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坐薬の正しい挿入方法を押さえよう

看護師国家試験 第113回 午前 第22問 / 必修問題 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

113回 午前 第22問

成人への坐薬の挿入方法で正しいのはどれか。

  1. 1.息を止めるよう説明する。
  2. 2.右側臥位になるよう説明する。
  3. 3.挿入後1、2分肛門を押さえる。
  4. 4.肛門から2cmの位置に挿入する。

対話形式の解説

博士 博士

今日は成人への坐薬挿入の手技について学んでいくぞい。

アユム アユム

はい、先生。坐薬は薬理作用だけでなく、挿入方法も大事ですよね。

博士 博士

そうじゃ。まず体位はどちらが適切か分かるかの?

アユム アユム

左側臥位だと習いました。S状結腸が左側に屈曲しているからですよね。

博士 博士

その通りじゃ。直腸の走行に沿って坐薬が進みやすく、粘膜も傷つけにくいのじゃ。

アユム アユム

挿入の深さはどれくらいですか?

博士 博士

成人では約4〜5cmが目安じゃ。内肛門括約筋を越えて直腸膨大部に届ける必要があるからの。

アユム アユム

2cmだと浅すぎるのですね。

博士 博士

そうじゃ。浅いと腹圧で押し戻されてしまう。挿入後はどう対応するかの?

アユム アユム

1〜2分間、肛門を軽く押さえて逆流を防ぎます。

博士 博士

素晴らしい。息を止めさせないことも重要じゃぞ。腹圧で肛門括約筋が緊張するからの。

アユム アユム

口呼吸を促してリラックスしてもらうのですね。勉強になりました。

POINT

坐薬の挿入は、左側臥位で4〜5cmの深さまで挿入し、挿入後1〜2分は肛門を軽く押さえるのが基本です。患者には口呼吸を促して腹圧を抜いてもらい、括約筋をゆるめることで安楽に手技を行えます。坐薬は肝初回通過効果を受けにくく経口困難な患者にも有効な投与経路ですので、根拠を押さえて正確に実施することが求められます。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:成人への坐薬の挿入方法で正しいのはどれか。

解説:正解は3です。坐薬挿入後は肛門から薬剤が押し出されないように、1〜2分ほど肛門部を軽く押さえて薬剤が直腸内にとどまるようにします。

選択肢考察

  1. × 1.  息を止めるよう説明する。

    息を止めると腹圧がかかり肛門括約筋が収縮して挿入が困難になります。患者にはゆっくり口呼吸を促し、力を抜いてもらうことが適切です。

  2. × 2.  右側臥位になるよう説明する。

    S状結腸は左側に屈曲しているため、左側臥位にすることで直腸の走行に沿って挿入しやすくなり、粘膜損傷のリスクも軽減できます。右側臥位は不適切です。

  3. 3.  挿入後1、2分肛門を押さえる。

    坐薬は体温で溶けて滑りやすくなるため、挿入直後は排出されやすい状態にあります。1〜2分間、ガーゼなどで肛門を軽く押さえて逆流を防ぎます。

  4. × 4.  肛門から2cmの位置に挿入する。

    2cmでは内肛門括約筋を越えず、坐薬が押し戻されやすくなります。直腸膨大部に届くよう、成人では約4〜5cmの深さまで挿入するのが望ましいです。

坐薬は直腸下部の静脈から吸収され、門脈を介さず全身循環に入るため肝初回通過効果を受けにくいという利点があります。挿入前には先端を少量の潤滑剤または温水で湿らせると挿入時の摩擦が減り、患者の負担が軽くなります。

坐薬挿入における患者の体位、挿入の深さ、挿入後の管理までの一連の手技と、その解剖学的・薬理学的根拠を理解しているかを問う問題です。