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ベンチュリーマスクの仕組みを理解しよう

看護師国家試験 第104回 午前 第43問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

104回 午前 第43問

ベンチュリーマスクによる酸素吸入で正しいのはどれか。

  1. 1.最適な酸素流量は18L/分である。
  2. 2.酸素流量に関係なく加湿器が必要である。
  3. 3.24〜50%の安定した吸入酸素濃度が得られる。
  4. 4.マスクに空気を溜めることのできるバッグがある。

対話形式の解説

博士 博士

酸素療法のデバイスを整理するぞい。ベンチュリーマスクの一番の特徴を言えるかな

サクラ サクラ

色分けされたダイリュータで酸素濃度を細かく設定できる器具と習いました

博士 博士

その通りじゃ。なぜ濃度が安定するかわかるか

サクラ サクラ

ベンチュリー効果で一定の割合の空気が引き込まれるからですよね

博士 博士

見事じゃ。高流量システムなので、患者の換気量に左右されにくいのが強みじゃ

サクラ サクラ

鼻カニューレとは何が違うんでしょうか

博士 博士

鼻カニューレは低流量で、患者が浅い呼吸をすると空気で薄められて実際の濃度が変わってしまうのじゃ

サクラ サクラ

ベンチュリーマスクなら一定濃度を保てるんですね

博士 博士

そう。だからCOPDのように厳密に濃度管理したい患者に向いておる

サクラ サクラ

CO2ナルコーシスの予防にも役立ちますね

博士 博士

その通り。さて加湿は必須かな

サクラ サクラ

ベンチュリーマスクでは40%程度までは加湿不要と聞きました

博士 博士

正解じゃ。リザーバーマスクとの違いも整理しておこう

サクラ サクラ

リザーバーマスクは酸素を貯めるバッグがついていて、6〜10L/分で60〜90%の高濃度を出せます

博士 博士

見事じゃ。設問の流量18L/分は実際の規格にはない数値じゃから誤りじゃな

サクラ サクラ

色とおおよその酸素濃度の対応も覚えておきます

博士 博士

青24%、黄28%、白31%、緑35%、赤40%、橙50%などの組み合わせがあるぞい

POINT

ベンチュリーマスクはベンチュリー効果を用い、24〜50%の安定した吸入酸素濃度を提供する高流量デバイスです。COPDなど厳密な酸素濃度管理が必要な患者に有用で、加湿は40%程度まで不要とされます。リザーバー付き酸素マスクとは構造と使用目的が異なるため区別が重要です。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:ベンチュリーマスクによる酸素吸入で正しいのはどれか。

解説:正解は3です。ベンチュリーマスクはベンチュリー効果を利用してダイリュータで一定割合の空気を取り込み、患者の呼吸状態に左右されずに24〜50%の安定した吸入酸素濃度を供給できる高流量システムの代表的器具です。

選択肢考察

  1. × 1.  最適な酸素流量は18L/分である。

    ベンチュリーマスクの酸素流量はダイリュータの色により4〜15L/分程度で指定されており、目的の酸素濃度に応じて調整します。一律に18L/分と固定されてはいません。

  2. × 2.  酸素流量に関係なく加湿器が必要である。

    ベンチュリーマスクは大量の室内気を取り込むため空気自体に湿度があり、酸素濃度40%程度までは加湿の必要がないとされます。流量に関係なく加湿が必須というわけではありません。

  3. 3.  24〜50%の安定した吸入酸素濃度が得られる。

    色分けされたダイリュータを使い分けることで24%から50%までの設定が可能で、患者の換気量の影響を受けにくく安定した酸素濃度供給が実現できます。

  4. × 4.  マスクに空気を溜めることのできるバッグがある。

    酸素を貯留するリザーバーバッグを備えるのはリザーバー付き酸素マスクであり、高濃度酸素投与に用います。ベンチュリーマスクにはこのバッグはありません。

ベンチュリー効果とは、細い噴出口から高速で酸素を流すと周囲が陰圧となり、空気が引き込まれて混合される現象です。COPD患者など、過度の高濃度酸素でCO2ナルコーシスが懸念されるケースで濃度を厳密に管理したい場合に特に有用です。リザーバーマスクは6〜10L/分で約60〜90%の高濃度酸素を投与でき、用途で使い分けます。

酸素療法デバイスの種類と特性を理解しているかを問う問題で、ベンチュリーマスクの酸素濃度設定の安定性が要点となります。