医療保険制度の基本をおさえよう
看護師国家試験 第105回 午前 第31問 / 健康支援と社会保障制度 / 社会保障制度の基本
国試問題にチャレンジ
医療保険について正しいのはどれか。
- 1.医療給付には一部負担がある。
- 2.高額療養費の受給には年齢制限がある。
- 3.市町村国民健康保険は職域保険の1つである。
- 4.後期高齢者医療における公費負担は8割である。
対話形式の解説
博士
今日は医療保険について深掘りするぞい。日本は国民皆保険制度をとっていて、誰もが何らかの医療保険に加入しておるのじゃ。
サクラ
病院の窓口で3割払うのは知っていますが、あれも医療保険の一部なんですよね。
博士
そのとおり。医療給付は現物給付が原則だが、被保険者が一部負担金を払う仕組みになっておる。つまり選択肢1は正しい記述じゃ。
サクラ
年齢で負担割合が変わると聞いたことがあります。
博士
鋭いのう。未就学児は2割、小学生から69歳までは3割、70〜74歳は原則2割、75歳以上は原則1割じゃ。ただし現役並み所得者は年齢に関係なく3割、一定以上所得の後期高齢者は2割になる場合もあるぞ。
サクラ
選択肢2の高額療養費には年齢制限があるのでしょうか。
博士
年齢制限はない。誰でも自己負担が上限を超えれば払い戻される。ただし限度額は年齢や所得で段階的に決められておる。
サクラ
選択肢3の市町村国民健康保険は職域保険ですか。
博士
いや、これは地域保険じゃ。自営業者・農業者・無職の方などが加入する。職域保険は健康保険や共済組合、船員保険といった職業ベースのものを指す。
サクラ
選択肢4の後期高齢者医療の公費負担は8割でしょうか。
博士
そこは要注意じゃ。公費は5割、現役世代からの後期高齢者支援金が約4割、被保険者の保険料が約1割という内訳になっておる。
サクラ
なるほど、公費は半分で残りを支援金と保険料で分担しているのですね。
博士
その通りじゃ。後期高齢者医療制度は75歳以上が対象で、都道府県単位の広域連合が運営する独立した制度じゃぞ。
サクラ
整理すると、正解は自己負担がある1ですね。
博士
よく理解できておる。国民皆保険の仕組み、公費と保険料のバランスをしっかり押さえておくのじゃ。
POINT
医療保険では被保険者が窓口で一部負担金を支払うのが原則で、現役世代は3割、後期高齢者は1割が基本です。高額療養費に年齢制限はなく、市町村国保は地域保険に分類されます。後期高齢者医療の財源は公費5割・支援金4割・保険料1割で構成される点を確実に覚えましょう。本問では選択肢1の「医療給付には一部負担がある」が正解となります。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:医療保険について正しいのはどれか。
解説:正解は1です。日本の医療保険制度は国民皆保険を基盤とし、被保険者が窓口で一部負担金を支払う仕組みが特徴です。現役世代は原則3割負担、義務教育就学前は2割負担、70歳以上75歳未満は2割(現役並み所得者は3割)、75歳以上は1割(一定以上所得者は2割、現役並み所得者は3割)と、年齢や所得に応じて自己負担割合が定められています。医療給付は現物給付を原則とし、高額療養費や出産育児一時金などの現金給付も併せて提供されます。
選択肢考察
-
○ 1. 医療給付には一部負担がある。
正しい記述です。被保険者は受診の際に一部負担金を医療機関の窓口で支払う必要があり、残額は保険者から診療報酬として医療機関に支払われます。
-
× 2. 高額療養費の受給には年齢制限がある。
誤りです。高額療養費制度に年齢制限はなく、すべての被保険者が対象です。ただし自己負担限度額は年齢区分(70歳未満/70歳以上)や所得区分によって異なります。
-
× 3. 市町村国民健康保険は職域保険の1つである。
誤りです。市町村国民健康保険は自営業者や無職の方などを対象とする地域保険に分類されます。職域保険には健康保険(協会けんぽ・組合健保)、共済組合、船員保険などが該当します。
-
× 4. 後期高齢者医療における公費負担は8割である。
誤りです。後期高齢者医療制度の財源は公費5割、現役世代からの支援金約4割、被保険者の保険料約1割で構成されます。公費負担は8割ではなく5割です。
日本の医療保険は被用者保険(職域保険)・国民健康保険(地域保険)・後期高齢者医療制度の3本柱で構成されます。75歳になると全員が後期高齢者医療制度へ移行する点も押さえましょう。覚え方として「後期高齢者の財源は公5:支4:自1」とリズムで記憶すると整理しやすいです。
医療保険の自己負担の有無と、各制度の分類・財源構成を正しく理解しているかを問う問題です。
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