介護保険制度の給付を整理しよう
看護師国家試験 第105回 午前 第4問 / 必修問題 / 看護で活用する社会保障
国試問題にチャレンジ
介護保険の給付はどれか。
- 1.年金給付
- 2.予防給付
- 3.求職者給付
- 4.教育訓練給付
対話形式の解説
博士
社会保険の問題は混乱しやすいので、体系的に整理することが大事じゃ。日本の社会保険は5種類あるが、答えられるかな?
アユム
医療保険、年金保険、雇用保険、労災保険、そして…介護保険ですね!
博士
正解じゃ。この問題では「介護保険の給付はどれか」と問われておる。選択肢を一つずつ見ていこう。
アユム
はい。年金給付、予防給付、求職者給付、教育訓練給付…
博士
1の年金給付は?
アユム
これは年金保険ですよね。老齢年金、障害年金、遺族年金の3種類があります。
博士
そのとおり。3の求職者給付と4の教育訓練給付はどうじゃ?
アユム
どちらも雇用保険の給付のイメージがあります。失業した時の給付と、スキルアップ講座の受講料補助ですよね。
博士
素晴らしい。となると残るは2の予防給付じゃが、これが介護保険の給付で正解じゃ。
アユム
予防給付ってどんなサービスなんですか?
博士
介護保険は要介護度によって2つの給付に分かれる。要介護1〜5の方には「介護給付」、要支援1・2の方には「予防給付」が提供されるんじゃ。予防給付は要介護状態への進行予防が目的で、介護予防訪問看護や介護予防通所リハビリテーションなどがある。
アユム
なるほど、要支援と要介護で給付の名前が違うんですね。被保険者はどうなっていますか?
博士
第1号被保険者(65歳以上)と第2号被保険者(40〜64歳の医療保険加入者)に分かれておる。第1号は原因を問わずサービス利用可能じゃが、第2号は特定疾病による場合のみ利用できる。
アユム
特定疾病って何があるんですか?
博士
16種類定められておる。初老期認知症、脳血管疾患、末期がん、関節リウマチ、パーキンソン病関連疾患、骨折を伴う骨粗鬆症などじゃな。
アユム
保険者は誰ですか?
博士
市町村および特別区じゃ。利用者負担は原則1割、所得に応じて2割・3割となる。
アユム
5つの社会保険を整理して覚えます!
POINT
介護保険の保険給付は「介護給付」(要介護1〜5対象)と「予防給付」(要支援1・2対象)の2種類があります。この問題では予防給付が正解です。年金給付は年金保険、求職者給付と教育訓練給付は雇用保険の給付で、いずれも介護保険とは別制度です。介護保険の被保険者は第1号(65歳以上)と第2号(40〜64歳)に分かれ、保険者は市町村および特別区です。日本の5つの社会保険(医療・年金・雇用・労災・介護)の給付内容を整理して覚えることが国試対策の基本です。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:介護保険の給付はどれか。
解説:正解は 2 です。介護保険制度における保険給付は、大きく「介護給付」と「予防給付」の2つに分類されます。介護給付は要介護1〜5と認定された方に対するサービスで、訪問介護、通所介護、短期入所、施設サービスなどが含まれます。一方、予防給付は要支援1・2と認定された方に対するサービスで、要介護状態への進行を予防することを目的としています。介護予防訪問看護、介護予防通所リハビリテーション、介護予防福祉用具貸与などがあります。なお、選択肢1の年金給付は公的年金制度(国民年金・厚生年金保険)の給付、3の求職者給付と4の教育訓練給付はいずれも雇用保険の給付であり、介護保険とは別制度です。日本の社会保険は①医療保険、②年金保険、③雇用保険、④労災保険、⑤介護保険の5つに分類されており、それぞれの給付内容を整理して覚えることが重要です。
選択肢考察
-
× 1. 年金給付
誤りです。年金給付は公的年金制度(国民年金・厚生年金保険)の給付で、老齢年金・障害年金・遺族年金の3種類があります。介護保険の給付ではありません。
-
○ 2. 予防給付
正しい選択肢です。予防給付は介護保険の保険給付の一つで、要支援1・2と認定された方に提供されるサービスです。要介護状態への進行を防ぐ目的で、介護予防訪問看護や介護予防通所リハビリテーションなどが提供されます。
-
× 3. 求職者給付
誤りです。求職者給付は雇用保険の給付で、失業者の生活の安定と求職活動の支援を目的とします。基本手当(いわゆる失業給付)などが含まれ、介護保険とは別制度です。
-
× 4. 教育訓練給付
誤りです。教育訓練給付は雇用保険の給付の一つで、労働者がキャリアアップのために厚生労働大臣指定の講座を受講した際に受講料の一部が支給される制度です。介護保険の給付ではありません。
介護保険の被保険者は第1号被保険者(65歳以上)と第2号被保険者(40〜64歳の医療保険加入者)に分かれます。第1号被保険者は原因を問わず要介護・要支援認定を受ければサービスを利用できますが、第2号被保険者は特定疾病(初老期認知症、脳血管疾患、末期がんなど16種類)による場合に限り利用可能です。保険者は市町村および特別区です。利用者負担は原則1割(所得に応じて2〜3割)で、要介護度に応じた区分支給限度基準額があります。
介護保険の保険給付は「介護給付」(要介護1〜5)と「予防給付」(要支援1・2)の2種類である。
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