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レスパイトケアって何のためにあるの?

看護師国家試験 第115午後47

国試問題にチャレンジ

115午後47

慢性疾患患者の家族介護者に対するレスパイトケアの目的で正しいのはどれか。

  1. 1.家族介護者の休養
  2. 2.家族介護者同士の交流
  3. 3.居宅サービス料金の補助
  4. 4.家族介護者への介護方法の指導

対話形式の解説

博士博士
今日は『レスパイトケア』の目的について勉強しよう。在宅療養を支えるうえでとても大切な考え方だよ。
サクラサクラ
レスパイトって聞き慣れない言葉ですが、どういう意味ですか?
博士博士
英語のrespiteで『一時的な休止』『小休止』を意味する言葉なんだ。介護の文脈では、家族介護者が一時的に介護から離れて休めるようにする支援のことを指すよ。
サクラサクラ
なるほど、家族介護者の休養が目的なんですね。でも、なぜそんなに休むことが重要なんですか?
博士博士
いい質問だね。慢性疾患や障害のある方の介護は何年も続くことが多くて、家族は身体的にも精神的にも消耗してしまうんだ。介護うつや介護離職、最悪の場合は虐待や介護放棄につながるリスクもある。
サクラサクラ
それは深刻ですね…。介護者が倒れてしまったら、療養者本人の在宅生活も続けられなくなりますもんね。
博士博士
その通り。だから介護者を支えることは、結果的に療養者本人を支えることにもなるんだ。レスパイトケアでは具体的にどんなサービスが使われると思う?
サクラサクラ
ショートステイとかでしょうか?
博士博士
正解。短期入所生活介護や短期入所療養介護、通所介護、訪問看護などが代表的だね。医療的ケア児や重症心身障害児者にはレスパイト入院も活用されているよ。
サクラサクラ
じゃあ、選択肢にあった『介護者同士の交流』や『介護方法の指導』は違う目的なんですね。
博士博士
そう。家族会での交流はピアサポート、介護方法の指導は介護者教育という別の支援に位置づけられる。料金補助は介護保険の給付や自治体助成の話で、これも別物だね。
サクラサクラ
レスパイトケアはあくまで『休む』ことを支えるケアだと整理できました。
博士博士
看護師としては、介護者の表情や言動から疲労度をアセスメントして、必要なら積極的にレスパイトサービスを提案することが大切だよ。

POINT

レスパイトケアの目的が「家族介護者の休息・休養」であることを問う問題です。介護者支援の各種サービスの目的を整理して理解しているかが鍵となります。

解答・解説

正解は1です

問題文:慢性疾患患者の家族介護者に対するレスパイトケアの目的で正しいのはどれか。

解説:正解は 1 です。レスパイト(respite)とは英語で「一時的休止」「休息」を意味する言葉であり、レスパイトケアは在宅で介護を担う家族介護者が、心身ともに疲弊しないよう一時的に介護から離れて休養・リフレッシュできるようにするための支援を指します。慢性疾患や障害をもつ療養者の介護は長期にわたることが多く、家族介護者は身体的負担に加えて精神的負担、社会的孤立、経済的困難など多面的なストレスを抱えやすい状況にあります。介護負担が限界に達すると介護うつや高齢者・障害者虐待、介護離職、介護放棄などのリスクが高まり、結果として療養者本人の在宅生活継続が困難になります。そこでショートステイ(短期入所生活介護・短期入所療養介護)、デイサービス、訪問看護、レスパイト入院などを活用し、一定期間ケアを代替することで介護者が休息をとれるよう支えるのがレスパイトケアの本質的な目的です。したがって「家族介護者の休養」を目的とする選択肢1が正解となります。

選択肢考察

  1. 1.  家族介護者の休養

    レスパイトケアの第一義的な目的は、介護を継続している家族が一時的に介護から離れ、心身の休養をとれるようにすることです。ショートステイやレスパイト入院、デイサービスなどを通じて介護を代替し、介護者の疲労蓄積やバーンアウトを予防することで、結果的に在宅療養の継続を可能にします。

  2. ×2.  家族介護者同士の交流

    家族会や介護者のつどいなどでの介護者同士の交流は精神的支えとして有効ですが、これは「ピアサポート」や「家族支援」と呼ばれる別の枠組みに位置づけられます。交流が副次的に得られる場面はあっても、レスパイトケアの本来の目的ではありません。

  3. ×3.  居宅サービス料金の補助

    サービス利用料の補助は、介護保険制度の保険給付や自治体独自の助成、高額介護サービス費制度などによる経済的支援であり、レスパイトケアそのものとは目的が異なります。レスパイトケアは料金補助ではなく、介護を一時的に代替して家族を休ませるケアを指します。

  4. ×4.  家族介護者への介護方法の指導

    介護技術や手技の指導は訪問看護師やケアマネジャー、地域包括支援センターなどによる教育的支援として重要ですが、これは家族介護指導や介護者教育の領域であり、レスパイトケアとは目的が異なります。レスパイトケアはあくまで「休む」ことを支えるサービスです。

レスパイトケアに活用される代表的なサービスには、介護保険制度では短期入所生活介護(ショートステイ)、短期入所療養介護、通所介護、通所リハビリテーション、訪問介護、訪問看護などがあります。医療的ケア児や難病患者、重症心身障害児者を対象とした「レスパイト入院」も医療機関で実施されています。利用にあたっては、ケアマネジャーや相談支援専門員がケアプラン・サービス等利用計画に組み込み、計画的に介護者の休息時間を確保することが重要です。介護者の健康を守ることは療養者本人のQOL維持にも直結するため、看護師は介護者の疲労度や心理状態をアセスメントし、必要に応じてレスパイトサービスの利用を積極的に提案する役割を担います。

レスパイトケアの目的が「家族介護者の休息・休養」であることを問う問題です。介護者支援の各種サービスの目的を整理して理解しているかが鍵となります。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。