加齢と血圧変化のメカニズム
看護師国家試験 第110回 午前 第49問
国試問題にチャレンジ
加齢に伴う血管壁の硬化による血圧への影響はどれか。
- 1.収縮期血圧は上昇し、拡張期血圧は低下する。
- 2.収縮期血圧は低下し、拡張期血圧は上昇する。
- 3.収縮期血圧も拡張期血圧も上昇する。
- 4.収縮期血圧も拡張期血圧も低下する。
対話形式の解説
博士
サクラ
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サクラPOINT
加齢に伴う大動脈の弾性低下が収縮期・拡張期それぞれの血圧にどう影響するかを問う問題です。
解答・解説
正解は1です
問題文:加齢に伴う血管壁の硬化による血圧への影響はどれか。
解説:正解は1です。加齢により大動脈の弾性が低下すると収縮期血圧が上昇し、拡張期の反動が弱くなるため拡張期血圧は低下します。高齢者では脈圧が開大する収縮期高血圧型が典型です。
選択肢考察
- ○1. 収縮期血圧は上昇し、拡張期血圧は低下する。
硬化した大動脈は収縮期に血液を受け止めきれず圧が上昇し、拡張期にはリコイルが乏しく末梢への送血が続かないため圧が下がります。高齢者の収縮期高血圧の病態そのものです。
- ×2. 収縮期血圧は低下し、拡張期血圧は上昇する。
血管壁硬化では収縮期に緩衝能が失われて収縮期血圧が上がるため、この組合せは病態と逆向きで誤りです。動脈硬化の血行力学と一致しません。
- ×3. 収縮期血圧も拡張期血圧も上昇する。
拡張期血圧は大動脈の弾性戻りにより維持されるため、弾性低下状態ではむしろ低下します。両方が同時に上昇するのは本態性高血圧の若年型などで、加齢硬化の典型像ではありません。
- ×4. 収縮期血圧も拡張期血圧も低下する。
血管抵抗が増すため収縮期血圧は上昇します。両方とも低下するのはショックや脱水、心機能低下などで生じ、加齢に伴う動脈硬化の典型的血行動態ではありません。
脈圧(収縮期-拡張期)が55mmHgを超える場合は動脈硬化が進んだ指標とされます。拡張期圧の過度な低下は冠動脈灌流を障害し虚血性心疾患のリスクを高めます。高齢者の降圧療法では脈圧や起立性低血圧にも配慮が必要です。
加齢に伴う大動脈の弾性低下が収縮期・拡張期それぞれの血圧にどう影響するかを問う問題です。
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