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ケアマネジメントの中核「モニタリング」とは

看護師国家試験 第114回 午前 第46問 / 地域・在宅看護論 / 地域・在宅看護実践をめぐる制度

国試問題にチャレンジ

114回 午前 第46問

介護保険制度のケアマネジメントで適切なのはどれか。

  1. 1.地域の課題を抽出する。
  2. 2.地域ケア会議を開催する。
  3. 3.要介護状態区分を判定する。
  4. 4.対象者のモニタリングを行う。

対話形式の解説

博士 博士

今日は介護保険のケアマネジメントじゃ。学生君、ケアマネジメントってどんな流れで進むか想像できるかな?

アユム アユム

えっと、相談を受けて、ケアプランを作って、サービスを使う…?

博士 博士

惜しい。そこからもう一段階大事なステップがある。インテーク→アセスメント→ケアプラン作成→サービス担当者会議→実施→モニタリング→再アセスメント、というサイクルじゃ。

アユム アユム

モニタリングって、計画通りにいっているか確認することですよね?

博士 博士

その通り。ケアプランを実行した後、サービスが利用者の状態やニーズに合っているか定期的に見直すのがモニタリングじゃ。居宅介護支援では、月1回以上の自宅訪問が義務付けられておる。

アユム アユム

ケアマネジャーがその役割を担うんですね。

博士 博士

そうじゃ。介護支援専門員、通称ケアマネが居宅介護支援事業所や施設に配置され、ケアマネジメント全般を担当する。看護・医療・福祉分野で5年以上の実務経験者が受験できる資格じゃ。

アユム アユム

では、地域ケア会議の開催はケアマネの仕事じゃないんですか?

博士 博士

違う。地域ケア会議は介護保険法第115条の48に基づく仕組みで、市町村や地域包括支援センターが開催する。多職種で個別事例を検討したり、地域課題を共有したりする場じゃ。

アユム アユム

地域の課題を抽出するのも個別のケアマネジメントとは別なんですね。

博士 博士

そう、個人を対象とするケアマネジメントと、地域全体を対象とする活動は明確に区別される。地域包括支援センターは予防給付のケアマネジメントや権利擁護、地域ケア会議の運営を担う総合相談機関じゃ。

アユム アユム

要介護認定を判定するのは誰でしたっけ?

博士 博士

これは市町村に設置される介護認定審査会じゃ。認定調査員の調査と主治医意見書をもとに、保健・医療・福祉の学識経験者が審査・判定する。

アユム アユム

ケアマネは認定後の段階から関わるんですね。

博士 博士

そうじゃ。要介護1〜5は居宅介護支援事業所のケアマネ、要支援1・2は地域包括支援センターが介護予防ケアマネジメントを担当する。

アユム アユム

認定の有効期間って決まっているんですか?

博士 博士

新規・区分変更は原則6か月、更新は12か月、状態が安定していれば最長48か月まで延長できる。期間内でも状態変化があれば区分変更申請が可能じゃ。

アユム アユム

ケアマネジメントは、利用者一人ひとりの生活を支える継続的なプロセスなんですね。

博士 博士

その通り。「立てて終わり」ではなく、評価と修正を繰り返してこそ意味があるのじゃ。

POINT

介護保険制度におけるケアマネジメントは、ケアマネジャー(介護支援専門員)が利用者個別のニーズを把握し、ケアプラン作成からサービス実施、モニタリング、再アセスメントへと続く一連のプロセスを担う支援活動です。月1回以上の自宅訪問によるモニタリングは、サービスが利用者の状態に合致しているかを評価する中核業務で、必要に応じてプランを修正します。一方、要介護認定の判定は介護認定審査会、地域ケア会議の開催や地域課題の抽出は市町村・地域包括支援センターが担うため、業務の主体を混同しないことが重要です。看護師がケアマネと連携する際にも、それぞれの役割を理解した上で情報共有することで、利用者中心のケアが実現します。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:介護保険制度のケアマネジメントで適切なのはどれか。

解説:正解は 4 です。ケアマネジメントとは、介護や支援を必要とする人が地域で自分らしい生活を続けられるよう、課題やニーズを把握し、必要なサービスを調整・実施・評価する一連のプロセスを指します。具体的には①インテーク(初回相談)→②アセスメント(課題の把握)→③ケアプラン作成→④サービス担当者会議→⑤サービスの実施→⑥モニタリング・再アセスメント→⑦終結というサイクルで進められ、対象者のモニタリングはケアプラン実施後の状態評価とサービス調整のために介護支援専門員(ケアマネジャー)が行う中核業務の1つです。

選択肢考察

  1. × 1.  地域の課題を抽出する。

    地域全体の課題を抽出するのは地域包括支援センターや地域ケア会議の役割であり、個別のケアマネジメント業務には含まれない。

  2. × 2.  地域ケア会議を開催する。

    地域ケア会議の開催主体は市町村または地域包括支援センターである。多職種で個別事例検討や地域課題の共有を行う場で、ケアマネジメントそのものとは異なる。

  3. × 3.  要介護状態区分を判定する。

    要介護認定は市町村に設置された介護認定審査会が行う。認定調査員の調査結果と主治医意見書をもとに審査・判定するものであり、ケアマネジャーの業務ではない。

  4. 4.  対象者のモニタリングを行う。

    ケアプラン実施後にサービスが利用者の状態とニーズに合致しているかを継続的に評価し、必要に応じて再アセスメント・プラン変更を行うモニタリングは、ケアマネジメントの中核プロセスである。

居宅介護支援事業所のケアマネジャーは、居宅サービス計画(ケアプラン)作成後、原則として月1回以上利用者宅を訪問してモニタリングを行うことが運営基準で定められている。地域ケア会議は介護保険法第115条の48に基づく仕組みで、個別事例の検討から地域課題の発見、政策形成までを担う。要介護認定の有効期間は新規・区分変更で原則6か月、更新で12か月(最長48か月まで延長可)。ケアマネジャーの正式名称は介護支援専門員で、保健・医療・福祉分野の実務経験5年以上が受験要件である。

介護保険制度におけるケアマネジメントの構成要素と、ケアマネジャー・市町村・地域包括支援センターの役割分担を区別できるかを問う制度問題。