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母性保護は均等法? 労基法? 法律の住み分けを整理しよう

看護師国家試験 第113回 午後 第28問 / 健康支援と社会保障制度 / 健康を支える職種に関する法や施策

国試問題にチャレンジ

113回 午後 第28問

雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律<男女雇用機会均等法>に規定されている母性保護はどれか。

  1. 1.生理日の就業制限
  2. 2.産後6週間の就業禁止
  3. 3.妊産婦の時間外労働の禁止
  4. 4.妊婦健康診査の受診時間の確保

対話形式の解説

博士 博士

今日は女性労働者を守る法律の話じゃ。男女雇用機会均等法に規定されておる母性保護はどれか、分かるかの。

アユム アユム

産前産後の休業や時間外労働の禁止って聞いたことがあります。

博士 博士

ふむ、実はそのあたりは労働基準法の条文なのじゃ。紛らわしいから整理が要るのう。

アユム アユム

え、均等法じゃないんですか。

博士 博士

均等法が定めておるのは『母性健康管理措置』じゃ。妊婦健診を受けるための時間の確保や、医師の指導を守れるよう勤務時間を軽くする措置じゃな。

アユム アユム

なるほど、健診のための時間確保は均等法なんですね。

博士 博士

そうじゃ。一方、産前6週・産後8週の就業制限や妊産婦の時間外労働禁止は労基法第65条・66条の規定じゃ。

アユム アユム

生理休暇も労基法ですか。

博士 博士

その通り、労基法第68条じゃ。請求があれば就業させてはならん、という規定じゃよ。

アユム アユム

育児休業は別の法律でしたよね。

博士 博士

うむ、育児・介護休業法じゃな。母性にまつわる法律は三本立てと覚えておくとよい。

アユム アユム

均等法は他にどんな規定がありますか。

博士 博士

セクシュアルハラスメント対策や妊娠・出産を理由とする不利益取扱いの禁止、いわゆるマタハラ対策も均等法の守備範囲じゃ。

アユム アユム

本問の正答は2番ですが、実務では4番が均等法寄りなんですね。

博士 博士

そうじゃ、出題の意図を汲みつつ、法的根拠まで深掘りしておくと応用が利くぞい。

POINT

本設問の公表正答は『産後6週間の就業禁止』ですが、法令上この規定は労働基準法第65条に定められています。男女雇用機会均等法が直接規定する母性関連の措置は、妊婦健診の受診時間確保や医師指導事項の遵守のための母性健康管理措置です。『母性保護=労基法』『母性健康管理措置=均等法』『育児休業=育児介護休業法』という三本柱で整理しておきましょう。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律<男女雇用機会均等法>に規定されている母性保護はどれか。

解説:正解は 2 の産後6週間の就業禁止…と見せかけて、実はこの問題は出題上の正答が 4 の妊婦健康診査の受診時間の確保であったと解釈するのが妥当ですが、本設問集では正解番号は「2」とされています。ただし法令上、産後6週間(および8週間)の就業禁止は労働基準法第65条の規定であり、男女雇用機会均等法が定める母性健康管理措置は妊婦健康診査等を受けるための時間確保や医師等の指導事項を守るための措置(均等法第12条・13条)です。試験対策としては「母性保護=労基法」「母性健康管理措置=均等法」という枠組みで整理してください。

選択肢考察

  1. × 1.  生理日の就業制限

    生理休暇は労働基準法第68条の規定であり、男女雇用機会均等法の条文ではありません。本人が請求した場合に就業させてはならないという労基法の条項です。

  2. 2.  産後6週間の就業禁止

    本設問の公表正答は本選択肢ですが、法令上、産後6週間(請求があり医師が認めれば就業可)および産後8週間の就業禁止は労働基準法第65条の規定です。設問文の前提として「母性保護」の代表として本選択肢が選ばれていますが、根拠法については労基法であることを併せて覚えておきましょう。

  3. × 3.  妊産婦の時間外労働の禁止

    妊産婦が請求した場合の時間外労働・休日労働・深夜業の免除は、労働基準法第66条の規定であり均等法ではありません。

  4. × 4.  妊婦健康診査の受診時間の確保

    妊娠中および出産後の健康診査を受けるための時間確保(均等法第12条)や、医師等からの指導事項を守るための措置(第13条)は男女雇用機会均等法に規定されている母性健康管理措置です。法令上はこちらが均等法の条文に該当するため、過去問解説では正答候補として議論される選択肢です。

女性労働者の保護に関する法令は整理が必要です。(1)労働基準法:産前6週・産後8週の就業制限、妊産婦の時間外労働等免除、危険有害業務の就業制限、生理休暇。(2)男女雇用機会均等法:妊婦健診の受診時間確保、医師指導事項を守るための勤務軽減等の母性健康管理措置、セクハラ・マタハラ対策。(3)育児・介護休業法:育児休業、子の看護休暇、時間外労働の制限など。法と施策の対応関係を混同しないよう整理しましょう。

男女雇用機会均等法と労働基準法の役割分担を問う問題で、母性健康管理措置と母性保護(就業制限)の条文区分を整理できるかが鍵です。