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呼吸困難の定義を正しく押さえよう

看護師国家試験 第104回 午前 第14問 / 必修問題 / 徴候と疾患

国試問題にチャレンジ

104回 午前 第14問

呼吸困難とはどれか。

  1. 1.脈拍数の増加
  2. 2.息苦しさの自覚
  3. 3.動脈血酸素分圧〈PaO2〉の低下
  4. 4.経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉の低下

対話形式の解説

博士 博士

今日は呼吸困難という言葉の意味を確認するぞ

アユム アユム

呼吸困難って息苦しさのことですよね

博士 博士

正解じゃ。あくまで患者本人が感じる主観的な症状なのじゃ

アユム アユム

じゃあSpO2が下がっていなくても呼吸困難と言えるんですか

博士 博士

そうじゃ。患者が苦しいと訴えればそれは呼吸困難と表現する

アユム アユム

呼吸不全との違いがあいまいでした

博士 博士

呼吸不全はPaO2が60mmHg以下という客観的な数値で定義される

アユム アユム

Ⅱ型はCO2もたまっている状態でしたよね

博士 博士

よく覚えておるの。PaCO2が45mmHg以上ならⅡ型呼吸不全じゃ

アユム アユム

脈拍が増えるのは呼吸困難の徴候ですか

博士 博士

頻脈は伴うことが多いが、定義そのものではない

アユム アユム

主観の評価は何を使うんですか

博士 博士

ヒュー・ジョーンズ分類やMRC息切れスケール、修正Borgスケールが代表的じゃ

アユム アユム

客観的データだけ見ていてはダメなんですね

博士 博士

そうじゃ、患者の訴えを軽視せず両方を統合して評価するのが看護のコツじゃ

アユム アユム

主観と客観をきちんと区別して記録します

POINT

呼吸困難は患者本人が感じる息苦しさという主観的症状を指し、PaO2低下やSpO2低下、脈拍増加などの客観的所見と区別されます。客観的データに異常がなくても、患者が苦しいと訴えれば呼吸困難として対応する必要があります。重症度評価にはヒュー・ジョーンズ分類やMRCスケールを用い、主観と客観の両面から状態を把握しましょう。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:呼吸困難とはどれか。

解説:正解は 2 です。呼吸困難とは『息苦しい』という患者本人の主観的症状を指し、客観的検査値ではなく自覚に基づいて評価される概念です。

選択肢考察

  1. × 1.  脈拍数の増加

    脈拍増加は呼吸困難に伴って観察される客観的な所見の一つですが、呼吸困難そのものの定義ではありません。

  2. 2.  息苦しさの自覚

    呼吸困難は呼吸に伴う不快な感覚、すなわち息苦しさを患者が主観的に訴える状態を意味する症状名です。

  3. × 3.  動脈血酸素分圧〈PaO2〉の低下

    PaO2低下は呼吸不全(PaO2≦60mmHg)を客観的に示す指標であり、自覚症状である呼吸困難とは区別されます。

  4. × 4.  経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉の低下

    SpO2低下も酸素化障害を反映する客観的データで、呼吸困難という主観的症状の定義とは異なります。

呼吸困難は主観的症状、呼吸不全は客観的所見と明確に区別します。呼吸不全はPaO2≦60mmHgを基準とし、PaCO2≧45mmHgならⅡ型と分類します。呼吸困難の重症度評価にはヒュー・ジョーンズ分類やMRC息切れスケール、修正Borgスケールなどを用います。患者の訴えと客観的データの両方を統合して状態を判断することが重要です。

呼吸困難という主観的症状と呼吸不全という客観的所見の違いを理解しているかを問う問題です。