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小児用輸液セットの滴下計算!60秒で解ける裏ワザあり

看護師国家試験 第106回 午後 第88問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

106回 午後 第88問

体重9.6kgの患児に、小児用輸液セットを用いて体重1kg当たり1日100mLの輸液を行う。このときの1分間の滴下数を求めよ。 ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

  1. 1.30 適/分
  2. 2.40 適/分
  3. 3.50 適/分
  4. 4.60 適/分

対話形式の解説

博士 博士

今日は小児の輸液計算について学ぶぞ。

アユム アユム

小児用輸液セットって、成人用とは違うんですか?

博士 博士

大きく違うぞ。成人用は20滴で1 mL、小児用は60滴で1 mLじゃ。小児用のほうが1滴が小さく、細かい流量制御ができるんじゃ。

アユム アユム

なぜ小児には細かい制御が必要なんですか?

博士 博士

体重が小さい分、少量の過剰輸液でも水分過負荷や心不全を起こしやすいからの。

アユム アユム

なるほど、安全のためなんですね。

博士 博士

では問題を見てみよう。体重9.6 kgの患児に1日1 kgあたり100 mLの輸液を行う。まず1日の総量を計算してみよ。

アユム アユム

9.6×100=960 mLですね。

博士 博士

うむ、正解。次に1時間あたりの量は?

アユム アユム

960÷24=40 mL/時。

博士 博士

よし。では1時間に40 mLを滴下するのに、何滴必要かの?1 mL=60滴じゃぞ。

アユム アユム

40×60=2,400滴ですね。

博士 博士

正解。最後に1分あたりは?

アユム アユム

2,400÷60=40滴/分!答えは2番ですね。

博士 博士

ばっちりじゃ。

アユム アユム

ふぅ…けっこう手順が多いですね。

博士 博士

実はここで小児用輸液セットの「裏ワザ」があるんじゃ。

アユム アユム

裏ワザ?

博士 博士

小児用では「1時間あたりの指示mL数=1分あたりの滴下数」になるんじゃ。

アユム アユム

えっ、本当ですか?なぜですか?

博士 博士

60滴/mL÷60分/時=1滴/分・mL/時になるからじゃ。つまり1時間40 mLなら40滴/分、1時間60 mLなら60滴/分というふうに簡単に求まる。

アユム アユム

それは便利!覚えやすいですね。

博士 博士

成人用はどうですか、とも聞いてくれ。

アユム アユム

成人用はどうですか?

博士 博士

成人用は20滴/mLじゃから「1時間の指示mL数÷3=1分の滴下数」じゃ。例えば1時間60 mLなら60÷3=20滴/分じゃな。

アユム アユム

成人用は÷3、小児用はそのまま、で覚えるといいんですね。

博士 博士

その通り。国試でも臨床でも本当によく使う計算じゃから、この裏ワザは必ず習得するのじゃ。

アユム アユム

あと、小児の輸液管理で気をつけることは?

博士 博士

水分過負荷・電解質異常・低血糖・感染に注意じゃ。刺入部の発赤・腫脹・漏れ、尿量、体重変化、活気などをこまめに観察する必要がある。

アユム アユム

計算だけでなく観察もセットで大切なんですね。

POINT

小児用輸液セットは60滴=1 mLで、成人用(20滴=1 mL)より細かな流量制御が可能です。本問では9.6 kg×100 mL=960 mL/日、960÷24=40 mL/時、1 mL=60滴より40×60=2,400滴/時、÷60分で40滴/分となります。小児用輸液セットでは「1時間あたりの指示mL数=1分あたりの滴下数」という便利な法則があり、成人用では「÷3」と覚えると計算が速くなります。小児の輸液管理では水分過負荷や電解質異常のリスクが高く、厳密な計算と頻回の観察が看護師の重要な責務です。滴下数計算は臨床でも国試でも必須の技術であり、公式と裏ワザの両方を使いこなせるようにしておきましょう。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:体重9.6kgの患児に、小児用輸液セットを用いて体重1kg当たり1日100mLの輸液を行う。このときの1分間の滴下数を求めよ。 ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

解説:正解は 2(40滴/分)です。計算手順は以下の通り。(1) 1日の総輸液量=9.6 kg×100 mL=960 mL。(2) 1時間あたりの量=960÷24=40 mL/時。(3) 小児用輸液セットは1 mL=60滴なので、1時間の滴下数=40×60=2,400滴。(4) 1分あたり=2,400÷60=40滴/分。すなわち40滴/分で滴下すれば指示通りの輸液量になります。

選択肢考察

  1. × 1.  30 適/分

    計算誤り。30滴/分では1時間あたり30 mLしか輸液されず、指示量(40 mL/時)を下回る。

  2. 2.  40 適/分

    960 mL÷24時間=40 mL/時、1 mL=60滴なので1分あたり40滴。小児用輸液セットでは1時間の指示量(mL数)がそのまま1分あたりの滴下数となる便利な特性がある。

  3. × 3.  50 適/分

    計算誤り。50滴/分では1時間50 mLとなり、指示の40 mL/時を上回る過剰輸液となる。

  4. × 4.  60 適/分

    計算誤り。60滴/分では1時間60 mLとなり指示の1.5倍の過剰輸液となり、水分過負荷や心不全リスクを招く。

輸液セットは成人用(20滴=1 mL)と小児用(60滴=1 mL)の2種類がある。小児用は細かい流量制御が可能で、小児・新生児・微量薬剤投与に用いられる。覚えておくと便利な「小児用輸液セットの裏技」:1時間あたりの指示mL数=1分あたりの滴下数(60滴/mL÷60分/時=1滴/分・mL/時のため)。成人用の場合は「1時間の指示mL数÷3=1分の滴下数」(20滴/mL÷60分/時=1/3滴/分・mL/時)と覚えると早い。小児の輸液管理では水分過負荷・電解質異常・低血糖などに注意が必要で、厳密な計算と頻回の観察が不可欠。

小児用輸液セット(60滴=1 mL)を用いた滴下数計算問題。計算手順と小児用の滴下特性の理解がポイント。