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新生児のチアノーゼと先天性心疾患

看護師国家試験 第113午前55

国試問題にチャレンジ

113午前55

出生体重3,020gの正期産児。 新生児期に最もチアノーゼを生じやすい先天性心疾患はどれか。

  1. 1.動脈管開存症(patent ductus arteriosus)
  2. 2.心室中隔欠損症(ventricular septal defect)
  3. 3.心房中隔欠損症(atrial septal defect)
  4. 4.Fallot(ファロー)四徴症(tetralogy of Fallot)

対話形式の解説

博士博士
出生直後の赤ちゃんにチアノーゼが見られたら、どの心疾患を疑うかじゃ。
サクラサクラ
チアノーゼというと皮膚が青紫色になる状態ですよね。
博士博士
そうじゃ。血中の酸素が不足しておる証拠じゃ。
サクラサクラ
動脈管開存症ではチアノーゼは出ないんですか?
博士博士
通常は左から右へ血液が流れるから、チアノーゼは生じにくいのじゃ。
サクラサクラ
心室中隔欠損症や心房中隔欠損症も同じですか?
博士博士
その通りじゃ。左→右短絡型は酸素化血が全身に回るからチアノーゼ型には分類されん。
サクラサクラ
ではファロー四徴症はどうなるんですか?
博士博士
肺動脈狭窄があるから肺血流が減り、右室の静脈血が大動脈へ流れるのじゃ。
サクラサクラ
それで酸素が足りない血液が全身に行ってチアノーゼになるんですね。
博士博士
理解が早いの。四徴症は肺動脈狭窄、心室中隔欠損、大動脈騎乗、右室肥大じゃ。
サクラサクラ
覚え方としてはチアノーゼ型は5つのTでしたね。
博士博士
うむ、国家試験ではこの区別が頻出じゃから押さえておくぞ。

POINT

先天性心疾患のうち、肺血流が減少してチアノーゼを呈する型(右→左短絡)と左→右短絡型の区別を理解しているかが問われています。

解答・解説

正解は4です

問題文:出生体重3,020gの正期産児。 新生児期に最もチアノーゼを生じやすい先天性心疾患はどれか。

解説:正解は4です。Fallot四徴症は、心室中隔欠損・肺動脈狭窄・大動脈騎乗・右室肥大を特徴とするチアノーゼ型先天性心疾患の代表で、肺動脈狭窄により肺血流が減少し、右室から大動脈へ静脈血が流れ込むためチアノーゼが出現します。

選択肢考察

  1. ×1.  動脈管開存症(patent ductus arteriosus)

    大動脈から肺動脈への左→右短絡が基本病態であり、酸素化された血液が肺に戻るためチアノーゼは通常みられません。心不全症状や多呼吸、体重増加不良などが主な所見となります。

  2. ×2.  心室中隔欠損症(ventricular septal defect)

    左室圧が高いため左→右短絡となり、動脈血は酸素化されて全身へ送られます。したがって新生児期にチアノーゼは生じにくく、非チアノーゼ型先天性心疾患に分類されます。

  3. ×3.  心房中隔欠損症(atrial septal defect)

    左房から右房への左→右短絡で、肺血流が増加するものの動脈血の酸素化は保たれるため、通常チアノーゼは起こりません。新生児期には無症状のことも多い疾患です。

  4. 4.  Fallot(ファロー)四徴症(tetralogy of Fallot)

    肺動脈狭窄により肺血流が減少し、心室中隔欠損を介して右→左短絡が生じるため、静脈血が大動脈騎乗部から全身へ流れチアノーゼを来します。代表的なチアノーゼ型先天性心疾患で正しい選択肢です。

チアノーゼ型心疾患は「5つのT」(Tetralogy of Fallot、Transposition of the great arteries、Truncus arteriosus、Total anomalous pulmonary venous return、Tricuspid atresia)で整理すると覚えやすいです。新生児で急激なチアノーゼが見られた場合、動脈管依存性疾患の可能性があるためプロスタグランジンE1投与で動脈管を開存させる治療が検討されます。

先天性心疾患のうち、肺血流が減少してチアノーゼを呈する型(右→左短絡)と左→右短絡型の区別を理解しているかが問われています。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。