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看護のクリニカルラダーとは

看護師国家試験 第111回 午後 第74問 / 看護の統合と実践 / 看護におけるマネジメント

国試問題にチャレンジ

111回 午後 第74問

看護におけるクリニカルラダーについて正しいのはどれか。

  1. 1.病院に導入が義務付けられている。
  2. 2.ワーク・ライフ・バランスを目指すものである。
  3. 3.臨床実践に必要な能力が段階的に表現されている。
  4. 4.全国の病院で共通のクリニカルラダーが使用されている。

対話形式の解説

博士 博士

今日はクリニカルラダーについてじゃ。ラダーとは英語で「はしご」、段階的に能力を上げていく仕組みじゃな。

アユム アユム

看護師の評価やキャリアアップに使われるんですよね。正解は何番ですか?

博士 博士

正解は3番、臨床実践に必要な能力が段階的に表現されている、じゃ。これがクリニカルラダーの本質じゃよ。

アユム アユム

日本看護協会のJNAラダーってよく聞きますが、何段階あるんですか?

博士 博士

JNAラダーはレベルIからVまでの5段階じゃ。4つの力、ニーズをとらえる力、ケアする力、協働する力、意思決定を支える力、それぞれで評価するのじゃ。

アユム アユム

1番の病院に導入が義務付けられている、は?

博士 博士

これは誤り。法的な導入義務はなく、各施設が自主的に導入しておる。ただし2016年のJNAラダー公表後、多くの病院で採用が進んでおるよ。

アユム アユム

2番のワーク・ライフ・バランスを目指すものである、は?

博士 博士

これも誤りじゃ。ワーク・ライフ・バランスは仕事と生活の調和を目指すもので、日本看護協会も別途推進事業を行っておるが、ラダーとは目的が違う。

アユム アユム

4番の全国で共通のクリニカルラダーが使用されている、は?

博士 博士

これも誤りじゃ。JNAラダーは標準指標として提供されておるが、各施設が組織理念に応じて独自ラダーを作成・運用しておるのが現状じゃ。

アユム アユム

なるほど、JNAラダーはテンプレートで、各病院が自施設用に調整するんですね。

博士 博士

その通り。ラダーの目的は能力の可視化、人材育成、人事評価、キャリア形成支援じゃ。新人からベテランまで自分の位置を確認できるメリットがあるのじゃ。

アユム アユム

新人看護師にはどんなメリットがあるんですか?

博士 博士

新人は次に何を身につけるべきかが明確になり、学習目標を立てやすい。教育担当者にとってもOJTの指針になる。組織全体の看護の質向上にもつながるんじゃよ。

アユム アユム

はしごを一段ずつ登るイメージで、段階的に成長できるんですね。よくわかりました。

博士 博士

うむ、ラダーは看護師のキャリアを支える大切な枠組みじゃ。国試では定義と目的をしっかり押さえておくんじゃぞ。

POINT

クリニカルラダーは臨床実践能力を段階的(はしご状)に表現した能力開発・評価システムで、本問の正解は3番です。法的導入義務はなく(1は誤)、ワーク・ライフ・バランスとは目的が異なり(2は誤)、全国共通ラダーではありません(4は誤)。日本看護協会は2016年にJNAラダーを公表し、4つの力をレベルI〜Vの5段階で示しました。各施設はこれを標準指標として独自のラダーを運用しています。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:看護におけるクリニカルラダーについて正しいのはどれか。

解説:正解は 3 です。クリニカルラダー(clinical ladder)とは、看護師の臨床実践能力を段階的(ラダー=はしご状)に表現した能力開発・評価の仕組みです。日本看護協会は2016年に「看護師のクリニカルラダー(JNAラダー)」を公表し、ニーズをとらえる力・ケアする力・協働する力・意思決定を支える力の4つの力をレベルI〜Vの5段階で示しています。

選択肢考察

  1. × 1.  病院に導入が義務付けられている。

    法的な導入義務はありません。各施設が自主的に導入しており、普及は進みつつありますが義務ではありません。

  2. × 2.  ワーク・ライフ・バランスを目指すものである。

    クリニカルラダーの目的は看護実践能力の段階的向上と評価です。ワーク・ライフ・バランスは仕事と生活の調和を指す別概念で、日本看護協会は別途「看護職のワーク・ライフ・バランス推進事業」を行っています。

  3. 3.  臨床実践に必要な能力が段階的に表現されている。

    これがクリニカルラダーの定義です。「ラダー(はしご)」のように段階的に能力を示し、各段階の到達目標と評価指標を明確にすることで、看護師のキャリア形成を支援します。

  4. × 4.  全国の病院で共通のクリニカルラダーが使用されている。

    全国統一のラダーはなく、各施設が独自に作成・運用しています。日本看護協会は標準指標としてJNAラダーを提供し、各施設がそれを基に組織理念に応じて独自のラダーを策定できます。

日本看護協会JNAラダーの4つの能力は、(1)ニーズをとらえる力、(2)ケアする力、(3)協働する力、(4)意思決定を支える力、です。レベルI(基本的な看護手順に従い助言を得て実践)〜レベルV(複雑な状況でも最適なケアを創造し、組織的に広げることができる)まで5段階で構成されます。クリニカルラダーと類似の概念に、教育ラダーや管理ラダーがあり、合わせてキャリアラダーと呼ばれることもあります。

クリニカルラダーの定義と目的、JNAラダーの位置づけを問う基礎問題です。