職業性疾病の組み合わせを整理しよう
看護師国家試験 第115回 午前 第47問
国試問題にチャレンジ
職業に伴う作業や環境と健康障害の組合せで正しいのはどれか。
- 1.紫外線の曝露 緑内障(glaucoma)
- 2.情報機器作業 眼疲労
- 3.工具や機械の振動 手指の熱感
- 4.重量物の取り扱い 骨粗鬆症(osteoporosis)
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
職業性疾病における曝露因子と代表的健康障害の正しい組み合わせを問う問題で、情報機器作業=眼疲労が基本知識として頻出です。
解答・解説
正解は2です
問題文:職業に伴う作業や環境と健康障害の組合せで正しいのはどれか。
解説:正解は 2「情報機器作業 ― 眼疲労」です。情報機器作業(旧称VDT作業)とは、パソコンやタブレット、スマートフォンなどのディスプレイ画面を見ながら長時間行う作業を指します。厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、こうした作業による健康影響として、眼精疲労・ドライアイ・視力低下といった眼の症状、肩こり・頸部痛・腰痛などの筋骨格系症状、さらにストレス等の精神的影響が挙げられています。長時間同一姿勢で近距離の画面を凝視することで、毛様体筋の緊張や瞬目回数の減少が起こり、眼疲労が生じやすくなります。職業性疾病は、作業内容・曝露因子・代表的な健康障害をセットで整理しておくと得点しやすい領域です。
選択肢考察
- ×1. 紫外線の曝露 緑内障(glaucoma)
紫外線曝露で代表的な眼の障害は、急性では電気性眼炎(雪眼炎、角膜炎)、慢性では翼状片や白内障です。緑内障は眼圧上昇や視神経障害を背景に発症する疾患であり、紫外線との直接的な因果関係は確立されていません。屋外作業や溶接作業では、UV対策として保護眼鏡の着用が必要です。
- ○2. 情報機器作業 眼疲労
情報機器作業ではディスプレイを長時間凝視することで毛様体筋が緊張し、瞬目回数も低下するため、眼精疲労やドライアイが起こりやすくなります。ガイドラインでは一連続作業時間を1時間以内とし、作業の合間に10〜15分の休止と1〜2回の小休止を設けること、画面照度や姿勢の調整を行うことが推奨されています。
- ×3. 工具や機械の振動 手指の熱感
チェーンソーや削岩機などの振動工具を扱う作業による振動障害(白蝋病)では、末梢循環障害として手指の冷感・蒼白化(レイノー現象)、しびれや疼痛、握力低下などの末梢神経・運動器症状がみられます。「熱感」ではなく「冷感」が特徴であり、寒冷時に発作が誘発されやすい点も重要です。
- ×4. 重量物の取り扱い 骨粗鬆症(osteoporosis)
重量物の取り扱い作業で生じやすいのは腰痛症をはじめとする筋骨格系障害で、椎間板ヘルニアや頚肩腕症候群なども含まれます。骨粗鬆症は加齢やエストロゲン低下、運動不足、カルシウム・ビタミンD不足などが主因であり、むしろ適度な荷重運動は骨密度維持に有利に働くため、職業性の組み合わせとしては不適切です。
職業性疾病の代表的な組み合わせとして、(1) 情報機器作業=眼精疲労・ドライアイ・頸肩腕症候群、(2) 振動工具=振動障害(レイノー現象・末梢神経障害)、(3) 重量物取り扱い=腰痛症、(4) 紫外線=電気性眼炎・白内障・皮膚癌、(5) 騒音=騒音性難聴(4000Hz中心のc5-dip)、(6) 有機溶剤=中枢神経症状・肝障害、(7) 石綿(アスベスト)=中皮腫・肺癌、を押さえておきましょう。情報機器作業のガイドラインは2019年に「VDT作業」から名称変更されており、スマートフォン・タブレットを含む作業全般に拡張されています。
職業性疾病における曝露因子と代表的健康障害の正しい組み合わせを問う問題で、情報機器作業=眼疲労が基本知識として頻出です。
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