意識障害患者の救命処置を整理しよう
看護師国家試験 第104回 午後 第12問 / 必修問題 / 徴候と疾患
国試問題にチャレンジ
意識障害がある患者への救命救急処置で最も優先されるのはどれか。
- 1.保温
- 2.輸液
- 3.酸素吸入
- 4.気道確保
対話形式の解説
博士
意識障害の患者を発見したらまず何を行うかのう。
アユム
気道確保ですよね。
博士
その通り。ABCの原則のAじゃ。
アユム
どうして最優先なのですか。
博士
意識を失うと舌根が落ち込み気道を塞ぐからのう。
アユム
酸素を流せばいいのではないのですか。
博士
気道が塞がっていれば酸素は肺へ届かんのじゃ。
アユム
なるほど。気道確保の方法は何がありますか。
博士
頭部後屈顎先挙上法と、外傷疑い時の下顎挙上法じゃ。
アユム
外傷では頸椎保護が必要なのですね。
博士
そうじゃ。Cカラー装着まで頸部を動かさんよう注意するのじゃ。
アユム
輸液や保温はどの段階ですか。
博士
ABCを確保し、二次評価の中で順次行うのじゃよ。
アユム
心停止していたらどうしますか。
博士
胸骨圧迫を直ちに開始し、AED装着までつなぐのじゃ。
POINT
意識障害患者ではABCの原則に従い、まず気道確保が最優先となります。舌根沈下や吐物による閉塞を防がなければ、酸素投与や輸液も効果を発揮しません。外傷が疑われる場合は頸椎保護を意識した下顎挙上法を用います。救命処置はABCDEの順序で評価する流れを必ず身につけておきましょう。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:意識障害がある患者への救命救急処置で最も優先されるのはどれか。
解説:正解は 4 です。意識障害があると舌根沈下や分泌物・吐物による気道閉塞が起こりやすく、呼吸停止や低酸素脳症に直結するため、まず気道確保が最優先となります。
選択肢考察
-
× 1. 保温
保温は二次救命や全身管理の段階で行う処置であり、生命維持の最優先事項ではありません。
-
× 2. 輸液
循環の維持は重要ですが、気道と呼吸が確保されていなければ輸液による酸素運搬も意味をなしません。
-
× 3. 酸素吸入
酸素を投与しても気道が閉塞していれば肺胞まで到達しないため、まず気道を開通させる必要があります。
-
○ 4. 気道確保
ABCの原則に従い、まず気道(Airway)を確保することで呼吸と循環の蘇生が成立します。下顎挙上や頭部後屈で速やかに開通させます。
救命処置の基本はABCDEアプローチであり、A(Airway)→B(Breathing)→C(Circulation)→D(Dysfunction of CNS)→E(Exposure)の順で評価します。外傷が疑われる場合は頸椎保護のため下顎挙上法を選択します。
救命処置における優先順位(ABC)を理解し、意識障害時にまず気道確保が必要であることを問う問題です。
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