2人の専門医の一致という慎重な判断が求められるのじゃ。費用は公費負担になる。

アユム アユム

緊急措置入院は?

博士 博士

自傷他害のおそれが著しく、急を要するが、2名の指定医を集める時間がない場合の暫定措置。指定医1名で72時間以内に限って入院させる。

アユム アユム

医療保護入院は?

博士 博士

本人同意はないが、指定医1名の診察と、家族等(配偶者・親・兄弟姉妹・後見人など)の同意により行われる入院じゃ。期間の制限は基本ないが、定期報告が必要。

アユム アユム

応急入院は?

博士 博士

家族等の同意も得られないが、急速に入院が必要な場合。指定医1名の診察で72時間以内に限り、応急入院指定病院で行う。

アユム アユム

整理すると、指定医2名は措置入院だけ、72時間は応急入院と緊急措置入院、家族同意は医療保護入院ですね。

博士 博士

完璧じゃ!あとは「知事の権限」は措置系(措置入院・緊急措置入院)が該当することも押さえよう。

アユム アユム

2022年の法改正ではどんな変更があったんですか?

博士 博士

家族等同意の範囲の見直しや、医療保護入院の期間制限の設定など、人権擁護を強化する方向での改正が進められておる。

アユム アユム

精神科は人権と医療のバランスが本当に大切ですね。

博士 博士

その通り。強制入院であっても文書・口頭での告知義務、退院請求の権利、精神医療審査会による審査など、患者の権利擁護の仕組みがある。看護師も理解しておくべきじゃよ。

POINT

精神保健福祉法の入院形態は5つあり、このうち措置入院だけが「2人以上の精神保健指定医による診察結果の一致」を必要とします。これは自傷他害のおそれを理由とする強制入院であり、都道府県知事の権限で行われ費用は公費負担となります。他の入院形態は指定医1名で足り、医療保護入院は家族等の同意、応急入院と緊急措置入院は72時間という時間制限が特徴です。看護師は入院形態ごとの要件と患者の権利擁護の仕組みを理解し、患者の尊厳を守りながら安全な治療環境を整える役割があり、この知識は精神看護学の根幹となる重要事項です。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:2人以上の精神保健指定医による診察結果の一致が要件となる入院形態はどれか。

解説:正解は 2 です。精神保健福祉法に定められた入院形態のうち、2人以上の精神保健指定医の診察結果が一致して「自傷他害のおそれがある精神障害者」と認められた場合に、都道府県知事(または政令指定都市の市長)の権限で強制的に入院させるのが「措置入院」です。国が関与する公費入院で、本人・家族の同意を必要としない点が大きな特徴です。

選択肢考察

  1. × 1.  応急入院

    応急入院は、家族等の同意が得られず本人の同意もないが急速に入院が必要な場合、精神保健指定医1名の診察により72時間以内に限って入院させる形態。指定医は1名で足りる。

  2. 2.  措置入院

    自傷他害のおそれがある精神障害者について、2名以上の精神保健指定医の診察結果が一致した場合に、都道府県知事の権限で行われる入院形態。費用は公費負担。

  3. × 3.  医療保護入院

    精神保健指定医1名の診察と家族等(配偶者・親権者・扶養義務者・後見人など)の同意により行われる入院。本人の同意は得られないが、指定医は1名で足りる。

  4. × 4.  緊急措置入院

    自傷他害のおそれが著しく急速を要するが、通常の措置入院手続き(指定医2名)が取れない場合に、精神保健指定医1名の診察により72時間に限って入院させる形態。指定医は1名。

精神保健福祉法の入院形態は5つ:①任意入院(本人同意)、②医療保護入院(指定医1名+家族等の同意、本人同意なし)、③応急入院(指定医1名、家族同意不可、72時間以内)、④措置入院(指定医2名一致、知事権限、自傷他害)、⑤緊急措置入院(指定医1名、知事権限、自傷他害著明、72時間以内)。指定医2名の要件は措置入院のみ。2022年の法改正で家族等同意の範囲や入院期間の見直しが行われ、人権擁護の観点が強化されている。

精神保健福祉法の5つの入院形態について、必要な精神保健指定医の数・同意者・入院期間を整理して覚える。「指定医2名一致=措置入院」は頻出ポイント。