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鎮静下高圧浣腸での優先物品はどれ?

看護師国家試験 第108午後104(状況設定問題)

国試問題にチャレンジ

108午後104

状況設定

Aちゃん(生後10か月)は、それまで機嫌よく過ごしていたが、夕方から突然不機嫌になり、15~20分ごとに激しく泣いては、泣き止むことを繰り返した。Aちゃんは夕食の離乳食を食べず哺乳もしなかったが、嘔吐したため21時に保護者と救急病院を受診した。担当医師は保護者に、腸重積症(intussusception)が疑われるためグリセリン浣腸を行って便性を確認する、と説明した。体温は37.1°Cであった。

Aちゃんへの腹部超音波検査の結果、腸重積症(intussusception)の診断が確定し、静脈内注射による鎮静下で高圧浣腸が行われることになった。 看護師が一連の処置の準備をするにあたり、最も重要な物品はどれか。

  1. 1.潤滑ゼリー
  2. 2.替えのおむつ
  3. 3.ガーグルベースン
  4. 4.経皮的動脈血酸素飽和度<SpO 2 >モニター

対話形式の解説

博士博士
第108回午後223問じゃ。腸重積と診断されたAちゃん、静脈麻酔による鎮静下で高圧浣腸を行う。一連の物品のうち最も重要なのはどれかを問うているぞ。
サクラサクラ
博士、高圧浣腸って具体的にどんな処置ですか?
博士博士
肛門から造影剤や生理食塩水、空気などを一定の圧で注入し、嵌入した腸管を水圧や空気圧で押し戻す非観血的整復法じゃ。発症24時間以内なら成功率が高い。
サクラサクラ
ではなぜ鎮静が必要なんですか?
博士博士
乳児の安静保持と疼痛緩和のためじゃ。ただし静脈鎮静薬は呼吸抑制や舌根沈下を起こすリスクがある。さらに浣腸刺激による迷走神経反射で徐脈や血圧低下も起こり得る。
サクラサクラ
だから呼吸・循環のモニタリングが大事なんですね。
博士博士
そのとおり。正解は4番のSpO2モニターじゃ。Aちゃんは生後10か月で言葉での訴えができん。客観的に呼吸状態を把握するには連続モニタリングが欠かせない。
サクラサクラ
1番の潤滑ゼリーは?
博士博士
肛門チューブ挿入時の摩擦を軽減し苦痛や粘膜損傷を防ぐため必要じゃが、生命の安全という視点ではSpO2より優先度は下がる。
サクラサクラ
2番の替えのおむつも用意しますよね。
博士博士
うむ、整復後の排便や造影剤漏出に備えて必須じゃが、これも命の監視より優先度は低い。
サクラサクラ
3番のガーグルベースンは嘔吐に備えて必要では?
博士博士
鎮静中の乳児は自分でガーグルベースンを使えん。実際は吸引器や側臥位での対応が主。準備はするが、最優先ではないぞ。
サクラサクラ
SpO2が大事だとわかりました。他にどんな準備が必要ですか?
博士博士
酸素・吸引・バッグバルブマスク・救急薬品をベッドサイドに。心電図モニターや血圧計も装着し、絶飲食時間の確認、鎮静レベルの評価スケールも押さえておく。穿孔リスクもあるから腹部膨満や急変対応の準備も怠るな。
サクラサクラ
鎮静下処置はABCを最優先にして観察するんですね。
博士博士
そのとおり。乳児の鎮静は『気道・呼吸・循環』を連続的に見守る姿勢が看護の基本じゃ。

POINT

鎮静下で行う乳児の侵襲的処置における優先すべき安全確保物品を問う問題です。

解答・解説

正解は4です

問題文:Aちゃんへの腹部超音波検査の結果、腸重積症(intussusception)の診断が確定し、静脈内注射による鎮静下で高圧浣腸が行われることになった。 看護師が一連の処置の準備をするにあたり、最も重要な物品はどれか。

解説:正解は 4 です。静脈麻酔による鎮静下で高圧浣腸を行うため、呼吸抑制・酸素化低下・迷走神経反射による循環動態変化を連続的にモニタリングすることが最優先となります。生後10か月の乳児は言葉で訴えられず、呼吸数や酸素化の客観的評価が必須で、SpO2モニターは最も重要な安全装置です。

選択肢考察

  1. ×1.  潤滑ゼリー

    肛門チューブ挿入時の摩擦軽減に必要な物品ですが、生命維持監視の観点からはSpO2モニターより優先度は低くなります。

  2. ×2.  替えのおむつ

    整復後の排便やバリウム漏出に備えて用意は必要ですが、鎮静下処置における安全確保の重要性と比べると優先度は低くなります。

  3. ×3.  ガーグルベースン

    迷走神経反射による嘔吐に備えて準備はしますが、乳児はガーグルベースンを自分で使えず、吸引器や顔を横に向ける姿勢管理の方が実用的。SpO2モニターより優先度は低いです。

  4. 4.  経皮的動脈血酸素飽和度<SpO 2 >モニター

    静脈鎮静薬は呼吸抑制や舌根沈下を起こしやすく、高圧浣腸による迷走神経反射で徐脈や血圧低下も生じ得ます。SpO2モニターは呼吸・循環の異常を早期に検知するための必須モニタリング機器です。

乳児の鎮静下処置ではABC評価が最重要で、SpO2に加え心拍数、呼吸数、血圧、意識レベルをモニタリングします。酸素・吸引・バッグバルブマスク・救急薬品などの急変対応物品もベッドサイドに準備し、鎮静の評価スケール(Ramsayなど)や絶飲食時間の確認も欠かせません。高圧浣腸では腸管穿孔のリスクもあり、処置中の腹部膨満や血圧変化にも注意します。

鎮静下で行う乳児の侵襲的処置における優先すべき安全確保物品を問う問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。