措置入院の要件をマスターしよう
看護師国家試験 第110回 午後 第81問 / 精神看護学 / 精神保健医療福祉の変遷と法・施策
国試問題にチャレンジ
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律<精神保健福祉法>に規定された入院形態で、精神保健指定医2名以上により、精神障害者であり、かつ、医療及び保護のために入院させなければその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあると診察の結果が一致した場合に適用されるのはどれか。
- 1.応急入院
- 2.措置入院
- 3.任意入院
- 4.医療保護入院
- 5.緊急措置入院
対話形式の解説
博士
今日は精神保健福祉法の入院形態についてじゃ。いくつあるか言えるかの?
サクラ
任意入院、医療保護入院、応急入院、措置入院、緊急措置入院の5つですよね。
博士
うむ、その通りじゃ。この問題のキーワードは『精神保健指定医2名以上』『診察の結果が一致』『自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれ』の3つじゃな。
サクラ
指定医が2名必要というのが大きな手がかりですね。
博士
そうじゃ。指定医2名の判断一致を求めるのは措置入院だけじゃ。しかも決定権者は都道府県知事になる。
サクラ
強制力の強い入院だから、慎重に複数の指定医で判断するのですね。
博士
よく理解しておる。では緊急措置入院との違いは分かるかの?
サクラ
緊急措置入院は指定医1名で、期間が72時間に制限されています。
博士
正解じゃ。措置入院の手続きを待っていられないほど急を要するときの暫定的な入院形態じゃな。
サクラ
医療保護入院と応急入院はどう違うのでしょう?
博士
医療保護入院は家族等の同意があるが、応急入院は家族の同意が得られない緊急時に適用される。どちらも自傷他害のおそれは要件ではないぞ。
サクラ
任意入院は本人同意が前提で、強制的要素がないのですね。
博士
その通り。入院形態ごとに『誰が判断し』『誰が同意し』『何時間まで』を表で整理しておくとよい。
サクラ
国家試験でも頻出なのでしっかり覚えます。
POINT
措置入院は精神保健指定医2名以上の判断が一致し、自傷他害のおそれが認められた場合に都道府県知事の命令で行われる入院形態です。他の入院形態との区別には、指定医の人数・同意者・期間制限の3点が役立ちます。強制力の強い入院であるため、患者の人権擁護の観点からも複数の専門家の判断が求められます。看護師は入院形態ごとの法的根拠と要件を理解し、患者対応に活かすことが重要です。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:精神保健及び精神障害者福祉に関する法律<精神保健福祉法>に規定された入院形態で、精神保健指定医2名以上により、精神障害者であり、かつ、医療及び保護のために入院させなければその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあると診察の結果が一致した場合に適用されるのはどれか。
解説:正解は 2 の措置入院です。精神保健指定医2名以上の診察結果が一致し、自傷他害のおそれがあると認められた場合に、都道府県知事の権限で行われる入院形態です。
選択肢考察
-
× 1. 応急入院
急を要するが家族等の同意が得られない場合、精神保健指定医1名の診察により72時間を限度に認められる入院です。自傷他害のおそれは要件になっていません。
-
○ 2. 措置入院
問題文の条件に完全に一致します。指定医2名の診察結果が一致し、自傷他害のおそれがあると判断されたとき、都道府県知事の決定により行われる入院形態です。
-
× 3. 任意入院
本人が入院の必要性を理解し、同意書を書いて入院する形態です。強制力を伴う入院ではありません。
-
× 4. 医療保護入院
自傷他害のおそれはないが本人の同意が得られない場合、指定医1名の診察と家族等の同意に基づき行われる入院です。
-
× 5. 緊急措置入院
自傷他害のおそれはあるが、正式な措置入院の手続きが間に合わない急迫した場合に、指定医1名の診察で72時間以内に限り行われる入院です。
入院形態は『指定医の人数』『同意者』『期間制限』の3点で整理すると覚えやすいです。措置入院=指定医2名・知事決定、緊急措置=指定医1名・72時間、医療保護=指定医1名+家族等同意、応急=指定医1名・72時間・家族同意なし、任意=本人同意。
精神保健福祉法に規定される5つの入院形態のうち、指定医2名の判断一致と自傷他害のおそれを要件とするものを見分ける問題です。
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