鼻から胃までの距離を覚えよう
看護師国家試験 第104回 午後 第22問 / 必修問題 / 診療に伴う看護技術
国試問題にチャレンジ
成人の鼻孔から噴門までの長さで適切なのはどれか。
- 1.5〜15cm
- 2.25〜35cm
- 3.45〜55cm
- 4.65〜75cm
対話形式の解説
博士
今日は経鼻胃管を入れるとき、どれくらいの長さを進めるかを学ぶぞい。
アユム
鼻から胃までってけっこう長そうですね。
博士
ふむ、おおまかに分解するとイメージしやすいんじゃ。鼻孔から咽頭までが約15cm、咽頭の長さが約10cm、食道が約25cmじゃ。
アユム
全部足すと50cm前後ですね。
博士
そう、合計でだいたい45〜55cmが噴門までの距離になるんじゃ。
アユム
25〜35cmだとどこまで届きますか?
博士
咽頭を抜けて食道の上の方じゃな。胃にはまだ届かないんじゃよ。
アユム
では65〜75cmだと?
博士
それは行き過ぎで、胃体部から幽門、さらに十二指腸方面に進む長さじゃ。
アユム
臨床ではどうやって患者ごとに調整するんですか?
博士
鼻尖から耳朶、そして剣状突起までを順に測るNEX法という方法があってのう、これで個人差を補正するんじゃ。
アユム
入れた後の確認も大事ですよね。
博士
X線撮影での先端確認が最も確実じゃ。気泡音聴取や胃液pHの確認も補助として使うが、誤嚥や気管挿入を避けるため必ず複数手段で確認するんじゃ。
アユム
距離だけでなく確認手順までセットで覚えますね。
POINT
成人では鼻孔から噴門までは45〜55cmが目安で、内訳は鼻孔〜咽頭15cm、咽頭10cm、食道25cmです。臨床ではNEX法で個別計測し、挿入後はX線などで先端位置を確認することが安全管理上欠かせません。距離と確認手段を一体で押さえておきましょう。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:成人の鼻孔から噴門までの長さで適切なのはどれか。
解説:正解は 3 です。成人では鼻孔から咽頭までが約15cm、咽頭が約10cm、食道が約25cmあり、これらを合わせると鼻孔から胃の入口である噴門までは概ね45〜55cmとなります。経鼻胃管挿入時の挿入長の目安として臨床でも用いられる距離です。
選択肢考察
-
× 1. 5〜15cm
5〜15cmでは鼻腔から咽頭の入り口に届く程度で、食道にも到達できず噴門までは大きく不足します。
-
× 2. 25〜35cm
25〜35cmでは咽頭を通過して食道上部に達する程度で、まだ食道の中ほどであり噴門には届きません。
-
○ 3. 45〜55cm
鼻孔〜咽頭15cm+咽頭10cm+食道25cmで合計45〜55cmとなり、ちょうど噴門に達する解剖学的な距離です。
-
× 4. 65〜75cm
65〜75cmは噴門を通過して胃体部や幽門、十二指腸付近にまで届く長さで、噴門までの距離としては行き過ぎです。
経鼻胃管挿入時には、患者の鼻尖から耳朶を経て剣状突起までの長さを測ることで個別の挿入長を推定できます(NEX法)。挿入後はX線撮影や気泡音聴取、胃液pHの確認などで先端位置を確かめることが重要です。
経鼻胃管挿入の安全な手技に直結する、鼻孔から噴門までの解剖学的距離を把握しているかを問う問題です。
「診療に伴う看護技術」の関連記事
-
経鼻経管栄養、なぜ「投与直前」に胃液を確認するのか
経鼻経管栄養における胃内留置確認のタイミングを問う必修問題。誤注入による重篤な合併症を避けるため「投与直前」…
114回
-
点滴の極意—80cmの高さと「関節を避ける」という基本
成人の末梢静脈持続点滴の基本手技を問う問題。穿刺部位の選択原則がポイント。
114回
-
血液製剤を二つに分けて理解する 輸血用と血漿分画
血液製剤の二大分類を理解しているかを問う必修問題。「輸血用=血球・血漿そのもの」「血漿分画=特定タンパクを精…
114回
-
重力を味方につける排痰術—体位ドレナージの仕組み
肺理学療法の基本である体位ドレナージの目的を問う問題。重力を利用した排痰促進という核心を押さえる。
114回
-
鼻腔内吸引は10秒以内 なぜそんなに短いのか
鼻腔内吸引における陰圧持続時間の上限を問う必修問題。低酸素と粘膜損傷を防ぐため「10秒以内」が原則。
114回