排痰ケアの主役「スクイージング」を理解しよう
看護師国家試験 第113回 午前 第39問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術
国試問題にチャレンジ
排痰を促す目的で行うのはどれか。
- 1.タッチング
- 2.スクイージング
- 3.漸進的筋弛緩法
- 4.持続的気道陽圧<CPAP>療法
対話形式の解説
博士
今日は排痰を促す看護技術について学ぶぞ。
サクラ
痰を出せないと肺炎や無気肺につながりますよね。
博士
その通りじゃ。排痰ケアは段階的に進めるのがコツで、まず加湿、次に体位ドレナージじゃ。
サクラ
体位ドレナージは重力を利用して痰を中枢へ流すんですね。
博士
そこにスクイージングを組み合わせると効果が倍増する。
サクラ
スクイージングはどんな技法なんですか?
博士
呼気時に胸郭を両手で絞り込むように圧迫し、末梢の痰を中枢側へ移動させる徒手的排痰法じゃ。
サクラ
呼気に合わせるのが大事なんですね。
博士
吸気時に圧迫すると換気を妨げ、苦痛を与える。タイミングが命じゃ。
サクラ
タッチングは排痰には使えないのですか?
博士
タッチングは安心感を与える心理的ケアで、排痰目的ではない。漸進的筋弛緩法もリラクセーション目的じゃ。
サクラ
CPAPはどうでしょう?
博士
CPAPは気道を陽圧で開存させる治療で、排痰を直接促すものではない。睡眠時無呼吸などに使われる。
サクラ
スクイージングの禁忌はありますか?
博士
肋骨骨折や気胸、循環不安定な患者には禁忌じゃ。実施中はSpO2や呼吸音を確認する。
サクラ
最後は咳嗽介助や吸引で仕上げるんですね。今回は②スクイージングが正解です。
POINT
排痰ケアは加湿・体位ドレナージ・スクイージング・咳嗽介助・吸引を組み合わせて行う段階的ケアです。スクイージングは呼気時に胸郭を絞り込み、末梢の痰を中枢側へ移動させる徒手的技法で、気道クリアランスを改善します。タッチングやCPAP、漸進的筋弛緩法は目的が異なるため混同しないよう整理しましょう。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:排痰を促す目的で行うのはどれか。
解説:正解は 2 です。スクイージングは患者の呼気に合わせて胸郭を絞り込むように圧迫し、末梢の気道分泌物を中枢側へ移動させる徒手的排痰法です。体位ドレナージと併用すると効果が高く、咳嗽力の低下した患者の気道クリアランスに有用です。
選択肢考察
-
× 1. タッチング
タッチングは手で優しく触れることで安心感や安楽をもたらす心理的ケアの技法です。不安緩和や疼痛緩和には役立ちますが、排痰を直接促す効果はありません。
-
○ 2. スクイージング
スクイージングは呼気時に胸郭を両手で圧迫し、末梢気道の分泌物を中枢へ移動させる徒手的排痰法です。体位ドレナージや咳嗽介助と組み合わせ、効果的な気道浄化を図ります。
-
× 3. 漸進的筋弛緩法
漸進的筋弛緩法はJacobsonが考案したリラクセーション法で、各筋群を意図的に緊張・弛緩させて不安やストレスを軽減します。排痰目的ではありません。
-
× 4. 持続的気道陽圧<CPAP>療法
CPAPは気道に持続陽圧をかけ虚脱を防ぐ呼吸管理法で、閉塞性睡眠時無呼吸症候群や急性心原性肺水腫などに用いられます。分泌物の移動を直接促す目的ではありません。
排痰ケアは「加湿→体位ドレナージ→スクイージング/ハフィング→咳嗽→吸引」と段階的に進めるのが基本です。ハフィング(huffing)は声門を開けたまま強く息を吐き出す技法で、気管切開患者や術後疼痛のある患者にも実施可能です。スクイージング実施時はSpO2や呼吸音を確認し、骨折・気胸・循環不安定時は禁忌となるため注意しましょう。
排痰手技(スクイージング)の目的と作用機序を理解し、他の類似技法(タッチング・CPAPなど)と区別できるかを問う問題です。
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