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黄疸とかゆみの関係を押さえよう

看護師国家試験 第111回 午前 第13問 / 必修問題 / 徴候と疾患

国試問題にチャレンジ

111回 午前 第13問

黄疸のある成人患者にみられる随伴症状はどれか。

  1. 1.動悸
  2. 2.難聴
  3. 3.関節痛
  4. 4.搔痒感

対話形式の解説

博士 博士

今日は黄疸の随伴症状じゃ。患者さんが黄色くなっているとき、同時によく訴える症状は何か分かるかの?

サクラ サクラ

皮膚が黄色くなるので、見た目の変化はわかるのですが、症状としては何があるんですか?

博士 博士

正解は4の搔痒感じゃ。黄疸のある患者さんは強いかゆみを訴えることが多いのじゃ。

サクラ サクラ

なぜかゆみが出るのですか?

博士 博士

血中のビリルビンや胆汁酸塩が皮膚に沈着して、末梢神経を刺激するからじゃ。特に胆管が詰まる閉塞性黄疸で強く出るのじゃよ。

サクラ サクラ

黄疸にはタイプがあるのですか?

博士 博士

あるのじゃ。溶血性は赤血球の破壊亢進で間接ビリルビンが上昇、肝細胞性は肝炎などで肝機能が落ちた状態、閉塞性は胆石や腫瘍で胆道が詰まって直接ビリルビンが上昇するのじゃ。

サクラ サクラ

なるほど。では1の動悸は?

博士 博士

動悸は不整脈や心不全、貧血、過換気などで起こる症状で、黄疸の直接的な随伴症状ではない。

サクラ サクラ

2の難聴はどうですか?

博士 博士

難聴は加齢や騒音、ストレプトマイシンなどの薬剤性、メニエール病などが原因じゃ。黄疸とは関係ない。

サクラ サクラ

3の関節痛は?

博士 博士

関節痛はリウマチや痛風が代表的じゃ。B型肝炎の前駆期に関節痛が出ることはあるが、黄疸そのものの随伴症状ではない。

サクラ サクラ

他に黄疸で見られる症状はありますか?

博士 博士

ビリルビン尿による褐色尿、胆汁が腸に出ないことによる灰白色便、食欲不振、全身倦怠感などがある。尿と便の色の変化は閉塞性黄疸を疑う重要なサインじゃぞ。

サクラ サクラ

見た目だけでなく随伴症状も総合的に観察することが大切なんですね。

POINT

黄疸の随伴症状として最も特徴的なのは搔痒感です。胆汁酸塩が皮膚に沈着し末梢神経を刺激することで生じ、特に閉塞性黄疸で顕著です。動悸・難聴・関節痛は黄疸の直接的な症状ではありません。褐色尿や灰白色便なども合わせて観察することが、黄疸のタイプ鑑別に役立ちます。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:黄疸のある成人患者にみられる随伴症状はどれか。

解説:正解は 4 です。黄疸は血液中のビリルビンが増加し、皮膚・粘膜・眼球結膜が黄染する状態です。特に閉塞性黄疸では胆汁成分(胆汁酸塩)が皮膚に沈着し末梢神経を刺激するため、強い搔痒感を生じます。総ビリルビンが2〜3mg/dL以上になると肉眼的黄疸として認識されます。

選択肢考察

  1. × 1.  動悸

    動悸は不整脈・心不全・発熱・貧血・過換気・心因性などで生じる症状であり、黄疸の直接的な随伴症状ではありません。

  2. × 2.  難聴

    難聴は加齢性、騒音性、薬剤性(アミノグリコシド系など)、メニエール病、突発性難聴などで起こります。成人の黄疸と直接関連する症状ではありません。

  3. × 3.  関節痛

    関節痛は関節リウマチ、痛風、変形性関節症などで生じます。B型肝炎の前駆期などで関節痛を伴うこともありますが、黄疸そのものの随伴症状として典型的ではありません。

  4. 4.  搔痒感

    黄疸では胆汁酸塩が皮膚に沈着して末梢神経終末を刺激し、強い搔痒感を生じます。特に閉塞性黄疸で顕著で、夜間に増悪することもあります。

黄疸は原因により溶血性(間接ビリルビン優位)、肝細胞性(直接・間接ともに上昇)、閉塞性(直接ビリルビン優位)に分類されます。搔痒感は閉塞性黄疸で特に強く、胆管癌・膵頭部癌・総胆管結石などで問題となります。他の随伴症状として褐色尿(ビリルビン尿)、灰白色便(胆汁排泄障害)、全身倦怠感、食欲不振などを確認します。

黄疸の病態生理を理解し、胆汁成分の皮膚沈着による搔痒感を随伴症状として選べるかを問う問題です。