薬物有害作用を予測するカギはどこにある?
看護師国家試験 第110回 午後 第22問 / 必修問題 / 薬物の作用と管理
国試問題にチャレンジ
薬物の有害な作用を予測するために収集する情報はどれか。
- 1.居住地
- 2.家族構成
- 3.運動障害の有無
- 4.アレルギーの既往
対話形式の解説
博士
今日は薬を使う前に何を聴取すべきかを考えるぞ。
アユム
バイタルや肝腎機能などでしょうか?
博士
それも大事じゃが、もっと基本的な既往情報があるんじゃ。
アユム
ヒントをください。
博士
過去に薬で蕁麻疹や喘息、ショックを起こしたことがあるか、というところじゃ。
アユム
あ、アレルギーの既往ですね!
博士
正解じゃ。一度起こした薬は再投与で重症化することが多いのじゃ。
アユム
居住地や家族構成は関係なさそうですね。
博士
そのとおり。環境要因や介護環境は別の視点じゃ。
アユム
運動障害はどうでしょう?
博士
リハビリやADL評価には必要じゃが、薬の副作用予測には直結しないのう。
アユム
造影剤やペニシリン系は特に注意と聞きました。
博士
よく知っておるな。交差反応を起こす類似薬にも気を配るのじゃ。
アユム
つまり正解は4のアレルギーの既往ですね。
博士
そのとおりじゃ、しっかり身についたのう。
POINT
薬物の有害作用予測で最優先すべきはアレルギー既往の確認です。薬剤名だけでなく症状や発症時期、重症度まで聞き取り、カルテにわかりやすく記録することが看護師の重要な役割です。既往を共有することで、医師の処方判断を安全側に導けます。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:薬物の有害な作用を予測するために収集する情報はどれか。
解説:正解は4です。薬物による有害作用には用量依存性の副作用のほかに、免疫反応を介したアレルギー性反応や遺伝的要因による特異体質性反応があります。過去に薬剤アレルギーを起こした患者では同一薬・同系統薬で再発しやすいため、既往の確認が有害作用予測の第一歩となります。
選択肢考察
-
× 1. 居住地
居住地は感染症や公害など環境要因の評価には有用ですが、薬剤による有害作用を予測する情報としては直接関連しません。
-
× 2. 家族構成
家族構成は退院後の介護力や生活環境を把握する上で重要ですが、薬物の有害作用の発生予測には結びつきません。
-
× 3. 運動障害の有無
運動障害はリハビリ計画やADL評価に関わる情報で、投与前の副作用リスク評価には原則用いられません。
-
○ 4. アレルギーの既往
過去の薬剤アレルギーやアナフィラキシーの既往は、同薬剤・類似構造薬の再投与時に重篤な有害作用を起こす可能性が高く、投与前の必須情報となります。
問診では薬剤名だけでなく症状(発疹・呼吸困難・ショックなど)や発症までの時間も確認します。造影剤・抗菌薬・NSAIDsはアナフィラキシーの原因になりやすいため特に注意しましょう。
薬物投与前のアセスメントで最も優先すべき情報はどれかを問う問題です。アレルギー歴の重要性を押さえましょう。
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