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破水直後の産婦への優先対応を考える

看護師国家試験 第113午後60

国試問題にチャレンジ

113午後60

順調に分娩が進行している妊娠40週0日の初産婦から「腟から水っぽいものが流れ、下着が濡れた」とナースコールがあった。看護師が流出したものを確認すると、量は少量で、羊水特有の臭いを認めた。 このときの産婦への対応で優先度が高いのはどれか。

  1. 1.バイタルサインを測定する。
  2. 2.胎児心拍数を確認する。
  3. 3.食事摂取を勧める。
  4. 4.更衣を促す。

対話形式の解説

博士博士
今日は40週0日の初産婦さんのケースじゃ。水っぽいものが流れて下着が濡れ、羊水特有の臭いがあったとのことじゃ。
サクラサクラ
これは破水を強く疑う所見ですね。看護師として何から始めるべきでしょう。
博士博士
まず破水で怖い合併症を挙げてみてくれ。
サクラサクラ
臍帯脱出、臍帯圧迫、胎児機能不全、常位胎盤早期剥離、子宮内感染などがありますね。
博士博士
その通り。そのうち最も急を要するのはどれじゃ。
サクラサクラ
臍帯脱出です。臍帯が先進すると血流が遮断され胎児の生命に直結します。
博士博士
臍帯脱出の特徴として、母体に自覚症状が出にくい点が重要じゃ。ではどうやって発見するのじゃ。
サクラサクラ
胎児心拍数の変化、特に遷延一過性徐脈や変動一過性徐脈が手がかりになります。
博士博士
素晴らしい。だからこそ破水直後は胎児心拍数の確認が最優先になるのじゃ。
サクラサクラ
母体のバイタルサイン測定も大切ですが、胎児の安全確認が先ですね。
博士博士
その通り。食事摂取はどうじゃ。
サクラサクラ
緊急帝王切開の可能性を考えると、誤嚥リスクもあり控えるべきですね。
博士博士
更衣は。
サクラサクラ
清潔保持には必要ですが緊急度は低いので、胎児心拍の確認後に対応します。
博士博士
よく整理できておる。破水時は分娩監視装置を装着して連続モニタリングを行い、医師への報告と内診による臍帯確認も並行するのじゃ。
サクラサクラ
優先順位は『胎児心拍→母体バイタル→清潔援助』の順でよいですね。

POINT

破水直後の産婦への看護で何を最優先にすべきか、優先順位の判断力を問う状況設定問題です。

解答・解説

正解は2です

問題文:順調に分娩が進行している妊娠40週0日の初産婦から「腟から水っぽいものが流れ、下着が濡れた」とナースコールがあった。看護師が流出したものを確認すると、量は少量で、羊水特有の臭いを認めた。 このときの産婦への対応で優先度が高いのはどれか。

解説:正解は2の「胎児心拍数を確認する。」です。羊水様の流出と特有の臭いから破水が強く疑われる状況では、臍帯脱出や胎児機能不全といった胎児の生命に直結する事象が起こる可能性があるため、まず胎児心拍数の確認で胎児の状態を評価することが最優先です。

選択肢考察

  1. ×1.  バイタルサインを測定する。

    母体のバイタルサイン測定も必要な観察ですが、破水直後は胎児側の急変リスクが先行するため、胎児心拍の評価より後の順位となります。

  2. 2.  胎児心拍数を確認する。

    破水により臍帯脱出や臍帯圧迫、胎児機能不全が起こり得るため、胎児心拍数の確認で胎児の安全を最優先に評価する必要があります。

  3. ×3.  食事摂取を勧める。

    分娩進行中で緊急帝王切開の可能性も考慮する必要があり、嘔吐や誤嚥のリスクからも積極的な食事摂取は勧められません。

  4. ×4.  更衣を促す。

    清潔保持の観点で更衣は必要ですが生命への緊急度は低く、胎児心拍の安全確認を行った後に実施すべきケアです。

破水後に注意すべき合併症として、臍帯脱出、胎児機能不全、常位胎盤早期剥離、上行性感染などがあります。臍帯脱出が生じても母体に自覚症状が乏しいため、胎児心拍数の異常が唯一の所見となることが多く、早期発見には分娩監視装置によるモニタリングが重要です。破水の確認にはBTB試験紙(アルカリ性)やインスリン様増殖因子結合蛋白検査も用いられます。

破水直後の産婦への看護で何を最優先にすべきか、優先順位の判断力を問う状況設定問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。