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看護師の業務範囲を法的に整理しよう

看護師国家試験 第104回 午後 第39問 / 健康支援と社会保障制度 / 健康を支える職種に関する法や施策

国試問題にチャレンジ

104回 午後 第39問

看護師の業務で正しいのはどれか。

  1. 1.グリセリン浣腸液の処方
  2. 2.褥婦への療養上の世話
  3. 3.酸素吸入の流量の決定
  4. 4.血液検査の実施の決定

対話形式の解説

博士 博士

学生さん、看護師の業務を定めた法律は何じゃ?

サクラ サクラ

保健師助産師看護師法、いわゆる保助看法です。

博士 博士

ご名答。第5条にどう書かれとる?

サクラ サクラ

『傷病者若しくはじょく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする』です。

博士 博士

だから褥婦への療養上の世話は看護師の固有業務じゃ。

サクラ サクラ

処方はできないんですよね。

博士 博士

処方は医師法第22条で医師の独占業務と決まっとる。グリセリン浣腸液の処方は不可じゃ。

サクラ サクラ

ただ実施はできますね。

博士 博士

医師の指示があれば実施可能じゃ。判断の主体が違うのが重要なポイント。

サクラ サクラ

酸素流量の決定はどうですか?

博士 博士

酸素は医薬品扱いじゃから、開始や流量変更は医師の指示が必要じゃ。

サクラ サクラ

血液検査もそうですね。

博士 博士

検査オーダーは医師の業務。看護師は採血を補助する立場じゃ。

サクラ サクラ

『療養上の世話』と『診療の補助』の違いを覚えておきます。

博士 博士

療養上の世話は自律的判断でできるが、診療の補助は医師の指示が必要じゃ。

サクラ サクラ

最近は特定行為研修修了者の話も聞きます。

博士 博士

プロトコルに沿った範囲で診療の補助の幅が広がっとるが、処方や検査の最終決定権は医師に属する。

サクラ サクラ

法的根拠を踏まえて行動できるようにします。

博士 博士

それが安全な看護実践の出発点じゃ。

POINT

保健師助産師看護師法第5条で看護師の業務は『療養上の世話』と『診療の補助』と定められ、褥婦への療養上の世話は看護師の固有業務です。処方、酸素流量の決定、検査オーダーは医師の業務であり、看護師は医師の指示の下で実施します。療養上の世話は自律的判断が可能で、診療の補助は指示を要するという二本柱を理解することが看護実践と試験対策の基本です。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:看護師の業務で正しいのはどれか。

解説:正解は 2 です。保健師助産師看護師法第5条は、看護師を『傷病者若しくはじょく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者』と定義しています。じょく婦への療養上の世話は看護師の独立した固有業務に該当します。

選択肢考察

  1. × 1.  グリセリン浣腸液の処方

    薬剤の処方は医師法第22条に基づき医師の独占業務です。看護師は医師の指示の下で浣腸を実施することはできますが、処方そのものはできません。

  2. 2.  褥婦への療養上の世話

    保健師助産師看護師法第5条で明文化された看護師の固有業務です。療養上の世話は医師の指示を必要としない看護師独自の判断で実施できる業務領域です。

  3. × 3.  酸素吸入の流量の決定

    酸素は医薬品扱いで、流量や濃度の決定は医師の指示が必要です。看護師は指示に基づき調整・実施することはできますが、自己判断で開始や流量決定はできません。

  4. × 4.  血液検査の実施の決定

    検査の実施判断は医師の業務です。看護師は医師の指示に基づき採血や検体採取を行いますが、検査オーダー自体を決定する権限はありません。

看護業務は『療養上の世話』と『診療の補助』の二本柱です。療養上の世話は看護師の自律的判断で行えますが、診療の補助は医師の指示を必要とします。包括的指示や事前指示、特定行為研修修了者によるプロトコル運用など、現代では看護師の業務範囲が広がっていますが、処方や検査オーダーの最終決定は医師に属します。

保健師助産師看護師法に定める看護師の業務範囲を、医師の独占業務と区別できるかを問う問題です。