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手袋とガウンが主役!接触感染予防策の正体を完全マスター

看護師国家試験 第115午前20 / 必修問題

国試問題にチャレンジ

115午前20

接触感染予防策として使用するのはどれか。

  1. 1.陰圧室
  2. 2.ガウン
  3. 3.ゴーグル
  4. 4.N95マスク

対話形式の解説

博士博士
今日は感染対策の中でも特に頻出の『接触感染予防策』について学ぶぞ。看護師にとって日常業務に直結する超重要テーマじゃ。
サクラサクラ
博士、感染対策って手洗いとマスクのイメージしかないんですけど…接触感染って具体的にどんな感染経路なんですか?
博士博士
ふむ、良い出発点じゃな。接触感染とは、感染源となる患者やその周りの物――ベッド柵、ドアノブ、医療機器、リネン類などじゃな――に直接または間接的に触れることで病原体が広がる経路じゃ。例えばMRSAやCDI、ノロウイルス、疥癬などが代表選手じゃよ。
サクラサクラ
なるほど、触れて移るタイプですね。じゃあ予防にはどんな防護具を使うんですか?
博士博士
接触感染予防策の基本は『手袋+ガウン』じゃ。長袖の予防衣であるガウンを着て、衣服や前腕への汚染を防ぐ。患者ケアの前に病室の入口で着用し、退室する前に病室内で脱いで手指衛生を行う、これが鉄則じゃ。
サクラサクラ
退室『前』に脱ぐんですか?廊下で脱ぐイメージでした…。
博士博士
そこが重要なポイントじゃ!汚染されたガウンを着たまま廊下に出ると、病原体を撒き散らしてしまう。だから必ず病室内で脱いで、最後に手指衛生をしてから退室するのじゃ。
サクラサクラ
気をつけます。ところで選択肢にあった陰圧室やN95マスクは、どんなときに使うんですか?
博士博士
それらは『空気感染予防策』で使う装備じゃ。結核、麻疹、水痘など、5μm以下の飛沫核となって空気中を漂う病原体への対策じゃな。陰圧室は室内の気圧を低く保って、空気を外に漏らさず排気する特殊な個室じゃ。
サクラサクラ
ゴーグルはどうですか?飛沫感染で使うイメージがありますが…
博士博士
その通り。ゴーグルやフェイスシールドは、血液や体液、分泌物が眼の粘膜に飛び散るのを防ぐ目的で、標準予防策や飛沫感染予防策、エアロゾル発生処置のときに使うのじゃ。眼の粘膜も病原体の侵入門戸になるから、忘れてはならぬ。
サクラサクラ
整理すると、接触は手袋+ガウン、飛沫はマスク+ゴーグル、空気はN95+陰圧室、ということですね!
博士博士
お見事じゃ!加えてもう一つ大事なのは、これらの経路別予防策はすべて『標準予防策(スタンダードプリコーション)』の上に積み重ねて実施するということじゃ。標準予防策はすべての患者に対して常時行う、感染対策の土台じゃよ。
サクラサクラ
標準予防策って、具体的には何をするんでしたっけ?
博士博士
血液・体液・分泌物・排泄物・粘膜・損傷皮膚を『感染の可能性があるもの』として扱い、手指衛生、適切なPPEの選択、咳エチケット、安全な注射手技、環境整備などを徹底することじゃ。これが感染対策のABCじゃな。
サクラサクラ
看護師は患者さんに直接触れる機会が一番多いから、接触感染予防策の知識は本当に大切ですね。臨床ですぐ使えそうです。
博士博士
その意識が何より大事じゃ。多剤耐性菌のアウトブレイクや院内感染を防ぐためにも、PPEの正しい選択と着脱手順を身につけておくのじゃぞ。

POINT

感染経路別予防策のうち『接触感染予防策』で必要となる個人防護具(PPE)を問う問題。空気感染(陰圧室・N95)、飛沫感染(サージカルマスク・ゴーグル)、接触感染(手袋・ガウン)の組み合わせを正確に区別できるかが鍵となる。

解答・解説

正解は2です

問題文:接触感染予防策として使用するのはどれか。

解説:正解は 2 です。接触感染とは、感染源である患者やその周囲環境(ベッド柵、ドアノブ、医療機器など)に直接または間接的に触れることで病原体が伝播する感染経路です。CDC(米国疾病予防管理センター)のガイドラインに基づく感染経路別予防策では、接触感染予防策(contact precautions)として、標準予防策に加えて『手袋』と『ガウン(長袖の予防衣)』の着用が義務づけられています。患者の入室時に手袋とガウンを装着し、退室前に病室内で脱いで手指衛生を行うことが基本です。MRSAやCDI(クロストリディオイデス・ディフィシル感染症)、ノロウイルス、多剤耐性菌などが代表的な対象疾患です。

選択肢考察

  1. ×1.  陰圧室

    陰圧室(陰圧個室)は空気感染予防策で用いる設備。室内の気圧を周囲より低く保ち、空気を室外に漏らさず排気することで、結核・麻疹・水痘・播種性帯状疱疹といった飛沫核(5μm以下)を介して伝播する病原体の拡散を防ぐ。接触感染対策では必須ではない。

  2. 2.  ガウン

    接触感染予防策の中核となる防護具。患者や患者周囲環境への接触時に長袖ガウンを着用し、医療従事者の衣服や前腕の汚染を防ぐ。手袋と組み合わせて使用するのが原則で、退室前に病室内で脱衣し、ただちに手指衛生を実施する。

  3. ×3.  ゴーグル

    ゴーグルやフェイスシールドは、血液・体液・分泌物が飛散して眼粘膜に付着するのを防ぐための眼の防護具。標準予防策や飛沫感染予防策、エアロゾル発生処置の際に用いられ、接触感染単独の対策として代表されるものではない。

  4. ×4.  N95マスク

    N95マスク(微粒子用マスク)は0.3μmの粒子を95%以上捕集できる高性能マスクで、空気感染予防策で使用する。結核、麻疹、水痘などへの曝露時に装着し、装着前にはフィットテストが必要。接触感染では通常は不要。

感染経路別予防策は『接触感染(contact)』『飛沫感染(droplet)』『空気感染(airborne)』の3つに大別される。接触感染では手袋+ガウン、飛沫感染ではサージカルマスク+必要に応じてゴーグル(患者の1〜2m以内に近づく際)、空気感染ではN95マスク+陰圧個室管理が必要となる。代表的な対象疾患もセットで整理すると覚えやすい――接触:MRSA・VRE・CDI・ノロウイルス・疥癬、飛沫:インフルエンザ・百日咳・流行性耳下腺炎・髄膜炎菌感染症、空気:結核・麻疹・水痘。なお、これら経路別予防策はすべて『標準予防策(スタンダードプリコーション)』に上乗せして実施するものであり、標準予防策は全患者に対して常時行うことが大原則である。

感染経路別予防策のうち『接触感染予防策』で必要となる個人防護具(PPE)を問う問題。空気感染(陰圧室・N95)、飛沫感染(サージカルマスク・ゴーグル)、接触感染(手袋・ガウン)の組み合わせを正確に区別できるかが鍵となる。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。