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ICFの生活機能3要素をマスターしよう

看護師国家試験 第113回 午後 第32問 / 基礎看護学 / 看護の基本となる概念

国試問題にチャレンジ

113回 午後 第32問

国際生活機能分類<ICF>で「生活機能」の構成要素に含まれるのはどれか。

  1. 1.活動
  2. 2.疾病
  3. 3.能力障害
  4. 4.社会的不利

対話形式の解説

博士 博士

ふむ、今日はICFの構造を整理するぞい。

アユム アユム

ICFってWHOが作った分類ですよね。

博士 博士

そうじゃ。2001年に採択された国際生活機能分類じゃ。

アユム アユム

旧分類との違いは何ですか。

博士 博士

旧分類ICIDHはマイナス面中心で、機能障害・能力障害・社会的不利の3段階じゃった。ICFは中立的に生活機能をとらえる発想に変わったんじゃ。

アユム アユム

生活機能は何で構成されているんですか。

博士 博士

心身機能・身体構造、活動、参加の3要素じゃ。選択肢の『活動』が正解じゃな。

アユム アユム

活動と参加の違いって曖昧な気がします。

博士 博士

活動は個人レベルの行為、参加は社会レベルの関わりじゃ。歩行は活動、地域活動への参加は参加じゃな。

アユム アユム

背景因子もあるんですよね。

博士 博士

環境因子と個人因子の2つじゃ。介護者の有無や住宅のバリアフリーは環境因子じゃ。

アユム アユム

年齢や性格はどちらですか。

博士 博士

それは個人因子じゃな。

アユム アユム

疾病はどこに入るんですか。

博士 博士

疾病は『健康状態』として別枠じゃ。生活機能に影響を与える上位概念の位置付けじゃぞ。

アユム アユム

能力障害や社会的不利は。

博士 博士

ICIDHの古い用語じゃ。ICFでは『活動制限』『参加制約』に置き換わっておる。

アユム アユム

看護ではどう活用するんですか。

博士 博士

疾患だけでなく、患者が何をしているか、環境因子が促進か阻害かまで見るのがICF的アセスメントじゃ。

アユム アユム

プラス面もマイナス面も見るのがポイントですね。

POINT

ICFの生活機能は『心身機能・身体構造』『活動』『参加』の3要素で構成され、これに環境因子・個人因子の背景因子と健康状態が相互に作用します。『能力障害』『社会的不利』は旧分類ICIDHの用語で、ICFでは『活動制限』『参加制約』に置換されました。看護ではプラス面も含めた包括的評価が重要です。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:国際生活機能分類<ICF>で「生活機能」の構成要素に含まれるのはどれか。

解説:正解は 1 の「活動」です。ICFは2001年にWHOが採択した分類で、人間の健康状況を『生活機能』『背景因子』『健康状態』の関係でとらえる枠組みです。生活機能は(1)心身機能・身体構造、(2)活動、(3)参加の3要素で構成され、背景因子は環境因子と個人因子からなります。ICIDH(1980年)で用いられた『機能障害・能力障害・社会的不利』というマイナス面中心の分類を、中立的・包括的な表現に転換したことがICFの特徴です。

選択肢考察

  1. 1.  活動

    『活動』は歩行・食事・更衣などの個人レベルの行為を指し、ICFの生活機能の3要素の1つです。できる活動(能力)としている活動(実行状況)の両側面で評価します。

  2. × 2.  疾病

    疾病はICFでは『健康状態』として位置付けられ、生活機能に影響を与える要因として扱われます。生活機能そのものの構成要素ではありません。

  3. × 3.  能力障害

    『能力障害(disability)』は旧分類ICIDHで使われていた用語で、ICFではマイナス面を避けて『活動制限』という中立的な表現に置き換えられています。

  4. × 4.  社会的不利

    『社会的不利(handicap)』もICIDHの用語で、ICFでは『参加制約』に置き換えられました。現行のICFの構成要素名としては不適切です。

ICFモデルは、心身機能・身体構造/活動/参加の3要素(=生活機能)と、環境因子/個人因子の2要素(=背景因子)、そして健康状態が相互に作用すると理解します。マイナス面を表す場合は『機能・構造障害/活動制限/参加制約』となります。看護では単に疾患を見るのではなく、患者が『何をしているか』『何に参加しているか』『環境因子は促進因子か阻害因子か』まで評価することが求められます。

ICFの生活機能が『心身機能・身体構造/活動/参加』の3要素で構成されることを知っているかを問う基本問題です。