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小脳の役割をおさえよう

看護師国家試験 第113回 午前 第77問 / 人体の構造・機能 / 神経系

国試問題にチャレンジ

113回 午前 第77問

小脳の機能はどれか。

  1. 1.睡眠と覚醒
  2. 2.姿勢反射の中枢
  3. 3.振動感覚の中継
  4. 4.随意運動の制御
  5. 5.下行性の疼痛抑制

対話形式の解説

博士 博士

今日は小脳の機能についてじゃ。小脳の主な働きを言えるかな?

サクラ サクラ

運動に関わる部位、というイメージですが具体的にはどうでしょうか。

博士 博士

小脳は随意運動の協調とタイミング調整を担っておる。滑らかな動きに必須じゃ。

サクラ サクラ

なるほど、運動そのものを起こすのは大脳で、それを整えるのが小脳なんですね。

博士 博士

その通り。では小脳が障害されるとどうなる?

サクラ サクラ

運動失調や企図振戦が出ると習いました。指鼻試験で評価しますよね。

博士 博士

よく勉強しておる。踵膝試験や反復拮抗運動障害も有名じゃな。

サクラ サクラ

睡眠と覚醒は小脳ではなく脳幹の網様体ですよね。

博士 博士

正解。姿勢反射の中枢も脳幹や脊髄じゃ。小脳は調節には関わるが中枢そのものではない。

サクラ サクラ

振動感覚は後索-内側毛帯路で視床を経由するので、小脳は中継しませんね。

博士 博士

完璧じゃ。下行性疼痛抑制は?

サクラ サクラ

中脳水道周囲灰白質から脊髄に向かう経路で、これも小脳は関与しないはずです。

博士 博士

うむ。では小脳の3区分は分かるか?

サクラ サクラ

前庭小脳、脊髄小脳、大脳小脳の3つですね。

博士 博士

そうじゃ。それぞれ平衡、筋緊張、協調運動の役割を担う。

サクラ サクラ

機能と解剖を結びつけると覚えやすいですね。

POINT

小脳は随意運動の制御と協調を担う中枢であり、平衡保持・筋緊張調節・運動学習にも関与します。前庭小脳・脊髄小脳・大脳小脳の3区分を理解し、障害時に現れる運動失調・企図振戦・眼振などの臨床所見と結びつけて覚えましょう。睡眠・姿勢反射・感覚中継・疼痛抑制はいずれも他の部位が担うため、機能の区別が重要です。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:小脳の機能はどれか。

解説:正解は4です。小脳は随意運動の調節・協調、姿勢保持、平衡感覚の統合を担う中枢です。運動の滑らかさや正確性を保証する役割があります。

選択肢考察

  1. × 1.  睡眠と覚醒

    睡眠と覚醒の調節は脳幹の網様体賦活系や視床下部が主体で担います。小脳の機能ではありません。

  2. × 2.  姿勢反射の中枢

    姿勢反射の中枢は主に脳幹(中脳・延髄)と脊髄にあります。小脳は姿勢の調整には関わりますが反射中枢ではありません。

  3. × 3.  振動感覚の中継

    振動覚は深部感覚の一種で、後索-内側毛帯路を通り視床で中継されます。小脳は感覚中継核ではありません。

  4. 4.  随意運動の制御

    小脳は大脳からの運動指令と末梢からの感覚情報を統合し、運動の協調・タイミング・精度を調整します。障害されると運動失調や測定異常が生じます。

  5. × 5.  下行性の疼痛抑制

    下行性疼痛抑制系は中脳水道周囲灰白質から延髄を経て脊髄後角に至る経路で、小脳は関与しません。

小脳は前庭小脳(平衡)、脊髄小脳(筋緊張・姿勢)、大脳小脳(協調運動・運動学習)の3領域に分かれます。小脳障害では運動失調、測定異常、企図振戦、反復拮抗運動障害、断綴性言語、眼振などが出現します。指鼻試験や踵膝試験で評価します。

中枢神経系の各部位の機能分担、とくに小脳の役割を正しく理解しているかを問う問題です。