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直流除細動器の目的を理解しよう

看護師国家試験 第113回 午前 第24問 / 必修問題 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

113回 午前 第24問

直流除細動器の使用目的はどれか。

  1. 1.血圧の上昇
  2. 2.呼吸の促進
  3. 3.体温の上昇
  4. 4.洞調律の回復

対話形式の解説

博士 博士

今日は直流除細動器について学ぶぞい。どんな場面で使うか分かるかの?

アユム アユム

心停止の場面で使うイメージがあります。

博士 博士

もう少し具体的に言うと、心室細動や無脈性心室頻拍のような致死性不整脈に対して使うのじゃ。

アユム アユム

電気ショックで何が起こるのですか?

博士 博士

心筋全体を一度にリセットするのじゃ。暴走した電気興奮を止めて、洞結節が再び主導権を取り戻すのを助けるイメージじゃな。

アユム アユム

つまり目的は洞調律を取り戻すことなんですね。

博士 博士

その通り。血圧を上げるためでも体温を上げるためでもないぞい。

アユム アユム

心拍が戻れば結果として血圧も改善しますが、それは副産物ですね。

博士 博士

そうじゃ。ちなみに心静止には除細動の適応はないのじゃ。

アユム アユム

え、心停止なのに使えないのですか?

博士 博士

心静止は電気活動そのものが消えておるから、リセットするものがないのじゃ。胸骨圧迫とアドレナリン投与が優先される。

アユム アユム

なるほど、除細動は電気的な興奮があることが前提なんですね。

博士 博士

AEDは最大200J、病院用は360Jまで出せる機種もあるぞい。

アユム アユム

しっかり区別して覚えます。

POINT

直流除細動器は心室細動や無脈性心室頻拍などの致死性不整脈に対し、電気ショックを与えて心筋の異常興奮をリセットし、洞調律へ回復させることを目的とした機器です。血圧上昇や呼吸促進、体温上昇は直接の目的ではなく、あくまで心臓リズムの正常化が主眼となります。心静止には適応がない点も重要で、適応判断とセットで理解しておくことが実践では欠かせません。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:直流除細動器の使用目的はどれか。

解説:正解は4です。直流除細動器は致死性不整脈に対して電気ショックを加え、心筋の電気活動を一斉にリセットすることで洞結節主導の正常リズム、すなわち洞調律へ戻すことを目的とした機器です。

選択肢考察

  1. × 1.  血圧の上昇

    除細動器に血圧を直接上昇させる作用はありません。心拍が洞調律に戻った結果として心拍出量が回復し血圧が改善することはありますが、これは副次的な結果であり本来の目的ではありません。

  2. × 2.  呼吸の促進

    電気ショックで呼吸中枢を刺激する機能はなく、呼吸を促進させる目的では使用しません。呼吸管理は気道確保や人工呼吸など別の手段で行います。

  3. × 3.  体温の上昇

    通電による熱発生はごくわずかで、体温を上げる目的で使用されることはありません。低体温への対応は保温や加温輸液などで行います。

  4. 4.  洞調律の回復

    心室細動や無脈性心室頻拍などの致死性不整脈に対し、心筋全体を同期的に脱分極させて異常な再入興奮を断ち切り、洞結節主導の正常リズムへ復帰させるのが除細動器の使用目的です。

医療機関で使用する二相性除細動器は概ね120〜200J、一般市民が扱うAEDは最大200J程度が設定上限です。心静止や無脈性電気活動では除細動の適応がなく、胸骨圧迫とアドレナリン投与が優先されることも合わせて覚えておきましょう。

直流除細動器がどのような不整脈に対して何を目的として用いられるかを問う基本問題です。