加齢と便秘のメカニズム
看護師国家試験 第105回 午後 第49問
国試問題にチャレンジ
便秘の原因となる加齢に伴う身体的変化で誤っているのはどれか。
- 1.大腸粘膜の萎縮
- 2.骨盤底筋群の筋力低下
- 3.直腸内圧の閾値の低下
- 4.大腸の内括約筋の緊張の低下
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
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サクラ
博士
サクラ
博士POINT
加齢に伴う便秘の原因としての身体変化を問う問題です。直腸の感受性変化(閾値上昇)を正しく理解しているかが焦点です。
解答・解説
正解は3です
問題文:便秘の原因となる加齢に伴う身体的変化で誤っているのはどれか。
解説:正解は 3 です。加齢により便秘が生じやすくなる理由は複合的で、大腸粘膜の萎縮、消化管運動(蠕動)の低下、腹筋・骨盤底筋群の筋力低下、内括約筋の緊張低下、直腸壁の感受性低下などが関与します。このうち『直腸内圧の閾値』については、加齢により直腸壁の伸展受容器の感受性が低下するため、便が直腸に達しても便意を感じるまでに必要な内圧が高くなります。つまり閾値は『低下』ではなく『上昇』するのが正しく、選択肢3は誤りです。
選択肢考察
- ×1. 大腸粘膜の萎縮
加齢により大腸粘膜は萎縮し、粘液分泌が減少、蠕動運動が低下します。これにより便の移動が遅くなり水分吸収が進んで硬便となりやすく、便秘の原因になります。正しい記述です。
- ×2. 骨盤底筋群の筋力低下
加齢により骨盤底筋群や腹筋などの排便関連筋力が低下します。これにより怒責が弱まり、便の排出が困難になって便秘を招きます。正しい記述です。
- ○3. 直腸内圧の閾値の低下
加齢では直腸壁の伸展受容器の感受性が低下するため、便意を感じる閾値は『上昇』します。閾値が低下すれば便意を感じやすくなりむしろ便秘になりにくいため、この選択肢は誤りで、正解となります。
- ×4. 大腸の内括約筋の緊張の低下
加齢により肛門内括約筋の緊張が低下します。これは失禁の原因にもなりますが、同時に排便反射の調節が障害され便秘もきたしやすくなります。正しい記述です。
高齢者の便秘は『弛緩性便秘』が最多で、腸蠕動の低下・腹筋の筋力低下・水分摂取不足・食物繊維不足・運動不足が主因です。その他、薬剤性便秘(抗コリン薬・オピオイド・利尿薬・Ca拮抗薬)、直腸性便秘(便意の我慢癖)、けいれん性便秘(過敏性腸症候群型)もあります。看護では水分・食物繊維摂取、適度な運動、排便習慣の確立、腹部マッサージ、必要時の下剤使用や浣腸を組み合わせて対応します。
加齢に伴う便秘の原因としての身体変化を問う問題です。直腸の感受性変化(閾値上昇)を正しく理解しているかが焦点です。
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