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雇用保険法の基本を押さえよう

看護師国家試験 第110回 午後 第32問 / 健康支援と社会保障制度 / 社会保障制度の基本

国試問題にチャレンジ

110回 午後 第32問

雇用保険法について正しいのはどれか。

  1. 1.育児休業給付がある。
  2. 2.雇用保険は任意加入である。
  3. 3.雇用保険の保険者は市町村である。
  4. 4.雇用保険料は全額を労働者が負担する。

対話形式の解説

博士 博士

今日は雇用保険法についての問題じゃ。

アユム アユム

雇用保険というと失業したときの保険ですよね。

博士 博士

もちろんそれも大きな目的じゃが、それだけではないのじゃよ。

アユム アユム

他にも給付があるのですか。

博士 博士

求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付、そして育児休業給付などがあるのじゃ。

アユム アユム

育児休業給付も雇用保険法なのですね。

博士 博士

その通り、育休中の所得補償は雇用保険から支給されるのじゃ。

アユム アユム

保険者は市町村でしょうか。

博士 博士

いや、雇用保険の保険者は政府じゃ。市町村が保険者なのは国民健康保険や介護保険じゃよ。

アユム アユム

加入は任意ですか。

博士 博士

強制加入が原則で、適用事業所の労働者は条件を満たせば自動的に被保険者になるのじゃ。

アユム アユム

保険料は全部労働者負担ですか。

博士 博士

いや、事業主と労働者が分担して負担するのじゃ。全額労働者負担ではない。

アユム アユム

では正解は1の育児休業給付があるですね。

博士 博士

その通り、1が正解じゃよ。

POINT

雇用保険法は失業時の生活保障と再就職支援に加え、育児休業給付などライフイベントへの給付も含む包括的な法律です。保険者は政府、適用事業所の労働者は強制加入が原則で、保険料は事業主と労働者が分担します。給付体系を整理しておくと制度横断的に理解が深まります。育休の支給率67%や50%といった数値も合わせて覚えておくと臨床相談でも役立ちます。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:雇用保険法について正しいのはどれか。

解説:正解は 1 です。雇用保険法は失業時の生活安定と再就職促進だけでなく、働く人のライフイベントを支える仕組みを含んでおり、育児休業中の所得を補償する育児休業給付もこの法律に根拠を置いています。保険者は政府、適用事業所の労働者は原則として加入義務があり、保険料は事業主と労働者が分担して負担します。看護師国家試験では「誰が保険者か」「加入は強制か任意か」「保険料は誰が負担するか」が頻出ポイントです。

選択肢考察

  1. 1.  育児休業給付がある。

    育児休業給付は雇用保険法に定められた給付の一つで、原則として1歳未満の子を養育するために休業する被保険者に対し、休業開始時賃金の一定割合が支給されます。求職者給付・就職促進給付・教育訓練給付と並び、雇用継続給付として体系化されています。

  2. × 2.  雇用保険は任意加入である。

    雇用保険は強制加入が原則で、適用事業所に雇用される労働者は加入要件を満たす限り、本人や事業主の意思に関わらず被保険者となります。週所定労働時間や雇用見込み期間などの要件を満たせばパートやアルバイトも加入対象です。

  3. × 3.  雇用保険の保険者は市町村である。

    雇用保険の保険者は国(政府)で、実際の事務は厚生労働省と公共職業安定所(ハローワーク)が行います。市町村が保険者となる代表例は国民健康保険や介護保険であり、制度ごとに保険者を区別して覚える必要があります。

  4. × 4.  雇用保険料は全額を労働者が負担する。

    雇用保険料は事業主と労働者が分担して負担し、事業の種類(一般・農林水産・建設など)によって負担割合が異なります。事業主は雇用保険二事業分も負担するため、一般的に労働者より事業主の負担割合の方が大きくなります。

雇用保険の給付は大きく求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付に区分され、育児休業給付は令和2年改正で雇用継続給付から独立した給付として整理されました。育休開始から180日間は賃金の67%、その後は50%が支給されるという支給率は臨床で相談を受けることも多いため数値も押さえておくと役立ちます。なお失業等給付の基本手当は「労災保険料ではなく雇用保険料」から支払われ、労災保険料は事業主のみの負担である点と混同しないよう注意しましょう。

雇用保険法の目的・保険者・加入の強制性・保険料負担・給付内容という基本的枠組みを総合的に確認する問題で、育児休業給付が雇用保険法に位置づけられていることを理解しているかを問うています。