チック、汚言症、そして併存症、トゥレット障害を立体的に理解する
看護師国家試験 第112回 午前 第65問
国試問題にチャレンジ
小児期から青年期に発症し、運動性チック、音声チック及び汚言の乱用を伴うのはどれか。
- 1.Down<ダウン>症候群(Downʼs syndrome)
- 2.Tourette<トゥレット>障害(Touretteʼs disorder)
- 3.注意欠如・多動性障害<ADHD>(attention−deficit/hyperactivity disorder)
- 4.Lennox−Gastaut<レノックス・ガストー>症候群(Lennox−Gastaut syndrome)
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
小児期から青年期に発症する代表的な疾患・障害を鑑別させ、特徴的症状(チック・汚言症)からトゥレット障害を選ばせる問題。
解答・解説
正解は2です
問題文:小児期から青年期に発症し、運動性チック、音声チック及び汚言の乱用を伴うのはどれか。
解説:正解は 2 です。トゥレット障害は、多彩な運動チックと1つ以上の音声チックが1年以上持続し、18歳未満で発症する神経発達症である。汚言症(コプロラリア)を伴うことがあるのは有名だが、実際には全症例の10〜20%程度にとどまる特徴的症状である。
選択肢考察
- ×1. Down<ダウン>症候群(Downʼs syndrome)
21番染色体が3本になる染色体異常(21トリソミー)で、特徴的顔貌、筋緊張低下、知的障害、先天性心疾患(心内膜床欠損など)を伴う。チックや汚言症は主症状ではない。
- ○2. Tourette<トゥレット>障害(Touretteʼs disorder)
複数の運動チックと1つ以上の音声チックが1年以上続き、18歳未満で発症する。汚言症や反響言語を伴うことがある代表的なチック症。ADHDや強迫症の併存が多い。
- ×3. 注意欠如・多動性障害<ADHD>(attention−deficit/hyperactivity disorder)
不注意・多動性・衝動性の3症状を特徴とする神経発達症で、12歳以前の発症を要件とする。チックや汚言症は診断基準に含まれない(ただし併存はありうる)。
- ×4. Lennox−Gastaut<レノックス・ガストー>症候群(Lennox−Gastaut syndrome)
小児期に発症する難治性てんかん症候群で、強直発作・非定型欠神発作・脱力発作など多彩な発作型、脳波の遅棘徐波複合、知的障害を特徴とする指定難病。チックや汚言症は伴わない。
チックは突発的で反復的・常同的な運動や発声で、運動チック(まばたき、肩すくめなど)と音声チック(咳払い、鼻ならしなど)に分けられる。持続期間で1か月未満の一過性チック障害、1年以上持続する慢性チック障害、運動・音声両方が1年以上続くトゥレット障害に区別される。DSM-5では神経発達症群に分類される。治療は心理教育や環境調整が基本で、習慣逆転法(HRT/CBIT)などの行動療法、重症例ではハロペリドール、アリピプラゾールなどの薬物療法が用いられる。ADHDや強迫症の合併が多く、併存症の把握が重要である。
小児期から青年期に発症する代表的な疾患・障害を鑑別させ、特徴的症状(チック・汚言症)からトゥレット障害を選ばせる問題。
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