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アナフィラキシーショックの特徴を整理しよう

看護師国家試験 第108回 午後 第84問 / 成人看護学 / 血液・免疫系

国試問題にチャレンジ

108回 午後 第84問

アナフィラキシーショック(anaphylactic shock)で正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 1.徐脈になる。
  2. 2.重症例では死に至る。
  3. 3.気道粘膜の浮腫を生じる。
  4. 4.III型アレルギー反応である。
  5. 5.副腎皮質ステロイドは禁忌である。

対話形式の解説

博士 博士

今日はアナフィラキシーショックじゃ。致死的な緊急病態じゃから必ず押さえておくのじゃぞ。

アユム アユム

アナフィラキシーってアレルギーの全身反応ですよね。

博士 博士

そうじゃ。食物・蜂毒・薬剤などが引き金となり、IgEを介したI型アレルギーで肥満細胞からヒスタミンが放出されるのじゃ。

アユム アユム

だから選択肢4のIII型は間違いなんですね。

博士 博士

そのとおり。III型は免疫複合体型で糸球体腎炎やSLEが代表じゃ。アナフィラキシーはI型・即時型じゃ。

アユム アユム

1の徐脈はどうでしょう?

博士 博士

ヒスタミンで血管が拡張し血圧が下がると、代償的に心拍数は増えて頻脈になる。徐脈は神経原性ショックの特徴じゃから1は誤りじゃ。

アユム アユム

2の重症例では死に至るというのは?

博士 博士

正しい。喉頭浮腫で気道が閉塞したり、循環虚脱で数分のうちに致命的になるのじゃ。

アユム アユム

3の気道粘膜浮腫も起こりますよね。

博士 博士

そのとおり。血管透過性亢進で粘膜がむくみ、喘鳴や呼吸困難を招く。よって2と3が正解じゃ。

アユム アユム

5の副腎皮質ステロイドが禁忌というのは本当ですか?

博士 博士

誤りじゃ。ステロイドは二相性反応の予防として補助的に投与される。ただし第一選択はアドレナリン筋注であることを忘れてはならぬ。

アユム アユム

アドレナリンはどこに打つんですか?

博士 博士

大腿外側広筋に0.3〜0.5mgを筋注するのが国際標準じゃ。エピペンもこの部位に打つのじゃぞ。

アユム アユム

ステロイドの効果発現には時間がかかりますよね。

博士 博士

そのとおり。数時間後に遅発性の反応が再燃する二相性反応を抑える目的で使う。急性期はアドレナリン・酸素・輸液が基本じゃ。

アユム アユム

しっかり覚えておきます。

POINT

アナフィラキシーショックはIgE介在性のI型アレルギー反応で、肥満細胞からのヒスタミン放出により気道粘膜浮腫・血管拡張・血圧低下・頻脈を来します。重症例では気道閉塞や循環虚脱で死に至るため、第一選択薬はアドレナリン0.3〜0.5mgの大腿外側への筋肉内注射です。ステロイドは二相性反応予防の補助薬として併用されます。

解答・解説

正解は 2 3 です

問題文:アナフィラキシーショック(anaphylactic shock)で正しいのはどれか。2つ選べ。

解説:正解は 2 と 3 です。アナフィラキシーショックはIgEを介するI型アレルギー反応により、肥満細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されて起こる全身性アレルギー反応です。気道粘膜の浮腫による窒息や血管拡張による血圧低下により重症例では死に至ることがあり、第一選択薬はアドレナリン筋注です。

選択肢考察

  1. × 1.  徐脈になる。

    血管拡張による血圧低下を代償するため反射性に頻脈となります。徐脈は神経原性ショックの特徴です。

  2. 2.  重症例では死に至る。

    喉頭浮腫による気道閉塞や循環虚脱により、発症から数分で致死的経過をたどる場合があります。

  3. 3.  気道粘膜の浮腫を生じる。

    ヒスタミンなどの放出により血管透過性が亢進し、気道粘膜が浮腫して喘鳴や呼吸困難を来します。

  4. × 4.  III型アレルギー反応である。

    アナフィラキシーはIgE依存性のI型(即時型)アレルギーです。III型は免疫複合体型で糸球体腎炎などが該当します。

  5. × 5.  副腎皮質ステロイドは禁忌である。

    ステロイドは遅発性反応(二相性反応)の予防目的で投与されます。第一選択はアドレナリン筋注ですが、ステロイドは禁忌ではありません。

アナフィラキシー治療の第一選択はアドレナリン0.3〜0.5mgの大腿外側への筋肉内注射です。その他に酸素投与、輸液、抗ヒスタミン薬、副腎皮質ステロイドの補助的投与、二相性反応(初期反応の4〜8時間後に再燃)への注意が必要です。原因物質は食物・蜂毒・薬剤・ラテックスなどです。

アナフィラキシーショックの病態と症状、アレルギー分類、治療薬の正誤を包括的に問う問題です。