StudyNurse

職業性疾病の組み合わせを整理しよう

看護師国家試験 第115午前47

国試問題にチャレンジ

115午前47

職業に伴う作業や環境と健康障害の組合せで正しいのはどれか。

  1. 1.紫外線の曝露 緑内障(glaucoma)
  2. 2.情報機器作業 眼疲労
  3. 3.工具や機械の振動 手指の熱感
  4. 4.重量物の取り扱い 骨粗鬆症(osteoporosis)

対話形式の解説

博士博士
今日は115回午前47問目、職業に伴う作業環境と健康障害の組み合わせを学んでいくぞ。
サクラサクラ
博士、職業性疾病って種類が多くて混乱してしまいます。
博士博士
そうじゃな。でも作業内容と起こりやすい症状をセットで覚えれば整理しやすいぞ。まず選択肢2の情報機器作業と眼疲労、これが正解じゃ。
サクラサクラ
情報機器作業って、昔のVDT作業のことですか?
博士博士
その通り。2019年に厚生労働省のガイドラインが改正されて、パソコンだけでなくタブレットやスマホを含む作業全般に拡張された名称じゃ。
サクラサクラ
どうして眼が疲れやすいんですか?
博士博士
ディスプレイを長時間近距離で凝視すると、ピント調節を担う毛様体筋が緊張し続けるんじゃ。さらに集中していると瞬きの回数が減って、涙が蒸発しドライアイにもなりやすい。
サクラサクラ
なるほど。選択肢1の紫外線と緑内障はどうして違うんですか?
博士博士
紫外線で問題になるのは角膜炎、翼状片、白内障じゃ。緑内障は眼圧上昇による視神経障害が主因で、紫外線とは直接結びつかんのじゃよ。
サクラサクラ
選択肢3の振動工具で手指の熱感、というのは?
博士博士
振動障害、いわゆる白蝋病では逆に「冷感」と「蒼白化」が特徴じゃ。レイノー現象といって、寒冷時に手指の血管が攣縮して白くなる発作が起こるんじゃ。
サクラサクラ
熱感ではなく冷感なんですね。最後の重量物と骨粗鬆症は?
博士博士
重量物取扱いで起こりやすいのは腰痛症や椎間板ヘルニアなどの筋骨格系障害じゃ。骨粗鬆症はむしろ加齢やホルモン、運動不足が原因で、適度な荷重はかえって骨を強くするくらいじゃ。
サクラサクラ
職業性疾病、組み合わせで覚えると分かりやすいですね。他にも頻出のものはありますか?
博士博士
騒音作業=4000Hzを中心とする騒音性難聴(c5-dip)、有機溶剤=中枢神経症状や肝障害、石綿=中皮腫や肺癌、これらは国試の定番じゃから必ず押さえておくのじゃぞ。

POINT

職業性疾病における曝露因子と代表的健康障害の正しい組み合わせを問う問題で、情報機器作業=眼疲労が基本知識として頻出です。

解答・解説

正解は2です

問題文:職業に伴う作業や環境と健康障害の組合せで正しいのはどれか。

解説:正解は 2「情報機器作業 ― 眼疲労」です。情報機器作業(旧称VDT作業)とは、パソコンやタブレット、スマートフォンなどのディスプレイ画面を見ながら長時間行う作業を指します。厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、こうした作業による健康影響として、眼精疲労・ドライアイ・視力低下といった眼の症状、肩こり・頸部痛・腰痛などの筋骨格系症状、さらにストレス等の精神的影響が挙げられています。長時間同一姿勢で近距離の画面を凝視することで、毛様体筋の緊張や瞬目回数の減少が起こり、眼疲労が生じやすくなります。職業性疾病は、作業内容・曝露因子・代表的な健康障害をセットで整理しておくと得点しやすい領域です。

選択肢考察

  1. ×1.  紫外線の曝露 緑内障(glaucoma)

    紫外線曝露で代表的な眼の障害は、急性では電気性眼炎(雪眼炎、角膜炎)、慢性では翼状片や白内障です。緑内障は眼圧上昇や視神経障害を背景に発症する疾患であり、紫外線との直接的な因果関係は確立されていません。屋外作業や溶接作業では、UV対策として保護眼鏡の着用が必要です。

  2. 2.  情報機器作業 眼疲労

    情報機器作業ではディスプレイを長時間凝視することで毛様体筋が緊張し、瞬目回数も低下するため、眼精疲労やドライアイが起こりやすくなります。ガイドラインでは一連続作業時間を1時間以内とし、作業の合間に10〜15分の休止と1〜2回の小休止を設けること、画面照度や姿勢の調整を行うことが推奨されています。

  3. ×3.  工具や機械の振動 手指の熱感

    チェーンソーや削岩機などの振動工具を扱う作業による振動障害(白蝋病)では、末梢循環障害として手指の冷感・蒼白化(レイノー現象)、しびれや疼痛、握力低下などの末梢神経・運動器症状がみられます。「熱感」ではなく「冷感」が特徴であり、寒冷時に発作が誘発されやすい点も重要です。

  4. ×4.  重量物の取り扱い 骨粗鬆症(osteoporosis)

    重量物の取り扱い作業で生じやすいのは腰痛症をはじめとする筋骨格系障害で、椎間板ヘルニアや頚肩腕症候群なども含まれます。骨粗鬆症は加齢やエストロゲン低下、運動不足、カルシウム・ビタミンD不足などが主因であり、むしろ適度な荷重運動は骨密度維持に有利に働くため、職業性の組み合わせとしては不適切です。

職業性疾病の代表的な組み合わせとして、(1) 情報機器作業=眼精疲労・ドライアイ・頸肩腕症候群、(2) 振動工具=振動障害(レイノー現象・末梢神経障害)、(3) 重量物取り扱い=腰痛症、(4) 紫外線=電気性眼炎・白内障・皮膚癌、(5) 騒音=騒音性難聴(4000Hz中心のc5-dip)、(6) 有機溶剤=中枢神経症状・肝障害、(7) 石綿(アスベスト)=中皮腫・肺癌、を押さえておきましょう。情報機器作業のガイドラインは2019年に「VDT作業」から名称変更されており、スマートフォン・タブレットを含む作業全般に拡張されています。

職業性疾病における曝露因子と代表的健康障害の正しい組み合わせを問う問題で、情報機器作業=眼疲労が基本知識として頻出です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。