COPDの最大の敵はたばこ煙 喫煙が肺を壊すメカニズム
看護師国家試験 第114回 午後 第14問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
慢性閉塞性肺疾患<COPD>(chronic obstructive pulmonary disease)の危険因子はどれか。
- 1.花粉
- 2.薬物
- 3.たばこ煙
- 4.アルコール
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
COPDの最大の危険因子が喫煙(たばこ煙)であることを問う基本問題。発症予防・進行抑制ともに禁煙が最重要であることを押さえる。
解答・解説
正解は3です
問題文:慢性閉塞性肺疾患<COPD>(chronic obstructive pulmonary disease)の危険因子はどれか。
解説:正解は 3 のたばこ煙です。慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、有害物質の長期吸入により末梢気道や肺胞に慢性炎症が起こり、気流閉塞と肺胞破壊(肺気腫)を生じる進行性の疾患です。最大の危険因子は喫煙で、COPD患者の約90%以上が喫煙歴を有します。たばこ煙に含まれる活性酸素種やプロテアーゼが肺の防御機構を破壊し、気道粘膜の慢性炎症と肺胞壁の破壊を引き起こします。受動喫煙、職業性粉塵・化学物質、大気汚染、室内のバイオマス燃料煙、加齢、α1‐アンチトリプシン欠損症などの遺伝的素因、小児期の重症呼吸器感染症などもリスクとなりますが、本問では「たばこ煙」が最も適切な選択肢となります。
選択肢考察
- ×1. 花粉
花粉はアレルギー性鼻炎や気管支喘息の誘因となるが、COPDの直接的な発症原因ではない。COPDは慢性気道炎症と肺胞破壊を本態とし、アレルギー性疾患とは病態が異なる。
- ×2. 薬物
一部の薬物は薬剤性肺炎や間質性肺炎を起こし得るが、COPDの主要な危険因子としては挙げられない。
- ○3. たばこ煙
たばこ煙はCOPDの最大の危険因子であり、能動喫煙だけでなく受動喫煙もリスクとなる。気道炎症・酸化ストレス・蛋白分解酵素活性化を介して肺破壊を進行させる。
- ×4. アルコール
アルコールは肝障害・膵炎・食道癌・アルコール依存症などの危険因子であるが、COPDの主要な危険因子ではない。
COPDの病態は末梢気道の閉塞と肺胞破壊で、慢性気管支炎と肺気腫の両側面を併せもつ。診断はスパイロメトリーで気管支拡張薬吸入後のFEV1/FVC(1秒率)が70%未満であることが基本となる。臨床所見としては労作時呼吸困難・慢性咳嗽・喀痰、口すぼめ呼吸、ビア樽状胸郭などがみられる。治療は禁煙が最も重要な介入で、長時間作用性気管支拡張薬(LABA/LAMA)、吸入ステロイド、肺リハビリテーション、急性増悪時の抗菌薬や酸素療法が中心となる。慢性Ⅱ型呼吸不全例では高濃度酸素投与によりCO2ナルコーシスを起こす危険があるため、SpO2目標は88〜92%程度に設定するのが原則。
COPDの最大の危険因子が喫煙(たばこ煙)であることを問う基本問題。発症予防・進行抑制ともに禁煙が最重要であることを押さえる。
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