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尿酸結石の再発予防と生活指導

看護師国家試験 第108回 午前 第51問 / 成人看護学 / 泌尿器・性・生殖器系

国試問題にチャレンジ

108回 午前 第51問

Aさん(47歳、男性、会社員)は、痛風(gout)の既往があり、ほぼ毎日、飲酒を伴う外食をしている。1週前に尿管結石(ureterolithiasis)による疝痛発作があり、体外衝撃波結石破砕術<ESWL>を受けた。その結果、排出された結石は尿酸結石であることがわかった。 Aさんへの結石の再発予防に対する生活指導で適切なのはどれか。

  1. 1.「飲酒量に制限はありません」
  2. 2.「負荷の大きい運動をしましょう」
  3. 3.「1日2L程度の水分摂取をしましょう」
  4. 4.「動物性蛋白質を多く含む食品を摂取しましょう」

対話形式の解説

博士 博士

今日は痛風持ちのAさんが尿酸結石でESWLを受けた後の再発予防を考えるぞ。

サクラ サクラ

博士、尿酸結石ってどういう仕組みでできるんですか?

博士 博士

尿中の尿酸濃度が高くなり、さらに尿が酸性に傾くと尿酸が結晶化して結石になるんじゃ。高尿酸血症と酸性尿が二大要因じゃな。

サクラ サクラ

Aさんは毎日飲酒している会社員ですね。正解はどれですか?

博士 博士

正解は3の「1日2L程度の水分摂取をしましょう」じゃ。尿量を2L以上確保することで尿中尿酸濃度を下げ、結晶化を防げるんじゃよ。

サクラ サクラ

選択肢1の「飲酒量に制限はありません」はどうして誤りなんですか?

博士 博士

アルコールはプリン体の量に関係なく肝臓で尿酸産生を促進し、乳酸が尿酸排泄を阻害するんじゃ。ガイドラインでも日本酒1合、ビール500mL程度までと制限しておる。

サクラ サクラ

選択肢2の「負荷の大きい運動」は?

博士 博士

無酸素運動ではATPが急速に分解されて尿酸が大量に作られる。さらに発汗で脱水になり結石ができやすくなるんじゃ。ウォーキングなど軽い有酸素運動が適切じゃよ。

サクラ サクラ

選択肢4の「動物性蛋白質を多く摂取」はどうですか?

博士 博士

レバーや赤身肉にはプリン体が豊富で、尿酸産生を増やしてしまう。動物性蛋白は尿も酸性化させるから二重に悪いんじゃ。

サクラ サクラ

再発予防には水分・食事・運動の3本柱が大切なんですね。

博士 博士

その通り。さらに尿アルカリ化薬のクエン酸製剤で尿pHを6.0〜7.0に保つと尿酸が溶けやすくなるぞ。

サクラ サクラ

尿酸結石はX線に写りにくいとも聞きました。

博士 博士

そう、X線透過性で単純撮影では見えにくいためCTや超音波で評価するんじゃ。シュウ酸カルシウム結石とは対照的じゃな。

サクラ サクラ

覚え方のコツはありますか?

博士 博士

「尿酸結石は酸性尿・高尿酸・脱水」の3拍子。水を飲み、節酒し、プリン体を控え、軽い運動を続ける。この4点を患者指導のキーワードにすると良いぞ。

POINT

尿酸結石の再発予防は、尿中尿酸濃度を下げ、尿を酸性化させないことが基本です。1日2L以上の水分摂取で尿量を確保し、プリン体やアルコールを制限し、軽い有酸素運動を継続することが推奨されます。痛風既往のある患者では尿アルカリ化薬や尿酸降下薬を併用する場合もあり、包括的な生活指導が再発予防の鍵となります。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:Aさん(47歳、男性、会社員)は、痛風(gout)の既往があり、ほぼ毎日、飲酒を伴う外食をしている。1週前に尿管結石(ureterolithiasis)による疝痛発作があり、体外衝撃波結石破砕術<ESWL>を受けた。その結果、排出された結石は尿酸結石であることがわかった。 Aさんへの結石の再発予防に対する生活指導で適切なのはどれか。

解説:正解は 3 です。尿酸結石は、尿中の尿酸濃度が高まり、さらに尿が酸性に傾くことで尿酸が結晶化して生じます。痛風の既往があり日常的に飲酒を続けているAさんでは、高尿酸血症と酸性尿という病態が背景にあるため、再発予防の第一は尿量を確保して尿酸を希釈・排泄することです。一般に1日2L以上の尿量を目標に、それに見合う水分摂取(約2L)が推奨されます。

選択肢考察

  1. × 1.  「飲酒量に制限はありません」

    アルコールはプリン体の有無にかかわらず肝臓での尿酸産生を促進し、乳酸産生により尿酸排泄も阻害するため血清尿酸値を上昇させます。ガイドラインでも日本酒1合、ビール500mL、ウイスキー60mL程度までと制限を推奨しており、無制限は不適切です。

  2. × 2.  「負荷の大きい運動をしましょう」

    無酸素運動や高強度運動ではATPが急速に分解され尿酸が多量に産生され、発汗による脱水も重なって結石形成のリスクが高まります。ウォーキングなど軽い有酸素運動が適切です。

  3. 3.  「1日2L程度の水分摂取をしましょう」

    尿量を1日2L以上に保つことで尿中尿酸濃度が低下し、結晶化と結石形成を抑制できます。小さな結石の自然排出も期待でき、尿酸結石再発予防の基本となる指導です。

  4. × 4.  「動物性蛋白質を多く含む食品を摂取しましょう」

    レバーや赤身肉などの動物性蛋白質にはプリン体が豊富に含まれ、過剰摂取は尿酸産生を増加させます。さらに動物性蛋白は尿を酸性化させ尿酸結石を生じやすくするため、摂取は控える必要があります。

尿酸結石は尿路結石の約5〜10%を占め、酸性尿でX線透過性(レントゲンに写りにくい)という特徴があります。再発予防にはクエン酸製剤(ウラリット®等)による尿アルカリ化(尿pH6.0〜7.0目標)や、必要に応じてアロプリノールなどの尿酸生成抑制薬が用いられます。食事療法ではプリン体を1日400mg以下に制限し、野菜・乳製品などアルカリ性食品を増やすことも重要です。

尿酸結石患者に対する再発予防の生活指導(水分摂取・節酒・食事制限)を問う問題です。