β遮断薬は心臓を抑える
看護師国家試験 第103回 午前 第30問 / 必修問題 / 薬物の作用と管理
国試問題にチャレンジ
左心室の収縮力を抑制するのはどれか。
- 1.アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
- 2.β遮断薬
- 3.硝酸薬
- 4.利尿薬
対話形式の解説
博士
今日は心血管薬の作用機序じゃ。
アユム
左心室の収縮力を抑制するのはどれですか。
博士
正解は2のβ遮断薬じゃ。
アユム
どんな仕組みで抑えるんですか。
博士
心筋のβ1受容体を遮断し、交感神経の作用を打ち消すのじゃ。
アユム
心拍も遅くなりますね。
博士
そう、陰性変力作用と陰性変時作用で酸素消費量が減る。
アユム
1のARBは。
博士
血管収縮を抑えて血圧を下げる薬で、心収縮力の抑制が主作用ではない。
アユム
3の硝酸薬は。
博士
NOで血管を拡げる薬じゃ。狭心症発作のニトログリセリンが代表じゃ。
アユム
4の利尿薬は。
博士
腎臓で水とナトリウムを排泄し前負荷を減らすが、心筋自体は抑えん。
アユム
β遮断薬の注意点は。
博士
気管支喘息では原則禁忌じゃ、β2も遮断して喘息を悪化させる。
アユム
心不全では使えるんですか。
博士
少量から漸増すれば長期予後を改善するのじゃ。
アユム
急にやめてはダメなんですね。
博士
反跳性に頻脈や狭心症発作が起きるから注意じゃ。
POINT
β遮断薬は心筋のβ1受容体を遮断し心収縮力と心拍数を低下させ、心筋酸素消費量を減らします。ARBは血管収縮の抑制、硝酸薬は血管拡張、利尿薬は前負荷の軽減が主作用で、心筋自体を直接抑制するのはβ遮断薬です。気管支喘息での禁忌や急な中止による反跳現象に注意が必要です。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:左心室の収縮力を抑制するのはどれか。
解説:正解は 2 です。β遮断薬は心筋のβ1受容体を遮断し、交感神経の作用をブロックすることで心拍数低下と心収縮力低下をもたらします。これにより心筋酸素消費量が減少し、狭心症や心不全、不整脈、高血圧の治療に用いられます。
選択肢考察
-
× 1. アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
ARBはアンジオテンシンⅡの血管収縮作用とアルドステロン分泌作用を遮断して血圧を下げます。心筋収縮力の直接抑制作用は主作用ではありません。
-
○ 2. β遮断薬
心筋のβ1受容体を遮断することで心収縮力(陰性変力作用)と心拍数(陰性変時作用)を低下させ、心筋酸素消費量を減少させます。
-
× 3. 硝酸薬
硝酸薬はNOを放出して血管平滑筋を弛緩させ、静脈系の容量血管と冠動脈を拡張させます。心収縮力を直接抑制する作用はありません。
-
× 4. 利尿薬
利尿薬は腎臓でのNa+・水の再吸収を抑制して循環血漿量と前負荷を減少させます。心筋自体の収縮力を抑える作用はありません。
β遮断薬は気管支のβ2受容体も遮断するため気管支喘息では原則禁忌です。心不全では少量から漸増する形で長期予後改善に用いられます。急に中止すると反跳性に狭心症発作や頻脈を起こすため注意が必要です。
心血管薬の作用機序、特にβ遮断薬の心抑制作用を問う問題です。
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