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くしゃみ・鼻水・鼻づまり〜アレルギー性鼻炎の正体を見抜く

看護師国家試験 第106回 午後 第42問 / 成人看護学 / 血液・免疫系

国試問題にチャレンジ

106回 午後 第42問

アレルギー性鼻炎( allergic rhinitis )について正しいのはどれか。

  1. 1.食後に症状が増悪する。
  2. 2.Ⅳ型アレルギーである。
  3. 3.スクラッチテストで原因を検索する。
  4. 4.アレルゲンの除去は症状の抑制に有効である。

対話形式の解説

博士 博士

今回はアレルギー性鼻炎について学ぶぞ。まず、アレルギーはⅠ型〜Ⅳ型まで分類されるのは知っておるか?

アユム アユム

うーん、Ⅰ型が即時型、Ⅳ型が遅延型ってくらいは覚えてます…。

博士 博士

よろしい。Ⅰ型はIgE抗体を介する即時型で、鼻炎、喘息、食物アレルギー、アナフィラキシーが代表例じゃ。Ⅱ型は細胞傷害型、Ⅲ型は免疫複合体型、Ⅳ型は細胞性免疫によるもの。

アユム アユム

アレルギー性鼻炎はⅠ型なんですね。では2番の「Ⅳ型アレルギーである」は×ですね。

博士 博士

その通り。Ⅳ型の代表はツベルクリン反応や接触皮膚炎じゃ。

アユム アユム

1番の「食後に症状が増悪する」はどうですか?

博士 博士

これは食物アレルギーの特徴じゃな。アレルギー性鼻炎は花粉・ダニ・ハウスダスト・ペットのフケなど、吸入性のアレルゲンへの曝露で悪化する。季節性(花粉症)と通年性(ダニ・ハウスダストなど)があるのじゃ。

アユム アユム

3番の「スクラッチテストで原因を検索する」はどう考えれば?

博士 博士

原因検索には皮膚プリックテスト、血清特異的IgE抗体検査、鼻粘膜誘発テストなどが用いられる。スクラッチテストは皮膚を引っかく古い方法で、現在は安全性の観点からプリックテストが主流じゃ。

アユム アユム

だから3番は厳密には違うんですね。では4番の「アレルゲン除去は有効」が正解ですね?

博士 博士

その通り。アレルギー疾患の治療の大原則は、まずアレルゲンを避けること。薬を使う前に環境整備が基本なのじゃ。

アユム アユム

具体的にはどんな対策がありますか?

博士 博士

ダニ対策なら寝具のこまめな洗濯と乾燥、掃除機かけ、防ダニカバーの使用。花粉なら外出時のマスク・メガネ、帰宅時の衣服の花粉除去、洗濯物の部屋干しなどじゃな。

アユム アユム

薬物療法はどんなものがありますか?

博士 博士

抗ヒスタミン薬、点鼻ステロイド、ロイコトリエン受容体拮抗薬が主流じゃ。最近は舌下免疫療法といって、アレルゲンを少量ずつ舌下に投与して体を慣らす治療もあって、スギ花粉とダニに保険適用があるのじゃ。

アユム アユム

根治を目指せる治療もあるんですね。生活指導から薬、免疫療法まで幅広い選択肢を知っておくことが大切ですね。

POINT

アレルギー性鼻炎は、IgE抗体を介するⅠ型(即時型)アレルギーで、肥満細胞から遊離されるヒスタミンなどが鼻粘膜を刺激し、くしゃみ・水様性鼻汁・鼻閉の三大症状を起こします。原因検索には皮膚プリックテスト、血清特異的IgE抗体検査、鼻誘発テストなどが用いられます。治療の第一選択は原因アレルゲンの除去・回避で、薬物療法として抗ヒスタミン薬、点鼻ステロイド、ロイコトリエン受容体拮抗薬が併用されます。近年はスギ・ダニに対する舌下免疫療法も普及し、症状のコントロールから根治を目指す治療まで選択肢が広がっています。看護師は生活環境の調整と服薬継続を具体的に支援する役割が重要です。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:アレルギー性鼻炎( allergic rhinitis )について正しいのはどれか。

解説:正解は 4 です。アレルギー性鼻炎はIgE抗体を介するⅠ型(即時型)アレルギー反応で、ハウスダスト、ダニ、スギ・ヒノキ花粉などのアレルゲンが鼻粘膜の肥満細胞上のIgEと結合して脱顆粒を起こし、ヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されることで、くしゃみ・水様性鼻汁・鼻閉という三大症状を引き起こす。治療の基本は、原因アレルゲンの除去・回避(環境整備、マスク、空気清浄機など)であり、これが最も効果的で副作用のない対策となる。

選択肢考察

  1. × 1.  食後に症状が増悪する。

    食後に増悪するのは食物アレルギーの特徴。アレルギー性鼻炎は花粉・ダニ・ハウスダスト・ペットのフケなど吸入性アレルゲンへの曝露で増悪し、季節性(花粉症)と通年性に分けられる。

  2. × 2.  Ⅳ型アレルギーである。

    アレルギー性鼻炎はIgE抗体を介するⅠ型(即時型)アレルギー。Ⅳ型は細胞性免疫による遅延型反応で、ツベルクリン反応や接触皮膚炎などが代表例。

  3. × 3.  スクラッチテストで原因を検索する。

    アレルギー性鼻炎の原因検索には、皮膚プリックテスト、血清特異的IgE抗体検査(RAST/CAP法)、鼻粘膜誘発テストが用いられる。スクラッチテストは皮膚を引っかく古い方法で、現在は安全性と精度の点からプリックテストが主流。

  4. 4.  アレルゲンの除去は症状の抑制に有効である。

    アレルギー疾患の治療における第一選択は原因アレルゲンの除去・回避。ダニ対策(寝具の洗濯・乾燥、掃除)、花粉対策(マスク・メガネ・衣服の花粉除去)などが具体策となる。

Ⅰ型アレルギーの代表疾患は、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、アナフィラキシーショックなど。治療はアレルゲン除去に加え、抗ヒスタミン薬、点鼻ステロイド、ロイコトリエン受容体拮抗薬、舌下免疫療法(SLIT)などが用いられる。舌下免疫療法はスギ花粉とダニに保険適用があり、根治を目指せる治療として注目されている。

アレルギー性鼻炎の病態(Ⅰ型アレルギー)、原因検索の検査法、治療の第一選択(アレルゲン除去)を問う問題。