介護保険の被保険者区分、40歳の壁をマスター
看護師国家試験 第109回 午前 第3問 / 必修問題 / 看護で活用する社会保障
国試問題にチャレンジ
介護保険の第 2 号被保険者は、( )歳以上 65 歳未満の医療保険加入者である。 ( )に入る数字はどれか。
- 1.30
- 2.40
- 3.50
- 4.60
対話形式の解説
博士
今日は介護保険の被保険者について学ぶぞ。国試ではほぼ毎年どこかで問われる定番テーマじゃ。
サクラ
介護保険って、高齢者だけが対象じゃないんですか?
博士
そう思われがちじゃが、実は40歳から保険料を払い始めるのじゃ。被保険者は年齢で2種類に分けられる。
サクラ
第1号被保険者と第2号被保険者ですね。
博士
その通り。第1号被保険者は65歳以上の人、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者じゃ。
サクラ
なぜ40歳という年齢設定なんですか?
博士
40歳前後から親の介護を考え始める世代であることと、生活習慣病による要介護リスクが高まる年齢であることが背景にあるのじゃ。
サクラ
40歳になったら自動的に介護保険料を払うんですね。
博士
その通り。40歳到達月から、健康保険料と一緒に介護保険料が徴収される仕組みじゃ。
サクラ
第1号と第2号では、サービスを受けられる条件も違うんですか?
博士
鋭い質問じゃ。第1号被保険者は原因を問わず、要介護・要支援状態になれば介護サービスを利用できる。
サクラ
じゃあ第2号被保険者は?
博士
第2号被保険者は「特定疾病」という16の病気が原因で要介護状態になった場合のみサービスを受けられる。若年だからこそ、加齢関連疾患に限定しておるのじゃ。
サクラ
特定疾病って、具体的にはどんなものですか?
博士
末期がん、関節リウマチ、ALS、初老期認知症、パーキンソン病、脳血管疾患、糖尿病の三大合併症、変形性関節症などじゃ。全部で16種類あるぞ。
サクラ
交通事故で若年者が要介護になった場合は、介護保険は使えないんですか?
博士
原則として使えぬ。若年の事故による障害は障害者総合支援法のサービス対象となる。制度ごとに対象が異なる点は要注意じゃ。
サクラ
看護師として、患者さんやご家族に介護保険の説明をする機会も多そうですね。
博士
その通り。退院支援や地域包括ケアの場面で、年齢と疾病に応じた制度案内ができるよう、しっかり整理しておくのじゃぞ。
POINT
介護保険の第2号被保険者は「40歳以上65歳未満の医療保険加入者」と法律で定められています。第1号被保険者(65歳以上)が原因を問わず介護サービスを利用できるのに対し、第2号被保険者は末期がんや脳血管疾患など16の特定疾病による場合のみサービス対象となります。40歳から保険料を納付し始める仕組みは、社会全体で介護を支えるという制度理念を反映しています。看護師は退院支援や在宅移行の場面で、年齢と疾病に応じた適切な制度案内を行う重要な役割を担います。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:介護保険の第 2 号被保険者は、( )歳以上 65 歳未満の医療保険加入者である。 ( )に入る数字はどれか。
解説:正解は 2 です。介護保険法では被保険者を年齢で二分しており、65歳以上を第1号被保険者、40歳以上65歳未満の医療保険加入者を第2号被保険者と定めている。第2号被保険者は加齢に伴う特定疾病(16疾病)が原因で要介護・要支援状態になった場合にのみ介護サービスを利用できる。
選択肢考察
-
× 1. 30
30歳は第2号被保険者の対象年齢ではない。介護保険の被保険者資格は40歳から始まる。
-
○ 2. 40
介護保険法第9条により、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者と定められている。40歳到達月から保険料徴収が始まる。
-
× 3. 50
50歳という基準は介護保険制度にはない。40歳以上が被保険者となる。
-
× 4. 60
60歳という基準も介護保険制度には存在しない。65歳で第1号被保険者に切り替わる。
第2号被保険者が介護サービスを利用できるのは、末期がん、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症、後縦靱帯骨化症、骨折を伴う骨粗鬆症、初老期認知症、進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症・パーキンソン病、脊髄小脳変性症、脊柱管狭窄症、早老症、多系統萎縮症、糖尿病性神経障害・腎症・網膜症、脳血管疾患、閉塞性動脈硬化症、慢性閉塞性肺疾患、両側変形性関節症、の16特定疾病に該当する場合のみ。一方、第1号被保険者は原因を問わず要介護認定を受ければサービスを利用できる。
介護保険制度の被保険者区分と年齢要件を問う基本問題。40歳以上65歳未満の医療保険加入者が第2号被保険者という定義を確実に覚えることがポイント。
「看護で活用する社会保障」の関連記事
-
国保の保険者は誰?2018年改革で変わった医療保険制度
国民健康保険の保険者を問う問題。2018年の制度改革で都道府県が保険者に加わった点が出題のポイント。
114回
-
医療保険で受けられるもの・受けられないものを整理する
医療保険の給付対象は『疾病・負傷の治療』が原則で、『予防目的』のサービス(健診・ドック・予防接種)や市販薬購…
114回
-
地域支援事業の全体像を把握しよう
地域支援事業の実施主体・位置付け・具体的サービス内容を正しく理解しているかを問う問題です。
113回
-
診療所と病院を分ける19床
医療法における診療所と病院を分ける病床数の境界値を問う問題です。
113回
-
週40時間の壁—労働基準法第32条を確認する
労働基準法第32条の『週40時間・1日8時間』を押さえる基本問題。36協定による時間外労働規制(月45・年360時間など)…
112回