健康保険・国民健康保険
健康支援と社会保障制度 / 医療保険・社会保障制度
解説
今回は健康保険・国民健康保険について解説します。
日本の公的医療保険制度
日本では1961年に国民皆保険が達成され、すべての国民が何らかの公的医療保険に加入する仕組みが整いました。公的医療保険は大きく分けて、被用者保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度の3つに分類されます。看護師は患者の加入保険を把握し、適切な制度案内を行うことが求められます。
被用者保険
被用者保険は会社員や公務員などの雇用されている人を対象とした制度です。健康保険には中小企業の従業員が加入する協会けんぽ(保険者は全国健康保険協会)と、大企業の従業員が加入する組合健保(健康保険組合)があります。公務員や私立学校教職員は共済組合、船員は船員保険に加入します。
国民健康保険
国民健康保険(国保)は、自営業者、農林漁業従事者、無職者、退職者、被用者保険に加入していない人が対象です。2018年(平成30年)4月の制度改革により、都道府県と市町村が共同で保険者となりました。財政運営の責任主体は都道府県、資格管理・保険料徴収・保健事業は市町村が担います。医師・歯科医師・建設業などの国民健康保険組合も保険者の一つです。
後期高齢者医療制度
75歳以上(一定の障害があれば65歳以上)の高齢者が対象で、保険者は都道府県単位の後期高齢者医療広域連合です。
医療費の一部負担金
年齢により自己負担割合が異なります。0歳から小学校入学前は2割、小学校入学から69歳は3割、70歳から74歳は2割(現役並み所得は3割)、75歳以上は原則1割ですが、2022年10月から一定以上所得は2割、現役並み所得は3割となりました。例えば40歳の自営業者(国民健康保険)の窓口負担は3割です。
高額療養費制度と各種給付
高額療養費制度
1か月の自己負担額が所得区分ごとの上限を超えた場合、超過分が支給される制度で、国民健康保険を含むすべての公的医療保険に共通します。
その他の給付
出産育児一時金は2023年4月から50万円に引き上げられました。傷病手当金は被用者保険のみの給付で、業務外の傷病により連続して4日以上仕事を休んだとき、標準報酬月額の2/3が最長1年6か月支給されます。出産手当金も被用者保険のみの給付です。乳幼児医療費助成は自治体ごとに行われ、難病・結核・精神疾患の措置入院などには公費負担があります。
看護師が知っておくべきポイント
患者の加入保険を確認し、自己負担割合と利用可能な制度を把握することが重要です。高額療養費の限度額適用認定証の案内や、医療費が高額になる場合の**MSW(医療ソーシャルワーカー)**との早期連携が患者支援につながります。
確認問題(穴埋め)
空欄をタップすると答えが表示されます。
- 1.
日本では年に国民皆保険が達成されました。
- 2.
公的医療保険は被用者保険、国民健康保険、制度の3つに大別されます。
- 3.
中小企業の従業員が加入する健康保険の保険者は全国健康保険協会で、通称と呼ばれます。
- 4.
国民健康保険は2018年4月の制度改革により、財政運営の責任主体がとなりました。
- 5.
後期高齢者医療制度の対象は原則歳以上で、保険者は後期高齢者医療広域連合です。
- 6.
40歳の自営業者(国民健康保険加入)の医療費窓口負担割合は割です。
- 7.
1か月の自己負担額が上限を超えた分が支給される制度を制度といいます。
- 8.
2023年4月から出産育児一時金は万円に引き上げられました。
- 9.
被用者保険のみの給付であるは、業務外の傷病で連続4日以上休んだとき標準報酬月額の2/3が最長1年6か月支給されます。
- 10.
医療費が高額になる場合、早期に連携すべき職種は(医療ソーシャルワーカー)です。
