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疫学三角と発生要因を整理しよう

看護師国家試験 第104回 午後 第37問 / 健康支援と社会保障制度 / 健康と公衆衛生

国試問題にチャレンジ

104回 午後 第37問

疾病の発生要因と疫学要因の組合せで正しいのはどれか。

  1. 1.食事 ―――― 宿主要因
  2. 2.職業 ―――― 宿主要因
  3. 3.細胞免疫 ―― 環境要因
  4. 4.媒介動物 ―― 環境要因

対話形式の解説

博士 博士

学生さん、疫学三角の3つの要素を言えるかな?

サクラ サクラ

宿主、病因、環境です。

博士 博士

ご名答。この3つの相互作用で疾病が発生するんじゃ。

サクラ サクラ

宿主要因はどんなものを含みますか?

博士 博士

年齢、性別、遺伝、免疫状態、栄養状態など個体側の特性じゃ。

サクラ サクラ

細胞免疫もそこに入りますね。

博士 博士

その通り。だから選択肢3は誤りじゃ。

サクラ サクラ

食事はどちらですか?

博士 博士

外部から取り込む環境要因に分類される。栄養素そのものは環境要因じゃ。

サクラ サクラ

職業も意外でした。

博士 博士

社会的環境要因に分類される。粉じんや夜勤が代表的じゃな。

サクラ サクラ

媒介動物は何要因ですか?

博士 博士

生物学的環境要因じゃ。蚊、ダニ、ネズミが代表例。

サクラ サクラ

デング熱はネッタイシマカが媒介でしたね。

博士 博士

そう、媒介経路の遮断が予防の柱になる。

サクラ サクラ

環境要因は物理的、化学的、生物学的、社会的の4分類でしたか?

博士 博士

その通りじゃ。それぞれの代表例を言えるようにしておこう。

サクラ サクラ

宿主に介入するのか、環境に介入するのかで対策が変わるんですね。

博士 博士

そこが疫学的思考の核じゃ。看護師としても予防活動に役立つ知識じゃぞ。

POINT

疫学三角は宿主要因、病因、環境要因の3つで構成され、媒介動物は生物学的環境要因に分類されます。食事や職業も環境要因に含まれ、細胞免疫は宿主要因に当たります。看護や保健活動ではこれらの要因への介入を考えることで、感染症から生活習慣病まで多様な疾病予防策を立案でき、地域や職場での健康支援に活用できます。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:疾病の発生要因と疫学要因の組合せで正しいのはどれか。

解説:正解は 4 です。疫学三角と呼ばれる枠組みでは、疾病発生は宿主要因、病因(病原体)、環境要因の相互作用で起こります。媒介動物(ベクター)は環境中で病原体を媒介する生物的環境要因に該当し、蚊やダニ、ネズミなどが代表例です。

選択肢考察

  1. × 1.  食事 ―――― 宿主要因

    食事は摂取する食材や調理法、食習慣など外部から取り込まれる要素で環境要因に分類されます。栄養状態という結果は宿主要因にも関係しますが、『食事』そのものは環境要因です。

  2. × 2.  職業 ―――― 宿主要因

    職業は社会的環境要因に分類されます。粉じん作業、夜勤、化学物質曝露など職業に伴う環境因子が職業病の原因となります。

  3. × 3.  細胞免疫 ―― 環境要因

    細胞免疫は宿主の免疫状態を表す宿主要因です。年齢、性別、遺伝、栄養状態などとともに個体の脆弱性を決定します。

  4. 4.  媒介動物 ―― 環境要因

    蚊(マラリア・デング熱・日本脳炎)、ダニ(つつが虫病・SFTS)、ネズミ(レプトスピラ症)などの媒介動物は生物学的環境要因に位置付けられます。媒介経路を遮断することが疾病予防の柱になります。

宿主要因には年齢・性・遺伝・免疫状態・栄養・既往歴、環境要因には物理的(温湿度・放射線)、化学的(化学物質)、生物学的(細菌・ウイルス・媒介動物)、社会的(職業・教育・経済・文化)が含まれます。疫学三角を理解すると感染症対策、生活習慣病対策のいずれにも応用できます。

疫学における宿主要因と環境要因の分類を正しく区別できるかを問う問題です。