下部尿路症状を時相で分けて理解しよう
看護師国家試験 第107回 午後 第85問 / 成人看護学 / 泌尿器・性・生殖器系
国試問題にチャレンジ
下部尿路症状のうち蓄尿症状はどれか。2つ選べ。
- 1.尿失禁
- 2.残尿感
- 3.腹圧排尿
- 4.尿線途絶
- 5.尿意切迫感
対話形式の解説
博士
今日は下部尿路症状の分類じゃ。三つに分かれておるのを知っておるかな。
サクラ
蓄尿症状・排尿症状・排尿後症状ですよね。
博士
正しい。時相で分けるのが肝心じゃ。溜める・出す・出した後、と覚えるのじゃよ。
サクラ
わかりやすいですね。選択肢1の尿失禁はどちらに入りますか。
博士
尿を溜める段階で漏れてしまう症状じゃから蓄尿症状じゃな。
サクラ
腹圧性も切迫性も全部蓄尿症状に入るんですね。
博士
そうじゃ。選択肢2の残尿感はどうか。
サクラ
排尿が終わった後の感覚なので、排尿後症状ですね。
博士
その通りじゃ。選択肢3の腹圧排尿は腹に力を入れないと出ない状態じゃが、これはどの時相じゃ。
サクラ
出す力の問題なので排尿症状です。
博士
選択肢4の尿線途絶も排尿中に尿が途切れる現象じゃから排尿症状じゃ。
サクラ
選択肢5の尿意切迫感は急に強い尿意を感じる症状ですよね。
博士
溜めている段階で起こる症状じゃから、蓄尿症状じゃな。過活動膀胱の中核症状じゃ。
サクラ
なるほど、正解は1と5ですね。
博士
その通り。IPSSやOABSSといったスコアも併せて覚えておくと役立つぞ。
サクラ
時相で整理する方法、他の症状にも応用できそうです。
POINT
下部尿路症状は蓄尿・排尿・排尿後の三つの時相に分類されます。蓄尿症状は尿を溜める段階の症状で、頻尿・夜間頻尿・尿意切迫感・尿失禁が該当します。正解は1と5で、残尿感は排尿後症状、腹圧排尿と尿線途絶は排尿症状です。時相で整理すると混乱せず、臨床のアセスメントにも応用できます。
解答・解説
正解は 1 ・ 5 です
問題文:下部尿路症状のうち蓄尿症状はどれか。2つ選べ。
解説:正解は 1 と 5 です。下部尿路症状は蓄尿症状・排尿症状・排尿後症状の3つに分類されます。蓄尿症状は「尿を溜める」段階で生じる症状で、頻尿・夜間頻尿・尿意切迫感・尿失禁が代表例です。腹圧排尿や尿線途絶は排尿時の症状、残尿感は排尿後の症状にあたります。
選択肢考察
-
○ 1. 尿失禁
尿を意図せず漏らしてしまう症状で、膀胱に尿を溜める段階で生じる蓄尿症状に分類されます。腹圧性・切迫性・混合性などの病型があります。
-
× 2. 残尿感
排尿を終えても膀胱に尿が残っている感覚で、排尿後症状に分類されます。前立腺肥大症などで認めやすい所見です。
-
× 3. 腹圧排尿
腹圧をかけないと排尿できない状態で、排尿の出力に問題がある排尿症状です。膀胱収縮力低下や下部尿路閉塞でみられます。
-
× 4. 尿線途絶
排尿中に尿の流れが途切れる状態で、排尿症状に含まれます。結石や腫瘍などによる尿道閉塞が原因となることがあります。
-
○ 5. 尿意切迫感
急に強い尿意を感じ、我慢が難しい状態です。過活動膀胱の中核症状であり、蓄尿期に出現する代表的な蓄尿症状です。
日本排尿機能学会の定義では、下部尿路症状は蓄尿症状・排尿症状・排尿後症状に三分されます。蓄尿は溜める、排尿は出す、排尿後は出した後、と時相で覚えると混乱しません。過活動膀胱や前立腺肥大症のアセスメントでは、IPSSやOABSSなどのスコアを活用します。
蓄尿症状は頻尿・夜間頻尿・尿意切迫感・尿失禁など尿を溜める段階で生じる症状の総称です。
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