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老人性難聴の特徴

看護師国家試験 第108回 午前 第55問

国試問題にチャレンジ

108回 午前 第55問

軽度の老人性難聴(presbyacusis)の特徴はどれか。

  1. 1.ゆっくり話すと聞き取りにくい。
  2. 2.母音よりも子音が聞き分けにくい。
  3. 3.高音よりも低音が聞き取りにくい。
  4. 4.イントネーションが理解しにくい。

対話形式の解説

博士博士
今日は老人性難聴の特徴と関わり方を学ぶぞ。
サクラサクラ
博士、老人性難聴ってどんな難聴ですか?
博士博士
加齢で内耳のコルチ器の有毛細胞や聴覚中枢が変性して生じる両側性・対称性の感音性難聴じゃ。
サクラサクラ
正解はどれですか?
博士博士
正解は2の「母音よりも子音が聞き分けにくい」じゃ。
サクラサクラ
なぜ子音が聞き取りにくいんですか?
博士博士
子音は高周波数成分が多いんじゃ。老人性難聴では高音域の4000〜8000Hzから障害されるから、サ・カ・タ・ハなどの子音がぼやけてしまう。
サクラサクラ
母音はどうなんですか?
博士博士
ア・イ・ウ・エ・オの母音は低〜中音域が中心じゃから比較的保たれる。だから「音は聞こえるけど言葉の意味がわからん」という訴えが典型じゃな。
サクラサクラ
選択肢1の「ゆっくり話すと聞き取りにくい」は?
博士博士
逆じゃ。ゆっくり・はっきり区切って話すと理解しやすくなる。早口は禁物じゃぞ。
サクラサクラ
選択肢3の「高音よりも低音が聞き取りにくい」は?
博士博士
これも逆じゃ。オージオグラムでは高音漸傾型や高音急墜型を示し、高音が先に聞こえなくなる。
サクラサクラ
選択肢4のイントネーションは?
博士博士
抑揚は低〜中音域で知覚されるから保たれる。むしろ抑揚をつけると理解の助けになるんじゃ。
サクラサクラ
関わるときのコツはありますか?
博士博士
正面から顔を見せて、口の動きが見えるように話す。雑音の少ない環境で、低めのトーンでゆっくり話すのが良いぞ。
サクラサクラ
大声で話せばいいわけじゃないんですね。
博士博士
そうじゃ。怒鳴り声は高音で逆に聞こえにくくなる。トーンを下げるのがコツなんじゃよ。
サクラサクラ
補聴器の使用はどうですか?
博士博士
早期導入が推奨される。難聴は認知症の危険因子でもあるから放置しない方が良い。
サクラサクラ
覚え方は?
博士博士
「高音・子音・ゆっくり分かる」で押さえるんじゃ。

POINT

老人性難聴の感音性・高音域障害・子音聞き取り困難という特徴を問う問題です。

解答・解説

正解は2です

問題文:軽度の老人性難聴(presbyacusis)の特徴はどれか。

解説:正解は 2 です。老人性難聴は加齢による内耳(特にコルチ器の有毛細胞)と聴覚中枢の変性で生じる両側性・対称性の感音性難聴です。高音域から障害されるため、サ行・カ行・タ行などの子音成分が聞き取りにくくなり、「聞こえるが言葉が分かりにくい」という特徴的な訴えにつながります。

選択肢考察

  1. ×1.  ゆっくり話すと聞き取りにくい。

    老人性難聴では語音弁別能が低下するため、むしろゆっくり・はっきり区切って話すと聞き取りやすくなります。早口では理解が追いつかず誤解が増えます。

  2. ○2.  母音よりも子音が聞き分けにくい。

    子音は高周波数成分が多く、母音は低〜中周波数成分が多いです。老人性難聴では高音域から障害が進むため、子音の識別が困難となり「サ・シャ・タ・カ」などが聞き分けにくくなります。

  3. ×3.  高音よりも低音が聞き取りにくい。

    逆です。老人性難聴では高音域(4000〜8000Hz)から先に障害され、低音域は比較的保たれます。オージオグラムでは典型的に高音漸傾型や高音急墜型を示します。

  4. ×4.  イントネーションが理解しにくい。

    イントネーションは低〜中音域で知覚されるため比較的保たれ、むしろ抑揚をつけて話すと理解が促進されます。文章全体の意味理解は維持されます。

老人性難聴の対応原則は、①正面から顔を見せて話す、②ゆっくり・はっきり・適度な大きさで話す、③雑音の少ない環境を選ぶ、④短文で区切る、⑤補聴器の活用、です。高齢者とのコミュニケーションでは怒鳴り声(高音)は逆効果で、低めのトーンが聞き取りやすいとされます。難聴は認知症の危険因子でもあるため早期の補聴器導入が推奨されます。

老人性難聴の感音性・高音域障害・子音聞き取り困難という特徴を問う問題です。