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在宅高齢者のケアマネジメントを理解しよう

看護師国家試験 第115午前42

国試問題にチャレンジ

115午前42

在宅療養中の高齢者のケアマネジメントで正しいのはどれか。

  1. 1.サービス提供は専門職の判断を優先する。
  2. 2.高齢者本人はサービス担当者会議の構成員である。
  3. 3.インフォーマルサービスはサービス計画に入らない。
  4. 4.地域包括支援センターが施設サービス計画を作成する。

対話形式の解説

博士博士
今日は在宅療養中の高齢者のケアマネジメントについて考えてみよう。まず『ケアマネジメント』ってどんな営みかわかるかな?
サクラサクラ
えっと…ケアマネジャーさんがサービスを組み立てる仕事、ですよね?
博士博士
おおむね合っているね。利用者の生活課題をアセスメントして、必要なサービスを組み合わせて調整し、評価していく一連の流れを指すよ。鍵になる考え方は『本人中心』なんだ。
サクラサクラ
本人中心、ですか。専門職が決めるんじゃなくて?
博士博士
そう、そこが大切なポイントだよ。専門職はあくまで情報提供や提案を行う立場で、最終的にどのサービスを使うかは本人と家族の意向を尊重しながら合意形成していくんだ。
サクラサクラ
じゃあ選択肢1の『専門職の判断を優先』は誤りなんですね。
博士博士
その通り。では『サービス担当者会議』って聞いたことあるかな?
サクラサクラ
ケアプランをみんなで話し合う会議、ですか?
博士博士
正解だよ。ケアマネジャー、医師、看護師、ヘルパー、リハ職、福祉用具の専門相談員などの多職種に加えて、本人と家族も正式な構成員として参加するんだ。
サクラサクラ
本人も構成員なんですね。だから選択肢2が正解ですか。
博士博士
その通り。本人の希望を直接反映できる場として、サービス担当者会議は非常に重要だよ。
サクラサクラ
選択肢3のインフォーマルサービスはどうですか?計画に入らない、って書いてありますけど。
博士博士
いい質問だね。インフォーマルサービスとは、家族の援助や近隣の見守り、ボランティア、地域サロンなど、制度に基づかない支援のことだよ。これらもケアプランにしっかり位置づけて、フォーマルサービスと組み合わせて活用するんだ。
サクラサクラ
なるほど、地域全体で支えるイメージですね。
博士博士
そうそう。最後に選択肢4の地域包括支援センターの役割を整理しよう。
サクラサクラ
総合相談とか、介護予防ケアマネジメントを担当するところでしたよね。
博士博士
よく覚えていたね。地域包括支援センターは要支援者の介護予防ケアマネジメントを担当するけれど、『施設サービス計画』を作るわけではないんだ。施設サービス計画は介護老人福祉施設などに配置されたケアマネジャーが作成するよ。
サクラサクラ
計画の種類によって作成する人が違うんですね。整理して覚えます!

POINT

この問題は、ケアマネジメントの基本理念(本人中心・自己決定の尊重)と、サービス担当者会議の構成員、ケアプラン作成主体の違いを正しく理解しているかを問うています。

解答・解説

正解は2です

問題文:在宅療養中の高齢者のケアマネジメントで正しいのはどれか。

解説:正解は 2 です。ケアマネジメントとは、介護や医療を必要とする利用者が自立した生活を継続できるように、利用者本人の意向や生活課題を踏まえてアセスメントを行い、必要なサービスを組み合わせて提供・調整していく一連のプロセスを指します。介護保険制度では、介護支援専門員(ケアマネジャー)が中心となってケアプラン(居宅サービス計画など)を作成しますが、その過程で開催される「サービス担当者会議」は、本人の生活を支えるすべての関係者が一堂に会して意思統一を図る重要な場です。この会議は、利用者本人とその家族、介護支援専門員、医師、看護師、リハビリ職、訪問介護員、福祉用具専門相談員など、サービスに関わる多職種で構成され、本人と家族も正式な構成員として位置づけられています。これは、ケアマネジメントが「本人中心(パーソン・センタード)」の理念に基づいており、本人の希望や価値観を生活設計の出発点とするためです。専門職だけで方針を決定するのではなく、本人・家族の意思を反映した計画づくりが原則となります。

選択肢考察

  1. ×1.  サービス提供は専門職の判断を優先する。

    誤りです。ケアマネジメントの基本理念は「自己決定の尊重」と「本人中心」であり、専門職の判断を一方的に優先することはしません。専門職は専門的視点から情報提供や提案を行い、最終的なサービス選択は本人や家族の意向を踏まえて合意形成していきます。

  2. 2.  高齢者本人はサービス担当者会議の構成員である。

    正しい記述です。サービス担当者会議は、ケアプラン原案を確認し、関係者間で支援方針を共有・調整する場であり、利用者本人と家族は中心的な構成員として参加します。本人の意向を直接反映させることが、その後のサービス提供の質と満足度を高めるうえで重要となります。

  3. ×3.  インフォーマルサービスはサービス計画に入らない。

    誤りです。家族の支援、近隣住民の見守り、ボランティア、地域のサロン、民生委員の関わりなどのインフォーマルサービスも、本人の生活を支える大切な社会資源であり、介護保険サービスなどのフォーマルサービスと組み合わせてケアプランに位置づけます。

  4. ×4.  地域包括支援センターが施設サービス計画を作成する。

    誤りです。地域包括支援センターは、要支援者の介護予防ケアマネジメントや、総合相談、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援などを担います。施設サービス計画は、介護老人福祉施設などの入所施設に配置された介護支援専門員が作成します。

ケアプランは利用者の状態や対象サービスによって作成主体が分かれます。居宅サービス計画は居宅介護支援事業所の介護支援専門員、介護予防サービス計画は地域包括支援センター、施設サービス計画は入所施設の介護支援専門員が担当します。また、サービス担当者会議はケアプランの新規作成時のほか、更新認定や区分変更、状態変化時などにも開催され、計画の妥当性を多職種で検証する役割を持ちます。インフォーマル・フォーマル両方の資源を活用する視点も国家試験で頻出です。

この問題は、ケアマネジメントの基本理念(本人中心・自己決定の尊重)と、サービス担当者会議の構成員、ケアプラン作成主体の違いを正しく理解しているかを問うています。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。