StudyNurse

学校保健安全法

健康支援と社会保障制度 / 母子保健・学校保健

解説

学校保健安全法とは、児童生徒および職員の健康の保持増進、学校における安全管理、感染症の予防について定めた法律です。今回は学校保健安全法について解説します。

学校保健安全法の概要

学校保健安全法は、2009年に旧学校保健法を改正して成立しました。改正により、不審者対応や災害対応など「学校安全」に関する規定が強化された点が特徴です。学校における保健管理・安全管理の基本となる法律であり、看護師や養護教諭が学校での健康支援を行う際の根拠となります。

学校三師と養護教諭の役割

学校には学校医・学校歯科医・学校薬剤師の三師が置かれ、これらは学校の設置者によって任命されます。学校医は児童生徒の健康診断、健康相談、保健指導、感染症予防、学校環境衛生検査などを担当します。養護教諭は保健室の運営、保健指導、応急処置、健康相談を担い、児童生徒の心身の健康を支える中心的存在です。健康相談は学校三師のほか、養護教諭や担任教諭も実施します。

健康診断

健康診断には三種類があります。就学時健康診断は市町村教育委員会が、就学の4か月前までに実施します。定期健康診断は毎年6月30日までに行い、臨時健康診断は必要に応じて実施します。これらにより、児童生徒の発育・健康状態を早期に把握します。

出席停止と臨時休業

感染症の予防のため、出席停止を命じる権限は校長にあります。一方、学校の臨時休業(学級閉鎖・学校閉鎖)を決定するのは学校の設置者です。両者の権限者が異なる点は国試頻出ポイントです。

学校感染症の分類

学校保健安全法施行規則により、学校感染症は三種に分類されます。

第一種は感染症法の一類・二類にほぼ相当し、エボラ出血熱、ペスト、ジフテリア、急性灰白髄炎、SARS、MERS、特定鳥インフルエンザなどが含まれ、出席停止期間は治癒するまでです。第二種は飛沫感染で学校内に広がりやすい疾患で、インフルエンザ、百日咳、麻しん、流行性耳下腺炎、風しん、水痘、咽頭結膜熱、結核、髄膜炎菌性髄膜炎、新型コロナウイルス感染症が該当します。第三種は腸管出血性大腸菌感染症、流行性角結膜炎、急性出血性結膜炎などで、出席停止期間は医師の判断によって決まります。空気感染を起こす「ま・け・みず(麻しん・結核・水痘)」も合わせて押さえておきましょう。

第二種の代表的出席停止期間

インフルエンザは発症後5日経過し、かつ解熱後2日(幼児は3日)経過するまでです。麻しんは解熱後3日経過するまで、風しんは発しん消失まで、水痘はすべての発しんが痂皮化するまでとなります。流行性耳下腺炎は耳下腺等の腫脹発現後5日経過し全身状態が良好になるまで、百日咳は特有の咳嗽消失または5日間の適正な抗菌薬療法終了まで、咽頭結膜熱は主要症状消退後2日経過するまでです。結核と髄膜炎菌性髄膜炎は医師が感染のおそれがないと認めるまでとされます。

学校環境衛生基準と看護師の関わり

学校環境衛生基準では、照度、換気、温湿度、騒音、飲料水、給食、プールなどの基準が定められています。看護師は学校や公衆衛生の場で感染症対策、健康教育、養護教諭との連携を通じて、児童生徒の健康を支えます。

まとめ

学校保健安全法は児童生徒の健康と安全を守る基本法であり、学校三師の役割、健康診断の種類、出席停止の権限、学校感染症の分類と出席停止期間を体系的に理解することが重要です。

確認問題(穴埋め)

空欄をタップすると答えが表示されます。

  1. 1.

    学校保健安全法は年に旧学校保健法を改正して成立した。

  2. 2.

    学校三師とは学校医・・学校薬剤師であり、その任命は学校のが行う。

  3. 3.

    就学時健康診断はが就学の4か月前までに実施し、定期健康診断は毎年までに行う。

  4. 4.

    感染症予防のための出席停止を命じる権限者はであり、学校の臨時休業を決定するのは学校のである。

  5. 5.

    学校感染症の第二種に含まれる疾患には、インフルエンザ、百日咳、、流行性耳下腺炎、風しん、などがある。

  6. 6.

    インフルエンザの出席停止期間は、発症後日経過し、かつ解熱後日(幼児は3日)経過するまでである。

  7. 7.

    水痘の出席停止期間は、すべての発しんがするまでである。

  8. 8.

    結核と髄膜炎菌性髄膜炎の出席停止期間は、が感染のおそれがないと認めるまでである。

  9. 9.

    空気感染を起こす学校感染症「ま・け・みず」は、麻しん・・水痘を指す。

学校保健安全法」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。