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体位ドレナージの正しい手順

看護師国家試験 第103回 午後 第44問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第44問

気管内挿管中の患者の体位ドレナージの実施について適切なのはどれか。

  1. 1.実施前後に気管内吸引を行う。
  2. 2.体位ドレナージ後に吸入療法を行う。
  3. 3.自分で体位変換できる患者には行わない。
  4. 4.創部ドレーンが挿入されている場合は禁忌である。

対話形式の解説

博士 博士

今日は気管内挿管中の患者への体位ドレナージじゃ。これは重力で痰を移動させる排痰法じゃぞ。

アユム アユム

博士、吸引と組み合わせるのが基本ですか?

博士 博士

その通り。だから正解は1番、実施前後に気管内吸引を行うことじゃ。

アユム アユム

なぜ前にも吸引するんですか?

博士 博士

事前に気道を清浄化することで吸入薬の到達がよくなり、体位変換中の呼吸苦も軽減できるんじゃよ。

アユム アユム

実施後の吸引は移動した痰を除去するためですね。

博士 博士

うむ、まさにそれじゃ。これがセットで効果が完成するんじゃ。

アユム アユム

2番の吸入療法は後ではなく前ですか?

博士 博士

そう、吸入で気道を湿潤させ痰を軟らかくしてから体位ドレナージに移るのが順序じゃ。

アユム アユム

3番の自力で動ける患者には行わない、というのは?

博士 博士

誤りじゃ。自分で動けても効果的な体位を取れているとは限らんから、観察と指導が必要じゃぞ。

アユム アユム

4番の創部ドレーンが禁忌というのも違いますか?

博士 博士

禁忌ではない。ドレーンの屈曲や抜去に気をつければ実施可能じゃ。本当の禁忌は循環不安定や頭蓋内圧亢進などじゃよ。

アユム アユム

安全に配慮しながら排痰援助を行うんですね。

POINT

体位ドレナージは実施前後の気管内吸引と組み合わせ、事前の吸入療法で痰を軟化させてから行うのが効果的です。自力体位変換可能な患者にも指導が必要であり、創部ドレーンも禁忌ではありません。循環動態や頭蓋内圧亢進などが真の禁忌となります。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:気管内挿管中の患者の体位ドレナージの実施について適切なのはどれか。

解説:正解は1です。体位ドレナージは重力を利用して末梢気道に貯留した分泌物を中枢気道へ移動させる排痰法です。実施前には気道分泌物を吸引して気道を清浄化し、実施後にも移動した痰を吸引で除去することで、効果的かつ安全な排痰につながります。

選択肢考察

  1. 1.  実施前後に気管内吸引を行う。

    正しい記述です。実施前の吸引で気道を整え、実施後の吸引で移動した分泌物を確実に除去することで、ドレナージ効果が最大化されます。

  2. × 2.  体位ドレナージ後に吸入療法を行う。

    誤った記述です。吸入療法(去痰薬や生理食塩水の吸入)は体位ドレナージの前に行い、痰を軟化させ移動しやすくしておくのが効果的です。

  3. × 3.  自分で体位変換できる患者には行わない。

    誤った記述です。自力で体位変換できる患者でも、効果的なドレナージ体位を理解していない場合があり、観察と指導のうえで実施します。

  4. × 4.  創部ドレーンが挿入されている場合は禁忌である。

    誤った記述です。創部ドレーンがあっても禁忌ではなく、ドレーンの屈曲・抜去・逆流に注意しながら実施できます。

体位ドレナージの真の禁忌は循環動態が不安定な場合、頭蓋内圧亢進、活動性出血、骨折の不安定例などです。挿管中の患者では実施中もSpO2や心拍数、人工呼吸器のアラームに注意を払う必要があります。

体位ドレナージの実施手順と適応・注意点を理解しているかを問う問題です。