思春期の心理的離乳 〜友人の存在の大きさ〜
看護師国家試験 第108回 午前 第8問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
思春期にある人が親密な関係を求める対象はどれか。
- 1.教師
- 2.祖父母
- 3.友人
- 4.両親
対話形式の解説
博士
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博士
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サクラPOINT
思春期の心理社会的発達における対人関係の特徴、特に親から友人へと親密な対象が移行することを理解しているかを問うています。
解答・解説
正解は3です
問題文:思春期にある人が親密な関係を求める対象はどれか。
解説:正解は3です。思春期は第二次性徴の発現を機に始まる心身の急激な変化期で、おおむね小学校高学年から高校生(10〜18歳頃)に相当します。この時期の心理社会的発達の特徴は、エリクソンの発達課題でいう「同一性(アイデンティティ)対同一性拡散」の段階にあたり、自分とは何者かを模索します。発達心理学的には「心理的離乳」と呼ばれる、両親からの心理的自立のプロセスが進行し、それまで依存していた親や祖父母、教師など大人から距離を置くようになります。その一方で、自立への不安を埋めるため、同じ価値観や体験を共有できる同世代の仲間=友人(ピアグループ、チャムグループ)との関係が非常に重要になります。この時期の友人関係は「チャムシップ(親友関係、サリヴァン)」と呼ばれ、性が異なっても同じであっても、秘密を共有し悩みを打ち明けられる関係性を通じて、自己理解と対人スキルを育みます。したがって思春期の親密な対象は友人(ピア)が正解となります。
選択肢考察
- ×1. 教師
教師は学童期までは尊敬・依存の対象になりますが、思春期には心理的離乳の対象となり、距離を取るようになります。
- ×2. 祖父母
祖父母も幼少期には親密な対象ですが、思春期には同世代との関係が優先され、祖父母とは距離ができる傾向にあります。
- ○3. 友人
思春期は親からの心理的自立が進むと同時に、同世代の仲間との強い絆(チャムシップ、ピアグループ)を求める時期で、友人が最も親密な対象になります。
- ×4. 両親
両親は乳幼児期〜学童期までは最も親密な存在ですが、思春期には心理的離乳により反発や距離を置く対象となります。
エリクソンの発達課題と思春期:乳児期=基本的信頼、幼児前期=自律性、幼児後期=自発性、学童期=勤勉性、青年期(思春期含む)=同一性、成人前期=親密性、成人期=生殖性、老年期=統合性。サリヴァンの対人関係論ではチャム→ピアグループ→異性への関心、と関係性が発展します。思春期は第二次性徴、性自認の確立、性役割の獲得など身体面・心理面で大きく揺れ動く時期で、不安定さから反抗期、摂食障害、うつ、自傷行為などの問題も生じやすく、看護師は温かく見守りつつプライバシーを尊重した関わりが重要です。
思春期の心理社会的発達における対人関係の特徴、特に親から友人へと親密な対象が移行することを理解しているかを問うています。
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